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ここが知りたい REACH規則

コラム

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16.10.07

REACHにまつわる話(62)-最近の制限提案および認可付与の情報から-

1. 制限のRegistry of Intentionで気になること

ご紹介するのが少し遅いのですが、2016年10月2日現在、制限のRegistry of Intention1)には下表の4件があります。
 この中で♯1、2および3は、欧州委員会の要請により、ECHAが提案書を作成することになっています。♯4はドイツによる提案です。
 気になります一点目は、欧州委員会からの制限案を検討の要請が増えているのではないかということです。これまでは加盟国の化学物質を管理・規制する当局、あるいは、ECHAが制限の提案を出していたと理解していましたが、欧州委員会の広い範囲の行政当局から提案が増えているのではないかということです。
 気になります二点目は、♯1や♯2は他の規則・法令で規制してもよいのではと思うのですが、人の健康や環境に懸念のある物質を、REACHのもとでも規制しようとすることが今後も増えるのではないかということです。
 もっとも、どのような物質がEU域内で規制されているかの確認を、先ずREACH規則の情報で出来れば、大変便利、有難いことにはなります。

物質名 EC番号 CAS番号 制限の範囲に関する詳細 附属書XV
提出予定日
1 タトゥーインク(入れ墨)と恒久的な化粧に使用される物質 - - 化粧品規則の制限物質及びCLP規則でCMR1(a)、1(b)、2及び皮膚感作性として調和分離されている物質の評価される物質の当該用途への制限。 2017/7/14
2 鉛及びその化合物 231-100-4 7439-92-1 湿地での鉛散弾の使用の制限。すでに一部の加盟国または地域で制限されているが、EU域内で優先して制限を導入。国連環境計画(UNEP)の後援の下で、「アフリカ、ユーラシア移動性水鳥の保全に関する協定(AEWA)を通じての国際的な行動。 2017/4/12
3 鉛及びその化合物 231-100-4 7439-92-1 鉛で安定化させたPVC製品の上市。評価結果により制限する製品の範囲を決める。 2016/12/16
4 ジイソシアネート - - 産業用およびプロ用途のジイソシアネート及びその混合物の使用の制限。ただし、下記は除外:
a)混合物中の累積濃度が0.1重量%未満
b)許容される残存リスクが証明できる措置下
c)規定された訓練を受けた作業者が規定された方法で使用。
2016/10/7

♯1の適用される具体的な物質はこれから検討されることになります。

♯4の適用される物質には、MDI、TDIやポリイソシアネートなどが考えられます。その中で、MDIについては、既に附属書XVIIエントリー♯56に、MDIを0.1%以上含有する混合物を一般消費者向けに上市するに当たっては、使用上の注意事項をラベルに明確に記載しない限り販売はしてはならないと、制限されています。今回の提案は、対象のジイソシアネート化合物の範囲を広げて、産業用およびプロ用向けの上市であっても、何らかの制限を付すものになると考えられます。

2. 4種のフタル酸エステル化合物の制限とDEHPの認可について

2016年6月24日のコラムで4種のフタル酸エステル化合物に関する制限案の意見募集が行われていることをご紹介しました。意見募集では、適用される製品の範囲については、一般大衆へのばく露の状況を勘案して、広い製品範囲にするか、特定の製品グループにするかを決めるとしています。

9月1日までの第1次の意見募集を纏めて、その内容と回答が公表されました2)。公表された意見は14件ありますが、その中には制限案を歓迎するもの意見もあるものの、制限案を取り下げるべきとの意見やRoHS指令との二重規制になるのではないかとの懸念が出されています。また、今回の制限案は、過去の制限案と基本的には同じであることから当然拒絶されるべきとの意見も出されていますが、玩具や食品に接触する製品に対しては耐容一日摂取量(TDI)以下に厳しく制限する必要があるとの回答になっています。

RoHS指令との二重規制に対しては、そのようなことが起こらないように考えているとのコメントが出されています。2015年2月21日に日没日を迎えたDEHPに対して、DEHPを含有するリサイクルPVCの使用に関して、6月22日に4年後の2019年2月21日まで認可が与えられています3)。RoHS指令におけるフタル酸エステルの制限は2019年7月22日から施行されますが、前述のDEHPの認可期限も踏まえて考えますと、REACH規則での4種のフタル酸エステル化合物の制限は、2019年6~7月頃の施行として出されるものと考えられます。

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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