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ここが知りたい REACH規則

コラム

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14.01.17

改正電池指令の概要

現行の電池指令(Directive 2006/66/EC)を改正する欧州議会と理事会の指令(2013/56/EU)が2013年12月10日に官報に公示されました。
 現行電池指令においては、重量比0.002%以上のカドミウムおよび0.0005%以上の水銀を含有する電池・蓄電池の上市が禁止されています。しかし、コードレス電動工具に使用される電池・蓄電池に含有されるカドミウムとボタン電池に含有される水銀に対しては上記の禁止が除外されています。
 改正電池指令では、技術の進歩に伴い上記の除外の見直しが行われています。

改正電池指令(指令2013/56/EU)の前文に以下の記載があります。

(1)指令2006/66/ECは、装置に組込まれている電池・蓄電池を含み重量比0.002%以上のカドミウムを含有する電池・蓄電池の上市を禁止している。しかし、コードレス電動工具への使用が意図されている携帯電池・蓄電池は当該禁止から除外されている。

(2)欧州委員会は、その除外を指令2006/66/ECの第4条(4)に従ってレビューしてきた。

(3)環境に放出されるカドミウムの量を徐々に減らすためカドミウムの使用禁止はコードレス電動工具への使用が意図されている携帯電池・蓄電池にも拡張されるべきであるという結論に達した。何故ならば、そのようなアプリケーションに対して、ニッケルメタルハイドライド、リチウムイオン電池技術のような適切なカドミウムフリー代替品が市場で利用できるからである。

(4)コードレス電動工具の使用が意図される携帯電池・蓄電池に対する既存の除外は、共同体すべての地域においてリサイクル業者や消費者がバリューチェーン全体にわたって同一の方法で該当する代替技術を広く採用することができるよう2016年12月31日まで適用が継続されるべきである。

(5)指令2006/66/ECは、装置に組込まれているか否かを問わず、重量比0.0005%以上の水銀を含有するすべての電池・蓄電池の上市を禁止している。 しかし、重量比2%以下の水銀を含有しているボタン電池は当該禁止から除外されている。共同体においては、ボタン電池市場は既に水銀フリーボタン電池への移行を経験しつつある。
したがい、重量比0.0005%以上の水銀を含有するボタン電池の上市を禁止することが妥当である。

改正電池指令の本文の主な見直し、追加規定等を以下に紹介します。

第1条 指令2006/66/ECは以下のように修正される。
(1)第4条(禁止)は以下のように修正される。

  • 「2.文節1(a)に規定されている禁止は、2015年10月1日まで重量比2%以下の水銀容量を有するボタン電池に適用してはならない。」
  • 文節3のポイント(c)は以下のように置換えられる。
    「(c) コードレス電動工具 ; コードレス電気工具に関するこの除外は2016年12月31日まで適用されるべきである。」
  • 文節4は以下によって置換えられる。
    「4.補聴器のボタン電池に関して委員会は第2文節において言及される除外を絶えずレビューしながら維持し、2014年11月1日までボタン電池が文節1(a)に準拠している補聴器の有効性について、EU議会と理事会に報告しなければならない。文節1(a)に準拠している補聴器のボタン電池の有効性の不足のために正当化されている場合、委員会は、補聴器のボタン電池に関して、文節2に言及されている除外を拡張する見地から適切な提案を伴った報告を行うべきである。」

【参考】

第4条の文節1は、今回の改正電池指令で見直しの対象とはなっていませんが、その内容は以下です。

1.指令 2005/53/ECに拘わらず、加盟国は、以下の上市を禁止しなければならない。
 (a)装置に組込まれているか否かを問わず、重量比0.0005%以上の水銀を含有するすべての電池または蓄電池  (b) 重量比0.002%以上のカドミウムを含有する装置に組込まれている携帯電池または蓄電池

2.現行電池指令の文節3(c)の規定は以下です。
3(c)文節1(b)に規定されている禁止は、コードレス電動工具の使用が意図されている携帯電池・蓄電池に適用してはならない。

3.見直し前の文節4の規定は以下でした。
 委員会は文節3(c)に言及される除外をレビューし、同時に、もし適切ならば該当する提案において電池・蓄電池中のカドミウム禁止に関し2010年9月26日までに欧州議会と理事会に報告書を提出しなければならない。

(2)第6条(上市)(2)は、以下によって置換えられるべきである。
「2.この指令の要求に適合しないが、第4条のそれぞれの禁止の適用以前に合法的に上市された電池と蓄電池は、在庫がなくなるまで上市を継続してもよい。」

【参考】

現行電池指令第6条(上市)(2)は以下です。
「加盟国は、本指令の要求に適合しない電池・蓄電池は上市しない、または市場から引上げることを確実にするために必要な措置を採らなければならない。」

(3)第10条 (回収目標) (4)は、以下により置き換えられる。
「4.委員会は、特定の国家事情の結果として、文節2の要求を満足するよう加盟国により直面する困難を処理するため実施法(implementing acts)により移行準備(transitional arrangement)を確立してもよい。」
それらの実施法は、第24条(2)に言及されている検査手順(examination procedure)に従い採用されるべきである。
本条の一定の適用(uniform application)を確実にするために委員会は、2007年9月26日までに最終使用者への携帯電池・蓄電池の年間販売量の算出のための共通の方法論を実施法により確立しなければならない。それらの実施法は第24条(2)において言及される検査手順(examination procedure)に従い採用されるべきである。」

【参考】

現行電池指令の第10条(回収目標)(4)は以下です。
「4.特定の国家事情の結果して文節2の要求を満足するよう加盟国により直面する困難を処理するため、第24条(2)に言及される法的手続きに従って移行準備が規定されてもよい。
 2007年9月26日までに最終消費者に対する携帯電池・蓄電池の年間販売の算出のための共通方法論を確立しなければならない。 それを補うことによって、本指令の非本質的な要素を修正するために設計された措置が第24条(3)に言及される法的手順に厳格に従って採用されなければならない。」

(4)第11条(廃電池・蓄電池の取外し)は、以下により置き換えられる。
「第11条 (廃電池・廃蓄電池の取外し)
加盟国は、製造者が廃電池および廃蓄電池が容易に取り外せるよう装置(appliance)を設計することを確実にしなければならない。最終消費者が容易に取外せない場合、加盟国は製造者から独立した有資格の専門家により廃電池および廃蓄電池が容易に取外せるように製造者が装置を設計することを確実にしなければならない。
電池・蓄電池が組込まれている装置類は、最終消費者または独立した有資格専門家により電池・蓄電池を容易に取外す方法について説明書を伴っているべきである。
適切な場合、説明書は装置に組込まれている電池・蓄電池の型式を最終使用者に知らせるべきである。
安全、性能、医療またはデータインテグリティの理由のため、電力供給の継続性が必要であるが装置と電池・蓄電池間の永久接続が要求される場合、最初の文節に規定されている規定は適用されない。」

(5)改正電池指令では、第23条a(委任の行使)および附属書IV(登録のための要求)が新規に追加されていますので以下紹介します。

  「第23条a(委任の行使)

  1. 本条に規定される条件に従い、委任法を採用する権限が委員会に与えられる。
  2. 第15条(3)および第21条(2)および(7)において言及される委任法を採用する権限は、2013年12月30日から5年の期間委員会に与えられなければならない。
    委員会は、5年の期間の終了前9カ月以内に権限の委任に関する報告書を作成しなければならない。権限の委任は、もし、欧州議会と理事会が各期限の終了の3カ月以前に延長に反対しないならば、同一期間暗黙に延長されなければならない。」
  3. 第15条(3)および第21条(2)および(7)に言及される権限の委任は、議会または理事会によりいつでも廃止されてよい。廃止のための決定は、その決定において特定された権限の委任を終了しなければならない。それはEU官報で決定の刊行に従った日、またはその中で特定される後日に効力を発効する。既に発効している委任法はその効力に影響されない。
  4. 委任法を採用したときは、直ちに、委員会は議会と理事会に通知しなければならない。
  5. 第15条(3)および第23条(2)および(7)に従い採用された委任法は、議会と理事会により議会と理事会にその法が届けられて2カ月以内に反対が表明されないか、もし、期限の終了前に議会および理事会が共に反対であることを委員会に通告しなければ発効する。その期限は、議会または理事会のイニシャティブで2カ月延長されなければならない。」

「附属書IV (登録のための要求)」

1.登録のための要求
電池・蓄電池の登録手続きは、国家当局または加盟国により権限を与えられている国家手順責任組織 (以降「登録組織」)」に対し、紙ベースもしくは電子的方法のいずれかで行わなければならない。
登録手続きは、その他の生産者登録手続の一部であるかもしれない。電池・蓄電池の生産者は、職業ベースで最初に加盟国市場に電池・蓄電池を上市する場合、加盟国に一度だけ登録が必要で、登録番号を与えられなければならない。

2.生産者により提供されるべき情報
電池・蓄電池の生産者は、以下の情報を登録組織に提出しなければならない。

(i)生産者の名前、加盟国で営業していればブランド名(利用していれば)
(ii)生産者の住所、郵便番号と所在地、町名および番号、国、URL、電話番号、連絡者、FAX番号および生産者のE-mailアドレス
(iii)生産者によって上市された電池・蓄電池の型式; 携帯電池・蓄電池、産業用電池・蓄電池、または自動車用電池・蓄電池
(iv)個人または集合スキームにより、生産者がどのように生産者責任に適合しているかについての情報
(v)登録のための申請日
(vi)生産者の国家特定コード、欧州FAX番号または生産者の国家FAX番号(オプショナルを含む)
(vii)提供した情報が真実であることの宣言声明

ポイント1の第2文節において言及される登録の目的のために、電池・蓄電池の生産者は、ポイント2(i)~(vi)にリストされている情報以外のいかなる情報提供の義務もない。

3.登録料金
登録組織は、コストベースで均衡的であるという条件でのみ、登録料を適用することができる。登録料金を適用する登録組織は料金のコスト算出方法論について適格国家当局に通知しなければならない。

4.登録日の変更
加盟国は、ポイント2(i)~(vii)の変更にしたがい、生産者により提出されたデータが変更された場合、生産者が変更後1カ月以内にそれを該当する登録組織に通知することを確実にしなければならない。

5.登録抹消
加盟国において、生産者が生産者であることを止めた場合、彼等はそれらの該当する登録組織に通知することにより、登録を抹消しなければならない。

(瀧山 森雄)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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