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ここが知りたい REACH規則

コラム

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15.01.09

台湾 化学物質の登録制度について(2)-毒性化学物質管理法、職業安全衛生法における化学物質登録制度について-

新年あけましておめでとうございます。これまで通り、読者の皆様にはタイミングよく必要な情報を提供するよう努めてまいりますので、よろしくお願いします。

さて、今年は韓国のK-REACH、台湾の化学物質登録制度がスタートします。今回は、前回のコラム執筆後に公布された台湾化学物質登録制度を紹介します。

台湾の化学物質登録制度は、環境保護署所管の毒性化学物質管理法の下では「新化學物質及既有化學物質資料登錄辦法」で、労働部所管の職業安全衛生法の下では「新化學物質登記管理辦法」で規定されています(両法で、「登録」と「登記」と同じ義務に対して用語が異なっていますが、本コラムでは「登録」の訳語を用います)。

昨年に公表されていました草案は、意見募集の結果を踏まえ、下記のように公告されました。草案で差異があり、多くの点で整合の検討が図られたようですが、まだ一部の差異が残っています。

  • 1)毒性化学物質管理法での登録:「新化學物質及既有化學物質資料登錄辦法」、2014年12月4日に制定され、行政院12月5日付公報で公告されました1)。施行日は2014年12月11日です。
  • 2)職業安全衛生法での登録:「新化學物質登記管理辦法」、2014年12月31日付に制定され、同日の行政院公報で公告されました2)。施行日は、2015年1月1日です。

毒性化学物質管理法の「新化學物質及既有化學物質資料登錄辦法」では、2014年12月10日以前に、既存化学物質インベントリ(以下、T-インベントリ)に収載されていない物質を製造・輸入していた場合は、2015年3月31日迄に既存化学物質の第1段階登録の方式で届出することにより、その実績の証拠が認められれば、審査後に既存化学物質としてT-インベントリに編入されます。届出の提出資料は下記の通りです。

  • 登録者の基本情報:会社名、住所、連絡人名等
  • 物質の識別基本情報:CAS番号またはシリアル番号
  • 製造・輸入、用途の情報:年間数量、物質の用途情報

他方、職業安全衛生法での「新化學物質登記管理辦法」では、T-インベントリに収載されていない物質を、2014年12月31日以前に製造・輸入していた場合は、製造・輸入実績の証拠書類を添えて2015年3月31日までに、安全評価報告資料として、下記の情報を提出して、登録を行うことが必要です。

  • 登録者と物質の基本情報(登録者の情報、CAS番号、化学物質の中国名、英文名、別名)
  • 物質製造と用途情報(製造・輸入情報、年間平均量)

登録証の有効期限は1年間で、届出後にトン数に応じた登録が必要です。
 なお、施行日前の新規化学物質の提出が必要な情報は、両方で基本的に同じです(注:2014年12月10日迄に製造・輸入していた物質については、「新化學物質及既有化學物質資料登錄辦法」で届出を行っていても「新化學物質登記管理辦法」でも登録が必要です)。
 なお、新規化学物質は、2014年11月25日に最終版が公表されたT-インベントリ3)に収載されていない物質です。

新規化学物質の登録については、年間量(暦年)により登録形式が、表1のような類型に統一されました。

表1:年間量による登録の類型分類
年間製造・輸入量 100kg未満 100㎏以上1トン未満 1トン以上
登録類型 少量登録 簡易登録 標準登録

施行日以降、2015年12月31日までに製造・輸入された新規化学物質については、両法のいずれにおいても年間量に関係なく少量登録が認められています。その登録証の有効期限は1年で、その期限内に年間量に従って再登録をする必要があります(ただし、上記の通り、2014年12月31日までに製造・輸出実績のある物質については、2015年3月31日までに届出・登録を行うことにより優遇措置が受けられます)。

また、使用目的やポリマーによっては、表2に示すように要求データの省略や登録不要の優遇措置が受けられます。

表2:使用目的、ポリマーの登録類型
年間製造・輸入量 1トン未満 1トン以上10トン未満 10トン以上
科学研究 登録不要 簡易登録 標準登録
プロセス・製品研究開発 少量登録 簡易登録 標準登録
中間体 少量登録 簡易登録 標準登録
ポリマー 少量登録 簡易登録 標準登録
低懸念ポリマー* 登録不要 少量登録
CMR物質 標準登録

(*:低懸念ポリマーについては事前確認が必要)

少量登録では、下記の情報の提出だけで登録ができます。

  1. 登録者、物質の基本情報:登録者の情報、物質の識別情報
  2. 物質の製造・輸入、用途情報:製造・輸入の情報、用途情報

簡易登録では、下記の情報の提出が必要です。

  1. 登録人と物質の基本情報
  2. 物質の製造・輸入、用途の基本情報
  3. 危険有害性分類と標示
  4. 安全使用情報
  5. 物理化学的性質の情報

標準登録では、「新化學物質及既有化學物質資料登錄辦法」と「新化學物質登記管理辦法」では、提出の情報の要求が少し異なりますが、何れの法律の要求にも対応する必要がありますので、それをまとめると下記の通りです。

  1. 登録人と物質の基本情報
  2. 物質の製造・輸入、用途の基本情報
  3. 危険有害性分類と標示
  4. 安全使用情報
  5. 物理化学的性質の情報
  6. 健康有害性情報
  7. 環境有害性情報
  8. 危険有害性評価情報
  9. ばく露評価情報

6、7、8および9の情報については、トン数が増えることにより、要求されている項目が異なります。両法で求めている情報項目を表3にまとめて示します。

表3:標準登録におけるトン数帯による要求情報
クラス別と年間製造・輸入量 第1級 第2級 第3級 第4級
1トン以上 10トン以上 100トン以上 1,000トン以上
物理化学的性質
  (一部免除) (一部免除)
健康有害性
急性毒性
眼刺激性
皮膚感作性
遺伝毒性
トキシコキネティックス  
反復毒性  
生殖/発生毒性  
発がん性      
環境有害性
非脊椎動物による短期毒性
水生藻類および藍藻藻類に対する毒性
生分解性
魚類への短期毒性  
加水分解性  
微生物に対する毒性  
吸着/脱着作用  
非脊椎動物による長期毒性    
魚類への長期毒性    
土壌中の生物に対する毒性      
陸生植物に対する毒性      
土壌中の微生物に対する毒性      
水および底質中の生分解性      
土壌中の生分解性      
生物蓄積性:水生生物/底質      
底質毒性      
危険有害性評価
物理化学的性質の人健康への危険性評価  
健康有害性評価  
環境有害性評価      
PBT/vPvB評価      
ばく露評価
ばく露シナリオの記述  
ばく露推定  
リスク特性評価  

なお、新規化学物質がCMRであることが確認されますと、少量登録あるいは簡易登録の量であっても、標準登録の第1級の情報を提出する必要があります。

登録証の有効期限は、表4の通りです。

表4:登録証の有効期限
登録類型 有効期限 備  考
少量登録 2年 期限3か月前までに延長申請が必要
簡易登録 2年 期限3か月前までに延長申請が必要
標準登録 5年 5年後T-インベントリに収載
少量登録低懸念ポリマー 5年 5年後T-インベントリに収載

登録は、台湾の製造者・輸入者に義務がありますが、EU REACHの唯一の代理人制度と類似して、台湾への輸出者は台湾内の代理人に依頼して、登録が可能です。ただし、EU REACHの唯一の代理人制度と異なり、同じ物質を複数の輸出者から依頼を受けた場合、代理人はそれら数量を合算する必要があります。

1)
http://gazette.nat.gov.tw/EG_FileManager/eguploadpub/eg020232/ch07/type1/gov60/num53/OEg.pdf
2)
http://gazette.nat.gov.tw/EG_FileManager/eguploadpub/eg020251/ch08/type1/gov82/num47/OEg.pdf
3)
http://csnn.osha.gov.tw/content/home/Substance_Home.aspx
http://csnn.osha.gov.tw/content/home/Substance_Query_Q.aspx

(林  譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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