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ここが知りたい REACH規則

コラム

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15.10.02

タイ・ベトナムの化学物質規制動向

アセアンの化学物質規制動向を2013年8月30日付けコラムの一部で紹介しましたが、今回は改めてタイとベトナムについて紹介します。

1.タイの化学品の規制

タイでは工業省工場局(DEPARTMENT OF INDUSTRIAL WORKS DIW)が有害物質法で化学品を規制しています。タイでは英語版が少ないのですが、有害物質法には英語版があります。

有害物質法第4条で、有害物質を次の様に定義しています。

  • 爆発物
  • 可燃物
  • 酸化物、過酸化物
  • 有毒物
  • 病原性物質
  • 放射性物質
  • 遺伝子変異の原因となる物質
  • 腐食性物質
  • 刺激性物質
  • 化学物質であるか否かを問わず人、動物、植物、財産に危険を及ぼす物質

有害物質は、第6条で設置される有害物質員会で第7条の権限により答申され、リストが告示されます。
 有害物質リスト は2013年9月27日の官報で、担当局(農業局、水産局や工場局など)単位で1,585物質が収載されています。2015年2月19日の官報でこのリストが物質追加や条件追加、修正がされました(修正リスト)。

有害物質は第1種から第4種に分類されますが、リストには種別と濃度が記載されています。

第1種有害物質:届出を行い、定められた基準、方法により、製造、輸入、輸出、保管しなければならない。
 第2種有害物質:登録し当局に届けて定められた基準、方法により、製造、輸入、輸出、保管しなければならない。
 第3種有害物質:登録し、許可を得て、届けて定められた基準、方法により、製造、輸入、輸出、保管しなければならない。
 第4種有害物質:人、動物、植物、財産、環境への危険を予防、阻止するために、製造、輸入、輸出、保管を禁止される。

リスト物質は、税関の監視対象とされています1)
 登録はリストで工場局所管の第2種及び第3種有害物質が対象となり、登録申請書を提出します。添付資料では次が要求されています。

  • ISO11014-1あるいはGHSによるSDS
  • 有害物質の仕様
  • 有害物質容器の特性を示す書類あるいは写真
  • 包装または縛り付け方法を示す文書または写真
  • 有害物質の分析報告書又は仕様説明書 など

GHSは、有害物質の分類および危険有害性情報の伝達システム(2012年3月12日公布)により導入を開始しました。分類基準はGHS第3版です。
 GHSの実施は2段階に分け、2013年3月13日からは物質が対象となり、2017年3月13日から混合物も対象となります。

工場局では525物質について分類結果を公開しています。検索もできます2)、3)
 輸送マークも国連と一致させています。
 輸入者マニュアル「Manual import of hazardous materials」も公示されていますが、内容は確認できていません。
 なお、タイでは公式には仏暦年号が使われ、西暦2015年は仏歴(B.E.)2558年になります。このコラムでは、西暦表示にしています。

2.ベトナムの化学品規制

ベトナムでは、税関のサイトに法規制の検索サイト があり、法令番号が分かると検索が容易にできます。時系列での通知類が整理され、日本語表示もできますので便利です。
 新たな、化学品関連の通知類を検索しましたが、新たな動きはないようです。

ベトナムでは化学品法(06/2007/QH12)で、化学物質に関連する諸規制、化学物質に関する安全、権利、義務および国家管理システムについて規制しています。
 ただし、放射性物質、放射性廃棄物は除外されています。

第4条6項の用語の定義で、国家化学物質リスト(national chemical inventory)または所管の各省が承認した海外の化学物質リスト(foreign chemical inventories)にも未収載の物質は新規物質としています。

第44条で、新規化学物質は上市前にMOIT(Ministry of Industry and Trade)で登録をしなくてはならないとしています。
 登録は下記要件です。

  • 新規化学物質登録申請書
  • 新規化学物質のUPAC名称および同物質の化学式
  • 認定新規化学物質評価機関(第45条)に承認された、同物質に関する物理的・化学的性状および有害性に関する情報

なお、2015年に新たに国家化学物質リストが出るとされていましたが、確認できていません。
 規制の詳細は、政令 108/2008/ND-CPになり、物質リストにより義務が示されています。

第4条で規制化学物質を指定しています。

  • 生産・取引での条件付物質:付録I収載物質
    危険工業用薬品、ガソリンなど8種類
  • 生産・取引での制限付物質:付録II収載物質
    シアン化ナトリュウムやPCBなど42種類
  • 生産・取引での禁止物質:付録III収載物質
    サリンなど12種類

第5条で付属書IV収載物質は化学物質の事故の予防と対応計画要求があります。
 第6条で付属書V収載物質は、公示(宣言)する必要があり、第18条に宣言手順が規定されています。
 有害化学物質の分類は、第16条に基準が示されていますが、GHSの分類に準拠しています。ただし、オゾン層への有害性はありません。
 第17条で混合物の濃度限界は、CMR物質0.1%、他は1%と示されています。

新たに分類、表示規定が、04/2012/TT-BCT(2012年3月30日)として告示されました。

(1)分類基準
 第5条で物理的危険分類(爆発、可燃性ガス等)をGHSに準拠とする規定しています。 第6条で健康有害分類(急性毒性、皮膚腐食性等)と環境有害性(水、オゾン層)をGHSに準拠とすると規定しています。

(2)表示基準
 貼付位置、サイズ、色の規定は89/2006/ND-CPによります。
 製造者・輸入者の義務として、上市の15日前に化学品庁に分類と表示を届け出る必要があります。適用時期は、物質は2014年4月1日、混合物は2016年4月1日です。
 なお、04/2012/TT-BCTと89/2006/ND-CPのリンクの文書は公文ですが、セキュリティがかかっているようです。ただ、キャンセルをクリックすることで表示されました。

アセアン諸国の規制は動き、さらに行政の組織変更が激しいようです。今回は関連する情報限のアドレスを紹介することを主眼としました。意訳した部分も多々ありますので、詳細は原典をご確認ください。

(松浦徹也)

1)http://www.customs.go.th/wps/wcm/connect/52a7950d-245c-4475-a9fe-5ca1d717534e/ฐานข้อมูลของต้องห้าม-ต้องกำกัดฯ.zip?MOD=AJPERES&CACHEID=52a7950d-245c-4475-a9fe-5ca1d717534e
2)http://ghs.diw.go.th:8080/GHSThaiUser/jsp/search.jsp
3)http://ghs.diw.go.th:8080/GHSThaiUser/servlet/ChemServlet?action=QCL

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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