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ここが知りたい REACH規則

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17.06.23

殺生物製品規則見直しプログラムの動向

殺生物性製品規則(以降「BPR」)は、第89条(経過措置)において、指令98/8/ECの第16条(2)に従って開始されたすべての既存活性物質の体系的な評価のための事業計画を実施することを規定しています。
 その背景は以下です。
 殺生物性製品に含まれている活性物質は当該殺生物性製品が認可される前にその組合せで承認されていることが必要です。見直しプログラム規則は、加盟国による既存化学物質の評価ルールを規定しています。評価作業は、2024年までに終了することが予定されています。2000年5月20日以前に上市されている活性物質を含んでいる製品は物質が承認されるまで加盟国法令にしたかって引続き上市することができます。

見直しプログラム(the Review Programme)は殺生物性製品に含まれている既存活性物質の審査(examination)に対して使われる名称で、当該プログラムは欧州委員会(以降「EC」)が指令98/8/EC(BPD)の下で設定し、殺生物性製品規則(BPR)に引継がれています。
 既存活性物質とは、殺生物性製品の活性物質として、2000年5月14日時点で上市されていた物質です1)。見直しプログラムで審査が受け入れられていた既存活性物質は、委員会規則(EC)No1451/2007の附属書IIにおいて特定され、届出が受理されていた物質です。

2014年10月10日に官報公示された新しい見直しプログラム規則「Commission Delegated Regulation(EU)No1062/20142)」において見直しプログラム規則の詳細なルールが、BPRの規定に採択されています。
 そして、従来の委員会規則(EC)No1451/2007は廃止され、置換えられています。

本文において承認の申請、評価等の手続きが規定され、附属書IIパート1に見直し対象のすべての既存活性物質と製品タイプの組合せ、附属書IIIには製品タイプ別に評価担当加盟国当局による報告書提出や報告書に対する欧州化学物質庁(以降「ECHA」)の殺生物性製品委員会(以降「BPC」)による意見準備開始の期限等が設定されています。

ECは、2017年4月19日に上記の規則(EC)No1062/2014を改正し、委員会委任規則「Commission Delegated Regulation(EU)No2017/6983)」を官報公示しています。従前の委員会委任規則(EU)No1062/2014においては既存活性物資と製品タイプの組合せを見直し対象とするためには1年以内にその意向をECHAに届出することが求められていました。今回の改正はその期限が既に経過していることを踏まえ、該当する条文が削除、修正されるとともに見直し対象となっている活性物質と製品タイプの組合せが収載されている附属書IIが2017年2月3日時点の内容のものと置換えられています。

加盟国により評価された殺生物性活性物質のリストが更新されました。見直しプログラムで支持されていない物質は、2017年11月4日までに段階的に排除(フェーズアウト)されます。
 見直しプログラム規則において更新された附属書IIは、企業が特定の製品タイプで承認を得るように要求していた活性物質が含まれたリストです。
 もし、貴社の製品タイプに対する物質がリストに収載されていれば、貴社製品は、当該物質が承認されるまでの間、EU市場に留まることができます。
 もし、物質が貴社の特定用途に対して見直しプログラムに含まれていないならば、それは企業が当該物質リストに収載されることに関心がないか、リスト収載要求がなかったことを意味しています。ECはそれらの物質に対して非承認の決定を下しています。その決定に従い、当該物質は2017年11月4日以降はEU市場では上市できず、2018年4月4日以降は使用することはできません。

見直しプログラムにおける活性物質の評価プロセスは、以下のとおりです。

  1. 評価権限当局(The evaluating competent authority)がドシエ評価を実施
  2. 評価権限当局が評価報告書草案を最終化し、当該評価を終了
  3. R4B3を通じ、評価報告書草案が関係者に送付、申請者は書面でのコメントを30日以内に提供。複数参加者が当該物質、製品タイプを支持する場合、評価権限当局はただ一つの評価報告書を作成
  4. 評価報告書はR4B3によりBPCでのピアレヒューのためECHAに送付
  5. 活性物質が代替の候補であれば、パプリックコンサルテーションが開始される。これは第三者パーティーに対し、代替物質に関する情報を含む適切な情報提出の可能性を提供する。
  6. BPCは270日以内にピアレビュー評価により意見を伝達し、物質/製品タイプ組合せの承認に関する意見またはBPR附属書Iカテゴリー1、2、3、4、5または6への収載またはその両者をECに提出する。
    意見の準備は、この評価報告書の受領から3カ月以内か附属書IIIに提供されている期限のいずれか遅い方でスタートする。
  7. 委員会によるポジティブデシジョンに従い、活性物質は承認され、承認活性物質のユニオンリストもしくはBPRの附属書Iへ収載される。
第93条移行措置

第93条移行措置は、2013年9月1日に市場で利用可能または殺生物性製品に使用されていた、ただ一つの活性物質から構成される、またはその活性物質を含んでいるあるいは発生させる殺生物性製品にのみ適用される。2016年9月1日までに第93条に対する適切な申請が提出されている場合、BPRの第89条(2)、(3)および(4)に規定されている市場で利用および使用に対する期限延長の便益が与えられます。もし、2016年9月1日までに申請が提出されていなければ、緩和は2017年9月1日までにのみ継続する。

(瀧山 森雄)

1)http://echa.europa.eu/regulations/biocidal-products-regulation/approval-of-active-substances/existing-active-substance
2)http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32014R1062&from=en
3)http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32017R0698&from=EN

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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