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ここが知りたい REACH規則

コラム

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15.02.06

台湾 化学物質の登録制度について(3)-毒性化学物質管理法、職業安全衛生法における化学物質登録制度について-

これまで2回にわたって台湾の化学物質制度を紹介しましたが、今回の登録(登記)制度は、環境保護署所管の毒性化学物質管理法での「新化學物質及既有化學物質資料登1)」と、労働部所管の職業安全衛生法での「新化學物質登記管理2)」の異なる2つの法律の下で導入されました。
 当初、事業者の便宜のために2つの法律の施行を1つの窓口で行うことが伝えられていましたが、現時点ではそれぞれの法律に対応する必要があると理解しなければならない状況です。
 今回のコラムでは、前2回のコラムと重複する点がありますが、これまでの情報を整理して紹介します(なお、両法では、「登録」と「登記」と同じ義務に対して用語が異なっていますが、本コラムでは「登録」の訳語を用います)。

両法の登録スケジュールをまとめると下の図の通りです。

既存化学物質インベントリ(以下、T-インベントリ)に収載されていない物質が新規化学物質です。T-インベントリは、2014年11月25日に最終版が公表されました。また、労働部からは2014年12月31日に、T-インベントリに収載されている物質のCAS番号とCAS番号がない物質については届出時に付されましたシリアル番号が公告されました3)

図:化学物質登録制度のスケジュール

図:化学物質登録制度のスケジュール

新規化学物質であっても、施行日以前に製造・輸入された物質については優遇措置が与えられています。

毒性化学物質管理法での「新化學物質及既有化學物質資料登法」の施行日以前、すなわち2014年12月10日までに製造・輸入された物質については、2015年3月31日までに製造・輸入の実績証拠が認められれば、同法の16条に従い届出をすれば、T-インベントリに収載され、既存物質となる予定です。
 ただし、上記と同じく2015年3月31日までに、職業安全衛生法での「新化學物質登記管理法」で要求されている11条の登記をしておくことが必要と考えられます。

現時点で明確に理解できないことに、毒性化学物質管理法での「新化學物質及既有化學物質資料登法」の施行日2014年12月11日から、職業安全衛生法での「新化學物質登記管理法」の施行日2014年12月31日までに製造・輸入実績のある物質の扱いがあります。
 毒性化学物質管理法での「新化學物質及既有化學物質資料登法」では、施行日以降は、トン数に関係なく少量登録が必要ですが、職業安全衛生法での「新化學物質登記管理法」では、「優遇措置」と考えられる届出でよいことになっていることです。
 どのような「優遇措置」が設けられるのか、条文通りその登記の有効期限が1年間で、1年後には改めて登記が必要になるか把握できないでいます。
 もっとも、毒性化学物質管理法での「新化學物質及既有化學物質資料登法」では、施行日以降の新規化学物質の登録は製造・輸入の90日前までに登録手続きを行うことが求められています。従い、実際上は、2014年12月11日から12月31日までに製造・輸入された物質はなかったのではないかと想像しています。

2015年1月1日以降は、どちらの法律でも2015年12月31日まではトン数に関係なく少量登録を行えばよいことになっています。ただし、その登録の有効期限は1年間で、1年後はどちらの法律でも改めてトン数に則した登録が必要です。

図には示していませんが、2016年1月1日以降はトン数等に沿った登録が必要になります。

上記の登録・届出については、所轄官庁へ支払う必要がある費用が規定されています。
 施行日以前に製造・輸入された物質については、どちらの法律においても費用は徴収されません。しかし、施行日以降の登録では、登録費用として標準登録は新台湾ドル5万元、簡易登録は新台湾ドル2万元、少量登録では新台湾ドル2千元が徴収されます。なお、低懸念ポリマーは少量登録ができますが、別に1千元の審査費用が必要です。

毒性化学物質管理法での「新化學物質及既有化學物質資料登法」では、既存化学物質についても登録が求められています。
 2016年3月31日までに既存化学物質を年間100㎏以上製造・輸入している場合は、2015年9月1日から2016年3月31日までに第1段階の登録が必要です。このトン数は、過去3年間連続して製造・輸入している場合は3年間の平均値、連続していない場合は年間の最高値を取ります。REACH規則の計算の仕方と同じです。2016年4月1日以降は、年間100㎏以上の場合に登録が必要です。登録費用は、新台湾ドル1百元の支払いが必要です。
 なお、新規モノマー2%未満のポリマー(以下、2%ルールポリマー)については、新規化学物質の登録義務は適用されません。しかし、条文構成から、2%ルールポリマーについては既存化学物質の第1段階の登録が適用されないように読めますが、リスクを避けるために、第1段階の登録をしておくのがよいと考えます。

なお、化学物質の登録のウエブサイトのURLは、それぞれ下記の通りです。
 環境保護署:http://tcscachemreg.epa.gov.tw/content/masterpage/index.aspx
 労働部:https://csnn.osha.gov.tw/content/login/Login.aspx

1)http://gazette.nat.gov.tw/EG_FileManager/eguploadpub/eg020232/ch07/type1/gov60/num53/OEg.pdf
2)http://gazette.nat.gov.tw/EG_FileManager/eguploadpub/eg020251/ch08/type1/gov82/num47/OEg.pdf
3)http://gazette.nat.gov.tw/EG_FileManager/eguploadpub/eg021002/ch08/type3/gov82/num32/Eg.htm

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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