本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

コラム

REACH検索

14.05.02

RAPEXの2013年概況

製品含有化学物質管理に関して「違反事例を教えてほしい」との声を聞くことがあります。そこで本コラムでは、欧州委員会が3月25日に発表したEUの緊急警告システム(RAPEX)の2013年の概況について紹介します。

1.RAPEXとは

EUにおける消費者製品の安全性については、一般製品安全指令(GPSD)で定められています。GPSDが対象とする「製品」は、「消費者の使用を意図する全ての製品、または消費者の使用を意図せずとも、合理的に予想される状況下で消費者によって使用される可能性が高い製品であり、有償、無償を問わず、新品と中古品あるいは修理品に関わらず、商業活動を通して消費者に提供される、または入手可能な製品」と定義されています。このため、RoHS指令やREACH規則では対象となっている産業用製品はGPSDでは適用範囲外となります。
 このGPSDに基づき、EU市場から危険な製品を排除することを目的に、EU委員会を通じた参加国内での迅速な情報交換を行うためにRAPEXが2003年に設立されました。すでに10年間運用されてきました。
 運用が開始されて10年となる2013年時点では、EU加盟国(28カ国)およびアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーの31カ国が参加しており、危険な製品を発見した国は危険な製品の情報や自国での措置内容等を通知し、参加国で共有されています。

2.RAPEXの2013年概況

2013年のRAPEXへの通知は2012年比で3.8%増の2,364件であり、2003年から10年間にわたりおおむね増加しています。
 2013年における通知のうち、通知国、製品カテゴリー、リスク、原産国の上位5つを示したのが次の表です。
 製品カテゴリー別にみると、「繊維・衣類」と「玩具」がおのおの全体の25%程度を占めています。また、リスクとしては「けが」が最も多くなっていますが、「繊維・衣類」と「玩具」だけで見ると「化学物質」が最も多くなっています。
 一方、「電気機器」や「自動車」のリスクでは「火傷」や「火災」が多くなっています。
 なお、危険製品の原産国を見ると中国が半数以上を占めており、2012年よりもその比率は高まっている状況です。

順位 通知国 製品カテゴリー リスク 原産国
1位 ハンガリー 12% 繊維・衣類 25% けが 23% 中国 64%
2位 ドイツ 11% 玩具 25% 化学物質 20% EUおよびEEA 15%
3位 スペイン 11% 電気機器 9% 窒息 14% 不明 10%
4位 ブルガリア 8% 自動車 7% 感電 12% トルコ 3%
5位 イギリス 6% 化粧品 4% 絞殺 9% その他 8%
3.化学物質に関連する通知

2013年の化学物質リスクに関する主な通知について、化学品および化粧品を除いた主な成形品を抽出して整理したのが次の表です。
 化学物質リスクの通知としては、プラスチック製の玩具におけるフタル酸エステル類(特にDEHP)の含有が最も多く、次いで多かったのが、靴やグローブ等の皮革製品中の六価クロムの含有でした。

製品カテゴリー 主な化学物質 主な関連規制
玩具 フタル酸エステル類(DEHP、DIBP、 DBP、DINP、DIDP)、SCCP、アゾ染料、ベンゼン、ニッケル、カドミウム、鉛、など REACH規則
POPs規則
RoHS指令、など
繊維・衣類 六価クロム、アゾ染料、DBP、PCP、ホルムアルデヒド、ジメチルフマレート、ニッケル、など REACH規則、など
宝飾品 カドミウム、ニッケル など REACH規則、など
その他 SCCP、アスベスト、カドミウム、六価クロム、ニトロベンゼン、など REACH規則
POPs規則、など

このような事例は製品含有化学物質のリスクを確認する上で、注意が必要な製品カテゴリーや化学物質などを検討する際に参考情報として活用できるものと思います。
 なお、より詳細な情報は年次報告書(2013年版)として取りまとめられる予定です。

【参考】
 欧州委員会の以下の発行物もご参照ください。

(井上 晋一)

中小企業の方を対象として、海外ビジネスに関する質問を無料で受け付けています。
中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


このページの先頭へ