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HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

コラム

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16.04.15

中国化学物質規制の最近の動きから-現有化学物質名録の追加と新規化学物質申告登記指南の改訂について-

中国の新規化学物質の登記制度は、2010年10月15日に施行され、5年半近くが経過しました。この5年の間に通常申告で登記された物質が、新たに現有化学物質名録に追加収載されました。また、登記の手続きの改訂の検討が行われ、「新規化学物質申告登記指南」の改訂案がWTOにTBT通報が行われました。このコラムではこれらの概要をご紹介します。

1.「現有化学物質名録」への追加物質について

中国の「新規化学物質環境管理弁法」では通常申告された新規化学物質は、一般類新規化学物質、危険類新規化学物質に分類管理されます。さらに、危険類新規化学物質の内、残留性、蓄積性、生態環境及び人への毒性のある物質は、重点環境管理危険類新規化学物質として管理されます。一般類新規化学物質は初回製造又は輸入の満5年で「現有学物質名録」に収載されます。また、危険類新規化学物質(重点環境管理類新規化学物質を含む)は、初回製造又は輸入の満5年の6ヵ月前に、提出された活動状況報告が審査・評価され、「現有化学物質名録」に収載されます。今般、「現有化学物質名録」に収載された31物質が3月8日付で公告されました1)

収載された31物質の内、16物質はCAS番号を有するもの、残りの15物質はCAS番号が無く、シリアル番号が付与されています。

今回収載された31物質は、下記のように分類されています。

分類区分 現有化学物質名録に収載された数
一般類新規化学物質 3
危険類新規化学物質 11
重点環境管理危険類新規化学物質 17

2.TBT通報された改訂「新規化学物質申告指南」案の概要

改訂については、2015年6月25日に意見募集稿が発表され、7月31まで意見募集が行われていました2)。寄せられた意見を考慮され、2016年3月8日に改訂案がWTOにTBT通報されました3,4)。通報によれば、2016年11月1日から施行予定になっています。

2.1 成形品中の物質の申告について
 現行の指南では、REACH規則の「意図的放出物質」に該当する成形品中の新規物質の申告の義務がありました。改訂案では、これに加え「成形品の使用過程で、新規化学物質が環境と人体へのばく露による危害性がある場合」に申告の義務が課せられます。これはREACH規則の「成形品中のSVHC」に似ていますが、REACH規則で規定されている0.1%のような成形品中の濃度限界値についての規定は記載されていません。

2.2 免除物質の追加
 現行の指南では、不純物や意図しない偶発的に生成する物質の申告は免除されていましたが、新たに「添加物と表面処理剤が特定の機能を実現する過程で化学反応により生成した物質が免除されることになります。但し、危害が発生する場合は免除対象外です。

2.3 科学研究の届出数量のあし切値の新設
 現行の指南では、0.1トン未満や中国で生態毒性試験を行うためのサンプル輸出には科学研究届出が必要でした。すなわち、量的なあし切値がありませんでしたが、改訂案では、「10㎏以上」と量的なあし切値が設けられます。

2.4 ポリマーの簡易申告要件の変更
 これまで簡易申告が行われたポリマーが大変多くありましたが、簡易申告が可能な低懸念ポリマーの判定基準が厳しくなり、簡易申告できる範囲が狭くなりました。

  • 平均分子量が1,000~10,000ダルトンの分子量のポリマーについては、高懸念や高反応性基を含有しないことが低懸念ポリマーの条件です。改訂案では、高懸念や高反応性基として、メタアクリル酸エステル、クロロシラン、アミン等が追加されており、これらに該当する場合には低懸念ポリマーではなくなります。
  • 分解性や不安定なポリマー、吸水性の平均分子量10,000以上のポリマーは低懸念ポリマーから除外されます。ただし、2%ルールによる簡易申告は可能です。

(林 譲)

1)http://www.mep.gov.cn/gkml/hbb/bgg/201603/t20160315_332884.htm
2)http://www.mepscc.cn/tabid/75/InfoID/915/frtid/40/Default.aspx
3)https://docs.wto.org/dol2fe/Pages/FE_Search/FE_S_S006.aspx
4)https://docs.wto.org/dol2fe/Pages/FE_Search/FE_S_S007.aspx

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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