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ここが知りたい REACH規則

コラム

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13.11.29

EUの今後の化学物質規制の方向について-EU第7次環境行動計画から-

EUでは環境政策をおよそ10年ごとに見直し、「環境行動計画」として策定しています。2013年から2020年の環境政策の指針が「第7次環境行動計画」案として、2012年11月に発表されていました。約1年間にわたってのパブコメや審議を経て、欧州理事会と欧州議会から承認が得られ、法制化されると、欧州委員会から2013年11月20日にプレス発表されました。

第6次環境行動計画は、「われわれの未来、われわれの選択」のスローガンの下、「気候変動」、「自然と生物多様性」、「環境と健康および生活の質」、「天然資源と廃棄物」の4つ優先分野を挙げていました。
 この中の「環境と健康および生活の質」の分野では、化学物質管理について、化学物質の特性、使用、廃棄についての知識ギャップを解決しなければならないことを認識し、健康と環境への重大な影響を及ぼさない方法で製造、使用することを一世代の間に(2020年までに)実現すること、有害な化学物質の人の健康と環境へのリスクを低減させるために、より安全な化学物質や化学物質を使用しないより安全な技術へ代替すべきこと、また、農薬の人の健康や環境への影響を低減させ、植物保護を実現しながら、より一般的にはリスクの大幅な削減と共に農薬の持続可能な使用を実現されなければならないとしていました。この基本政策の下で、REACH規則、CLP規則やバイオサイド規則が施行されています。

今回、承認された「第7次環境行動計画」案では、2020年に向けて9つの優先目標を示しています。その3番目の優先目標として「健康と幸福への環境のプレッシャーとリスクからEU連合の市民を守るために」を掲げ、化学物質管理について以下を指摘しています。

―REACH規則、CLP規則だけでなく、バイオサイド規則は、人の健康と環境の保護のための基本政策を提供し、事業者にとっては安定性と予測可能性を確保し、非動物試験法の採用を促進している。しかしながら、異なった化学物質(混合物)の複合効果、ナノ材料、製品の内分泌(ホルモン)システムに干渉する物質(内分泌かく乱物質)、製品中の化学物質等の人の健康と環境への完全な影響については、依然として未解明である。研究結果では、ある種の化学物質は、潜在的に低い暴露であっても子供の発達を含めて、健康や環境への悪影響を引き起こす、内分泌かく乱特性を有しているが、この様な影響は予防的措置で解決できることを示している。
 このような観点から、2020年までに、内分泌かく乱特性を有する物質を含めて、高懸念物質はすべてREACH規則のSVHCリストに入れていることを保証するために、さらに努力をする必要がある。すなわち、2020年までに、人の健康や環境への化学物質の「重大な悪影響を最小化」することを確実にし、新たに出現する課題には効果的、効率的に、一貫性を持って協調して課題に対応する、2002年のWSSDで合意され、Rio+20で再確認され、また、SAICMで受け入れられたゴールを達成することがEUの目標であり、これらへの挑戦のために行動することが必要である。さらに、EUは化学物質の複合効果と内分泌かく乱化学物質に関連する安全への懸念に対処するアプローチを関連法規で開発し実施する。
 具体的には、内分泌かく乱物質の同定のための調和されたハザードベースの基準を開発する。また、製品中の化学物質を含めて、有害物質への暴露を最小化する包括的なアプローチを設ける。ナノ材料や同様の特性を有する材料の安全性と持続可能な管理は、リスク評価と管理、情報および監視を含む包括的なアプローチの一環として確実にする。
 ナノ物質の定義の範囲に入らないが、ナノ材料と同様の特性を有すると考えられる大きさの粒子を含む物質の人の健康と環境への潜在的な影響についても懸念がある。このような懸念は、経験と科学技術の進歩に照らして、2014年に欧州委員会のナノ物質の定義の見直し計画で検討すべきである。これらのアプローチは、化学の知識ベースを蓄積し、より持続可能な解決策の開発を推進する予測可能な枠組みを提供する。

これらのためには以下が必要としています。

―競争力と技術革新を強化しながら、化学物質のEU域内市場の自由な流通と人の健康と環境の高レベルの保護を確実にするために、REACH規則の実施を継続する。2018年までには、技術革新と非化学的解決策を含む持続可能な代替策の開発に資するEU戦略を開発し、2015年までに実施する下記の措置対策を構築する。
 i)ナノ物質と類似の特性物質の安全性
 ii)内分泌かく乱化学物質への暴露を最小化
 iii)化学物質(混合物)の複合効果に対処するための適切な規制アプローチ
 iv)非毒性物質のリサイクルを促進し、有害物質の屋内曝露を削減する観点から、とりわけ輸入製品を含めて、製品中の化学物質への曝露の最小化
―バイオサイド製品および植物保護製品の持続可能な使用の実施状況の監視と、必要があれば、最新の科学的知見に適合させるための見直しをする。

この内容からしますと、今後もREACH規則等の化学物質管理に対しては、新たな規制が設けられると考えられます。引き続いて、動向を注視していくことが必要と考えます。

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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