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ここが知りたい REACH規則

コラム

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14.08.08

玩具指令附属書II付録Aのニッケル使用制限の見直し

現行の玩具指令(Directive 2009/48/EC)は、2009年6月18日採択、6月30日公布、同年7月20日に発効しています。
 同指令では、加盟国は2011年1月20日までに国内法を制定し、2011年7月20日までに国内法に基づいて措置しなければならないことが定められていました。ただ、旧指令の規定中の上市の条件を定める第2条(1)と化学物質に関する条件を定める附属書IIの3については、移行期間として2013年7月20日まではその効力を有することになっていました。
 そして2013年7月20日から現行玩具指令(2009/48/EC)が全面適用となっています。

欧州委員会は2014年7月1日に指令2009/48/ECの附属書IIIの附属書Aを改正し、玩具中のニッケルの適用除外用途を拡大する委員会指令2014/84/EUを官報公示しました。以下にその内容を紹介します。

【委員会指令2014/84/EU前文】

委員会指令2014/84/EU前文を以下に紹介します。

(1)指令2009/48/ECは、CLP規則〔規則(EC)No1272/2008〕の下でCMRに分類されている物質に対する一般要求を確立している。CMR物質カテゴリー2は、それらに子供が接触できない、もしくは使用が許可されているCMRを含んでいる混合物の分類を確立している濃度と同等以下の濃度である物質を除いては、玩具、玩具部品および玩具の微少構造の異なる部位〔micro-structurally distinct parts of toys(筆者注;RoHS指令の均質材料と同様の概念、Q&A397参照)〕に使用してはならない。
 委員会は、もし物質の使用が科学委員会によって、特に暴露の観点で評価され安全であることが判明し、REACH規則の下で消費者(の使用する)成形品中への使用が禁止されないならば、玩具中のCMR物質カテゴリー2の使用を認めてもよい。
 指令2009/48/EC附属書IIの付録Aは、CMR物質とそれらが許容された用途のリストを含んでいる。

(2)ニッケル(CAS No7440-02-0)は典型的な金属である。主要な基本用途は、ニッケル含有合金(ステンレス鋼を含む)の生産、ニッケルめっき、バッテリーや溶接電極のようなニッケル含有製品の生産およびニッケル含有化学品の生産である。
 ニッケルはまた防蝕性や高電導性により玩具に使用される(例えば鉄道・トラック模型、バッテリー接点等)。

(3)ニッケルは、CLP規則では発がん性カテゴリー2に分類される。特定の要求がない場合、玩具中のニッケルはCMRとして、それを含有する混合物の分類に対して確立されている(該当する)濃度と同等以下の許容濃度、すなわち1%まで含まれてよい。

(4)ニッケルは理事会規則(EEC)No793/93の下で包括的に評価された。
 2008年のEUリスク評価報告(EU RAR)は、発がん性に関する職業暴露評価に関連して、ニッケルの吸入発がん性評価のためさらに研究が必要であると結論を出した。
 REACH規則の下での移行措置の目的に備える2009年のEU RARの補遺(付録)は、金属ニッケルに対するラットの吸入暴露の2年間の発がん性研究の結論から、現存の発がん性分類の改定を示唆していないので、共同体レベルのさらなる措置は要求されないと結論づけている。

(5)指令2009/48/EC附属書IIの付録Aは、ステンレス中のニッケルはその発がん性に関して安全であることが証明されているので、玩具のステンレス中のニッケル使用をすでに許容している。

(6)電気玩具中の金属ニッケル(めっき、塗装および電導性合金)の存在に対する健康リスク評価のために、委員会は健康と環境リスクに関する科学理事会(the Scientific Commission on Health and Environmental Risk:SCHER)に意見を求めた。
 SCHERは2012年9月25日に採択された意見「玩具中の金属ニッケル(CAS No7440-02-09)の使用からの健康リスクの評価」において、玩具からの金属ニッケルの吸入は極めてあり得ないので、玩具取扱時のニッケル暴露による発がんリスクは存在しないと述べている。
 さらにSCHERは以下のように結論している。
 玩具の正常な電気機能を許容する玩具部品中のニッケルの使用は、玩具の金属含有部品に適用可能なニッケル放出の制限、電気玩具の正常機能を許容する金属含有部品およびニッケル含有部品の小表面積への接触可能性が限られているために、口腔および皮膚摂取によるニッケルに対する暴露の可能性は非常に低い結果となっている。

以上のように、SCHERの結論からは健康リスクは考えられない。

(7)指令2009/48/EC附属書IIのパートIIIの項5(c)(ii)に従い、物質がREACH規則の下で消費者(の使用する)成形品に使用が禁止されているならば、CMR物質カテゴリー2の使用は許可されない。
 REACH規則附属書XVIIのエントリー27は、ピアスされた耳および人の身体のその他のピアスされた部分に挿入されるポストアセンブリーのうち、皮膚に直接または長期に接触することが意図されている成形品中および皮膚に直接および長期に接触することが意図される非ニッケルコーティングさた成形品中のニッケル使用のみを制限している。
 REACH規則附属書XVIIのエントリー27の制限は、当該規則の下ですべての消費者(の使用する)成形品への使用を禁止してはいない。この委員会指令は、皮膚に直接および長期に接触することが意図される成形品である玩具に対して、REACH規則附属書XVII・エントリー27の適用に影響を及ぼすべきではない。

(8)指令2009/48/ECはそれ故に適宜修正される。

(9)この指令に対する措置は、指令2009/48/ECの第47条に確立されている委員会の決定に従って規定される。

【委員会指令2014/84/EUの本文】

以下、委員会指令2014/84/EUの本文を紹介します。

第1条
 指令2009/48/EC附属書IIの付録Aは、以下で置き換えられる。

物質 分類 許容される用途
ニッケル CMR 2 ステンレススチール製の玩具および玩具部品中
電流の伝導が意図されている玩具構成部品中

第2条
1.加盟国は、最遅2015年7月1日までにこの指令に準拠するために必要な法律、規則および行政規定を採択し、公表しなければならない。加盟国はこれらの規定のテキストを直ちに委員会に報告しなければならない。

加盟国はこれらの規定を2015年7月1日から適用しなければならない。

加盟国がこれらの規定を採択したときは、規定はこの指令への参照を含んでいるか公式な公表時にその参照が伴われなければならない。

加盟国はその参照をどのようになすかを決定しなければならない。

2.加盟国は、この指令によってカバーされる分野を採択している主要な国家法令のテキストを委員会に通報しなければならない。

第3条
 この指令はEU官報に公表された20日目に発効する。

第4条
 この指令は加盟国に通知される。

(瀧山 森雄)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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