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ここが知りたい REACH規則

コラム

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14.02.17

REACHにまつわる最近のニュースから(46)‐REACHにおけるフタル酸エステルの規制について-

REACH規則では、ある種のフタル酸エステル類は子供用の玩具への含有が制限されています。candidate listに収載され、成形品に含有する場合は、届出の義務や情報伝達の義務が課せられています。さらに、これらの物質は、優先順序を付けて、附属書XIVに収載され、日没日以降は、EU域内では認可を取得していなければ使用できなくなります。

既に対象となっているフタル酸エステルには多くのものがあります。今回は、これらの物質を整理して紹介します。

表1に、2013年12月16日までにcandidate listに収載された物質(SVHC)をまとめました。

表1:2013年12月16日までにcandidate listに収載されているフタル酸エステル
物質名 R1/R2 EC# CAS# candidate list
収載日
その他
(日没日)
1 フタル酸ジブチル
(DBP)
R1=R2:nC4H9- 201-557-4 84-74-2 2008/10/28 附属書XIV収載
(2015/2/21)
2 フタル酸ジイソブチル
(DIBP)
R1=R2:iso-C4H9-
(2-CH3・C3H6-)
201-553-2 84-69-5 2010/1/13 附属書XIV収載
(2015/2/21)
3 フタル酸ジペンチル
(DPP)
R1=R2:n-C5H11- 205-017-9 131-18-0 2013/6/20  
4 フタル酸 n-ペンチルイソペンチル
(PIPP)
R1:n-C5H11-
R2:iso-C5H11-
(3-CH3・C4H8-)
776297-69-9 2012/12/19  
5 フタル酸ジペンチル
(DIPP)
R1=R2:iso-C5H11-
(3-CH3・C4H8-)
210-088-4 605-50-5 2012/12/19  
6 1,2-ベンゼンジカルボン酸ジペンチルエステル(分岐、直鎖) R1=R2:C5H11
(分岐、直鎖)-
284-032-2 84777-06-0 2012/12/19  
7 フタル酸ベンジルブチル
(BBP)
R1:C6H5・CH2-
R2:nC4H9-
201-622-7 85-68-7 2008/10/28 附属書XIV収載
(2015/2/21)
8 フタル酸ジへキシル
(DHP)
R1=R2:n-C6H13- 201-559-5 84-75-3 2013/12/16  
9 1,2-ベンゼンジカルボン酸ジC6~8分岐アルキルエステル(C7リッチ) R1=R2:C6~C8アルキル(分岐)(C7rich)- 276-158-1 71888-89-6 2011/6/20  
10 フタル酸ビス(2-エチルへキシル
(DEHP)
R1=R2:
2-C2H5・C6H12-
204-211-0 117-81-7 2008/10/28 附属書XIV収載
(2015/2/21)
11 1,2-ベンゼンジカルボン酸ジC7~11分岐および直鎖アルキルエステル R1=R2:C7~C11アルキル
(分岐,直鎖)-
271-084-6 68515-42-4 2011/6/20  

フタル酸エステルの構造は下記のように表わせます。

R1、R2が、異なった物質が、特定されています。表には、この構造を示しています。表の記載順序はR1、R2を構成する有機基の炭素数の少ないものから並べています。
 #1、#2は炭素数4のブチルアルコールで、#1はノルマルブタノール、#2はイソブタノールです。#10のDEHPは炭素数が8個のオクチルアルコールで、別名が2エチルへキシルアルコールと呼ばれています。
 #1から#11で、炭素数11までのほぼすべてのアルコールのフタル酸エステルがカバーされています。なお、#6、#9、#11の「1,2-ベンゼンジカルボン酸」は「フタル酸」の別名です。特に注意しなければならないのは、#6、#9、#11はUVCBですが、将来UVCB物質の構成成分のおのおのが単一物質として、SVHCとして特定されるかもしれないことです。その場合は、将来、炭素数5から11までのすべての異性体のフタル酸エステルが該当することになります。

これらフタル酸エステルは、すべて生殖毒性があることからcandidate listに収載されています。すなわち、R1、R2の炭素数が4から11までのフタル酸エステルは、すべて生殖毒性があるとの評価されていることになります。
 炭素数4の#1、#2のDBP、DIBP、炭素数8の#10のDEHP、また、R1のベンジルアルコール、R2のノルマルブチルアルコールは、すでに附属書XIVへ収載され、日没日が2015年2月21日で、認可申請の期限はすでに過ぎています。

なお、附属書XVIIの制限では、エントリー#51でDEHP、DBP、BBPが、#52でDi-isononyl phthalate(DINP、CAS No 28553-12-0と68515-48-0;EC No 249-079-5と271-090-9:isononylはC9)、Di-isodecyl phthalate(DIDP、CAS No 26761-40-0と68515-49-1;EC No 247-977-1と271-091-4:isodecylはC10)、Di-n-octyl phthalate(DNOP、CAS No 117-84-0;EC No 204-214-7:octylはC8)が、それぞれがグループとして、玩具と育児用製品に0.1wt%以上含有することが禁止されています。

また、現在、RoHS指令の制限物質の見直しの作業が行われていますが、その中で、電気電子機器への含有を制限する物質として、DEHP、DBP、BBPを追加する検討が進められています。

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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