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ここが知りたい REACH規則

コラム

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13.08.30

アジアの化学物質規制(2)

前回に続いて気になるアジア諸国の化学物質規制法の概況をまとめてみます。

【インドネシア】

1.2001年政令第74号
 インドネシアでは、B3(Bahan Berbahaya dan Beracun:危険および有毒な物質)について2001年政令第74号(PERATURAN PEMERINTAH NOMOR 74 TAHUN 2001 TENTANG PENGELOLAAN BAHAN BERBAHAYA DAN BERACUN)で規制しています。
 政令74号は15章43条の構成になっていて、B3の分類、制限、表示、ラベル、MSDSや輸出入などの全般について規制しています。政令第74号は日本の毒劇法のイメージです。

(1)B3の分類(第5条)
 B3の分類は次で行います。

  • 爆発性
  • 酸化性
  • 非常に強い可燃性
  • 強い可燃性
  • 可燃性
  • 猛毒性
  • 高毒性
  • 有毒性
  • 有害性
  • 腐食性
  • 刺激性
  • 環境危険性
  • 発がん性
  • 催奇形性(次世代影響性)
  • 変異原性

aからoの分類から使用可能物質・使用制限物質・使用禁止物質に分類されています1)、2)
 なお、政令44号(NOMOR: 44/M-DAG/PER/9/2009)で、発がん性、催奇形性や変異原性等の性状物質は調達、物流の管理物質とされています3)。輸入も制限されています。
 環境省では、B3を大臣決定(No.453/Menkes/Per/XI/1983)で4分類しています。

(2)B3の登録(第6条)
 すべてのB3は、初めて製造または輸入された時点で、メーカーおよび、または輸入によって登録されなければなりません。

(3)表示の義務
 B3のMSDSは第11条で作成する義務があり、第12条で流通段階での添付が要求されています。
 第14条で包装の義務、第15条で包装にはラベル表示とMSDS添付が義務化されています。ラベルが損傷した場合は流通業者が対応する義務が第16条にあります。
 MSDSの様式やラベルのシンボルは、当局が別に定めるとしています。

2.分類と表示規則
 分類と表示は科学的進歩に応じて改正されています。

(1)2008年3月5日
 政令第74号第15条による表示は2008年3月5日に、P項に「加圧ガスの形態別の危険性(bahaya lain berupa gas bertekanan)が追加されて、B3のラベル表示のための政令第3号(NOMOR 03 TAHUN 2008 TENTANG TATA CARA PEMBERIAN SIMBOL DAN LABEL BAHAN BERBAHAYA DAN BERACUN)でシンボルとともに告示されました4)、5)

(2)2009年9月24日
 GHSに準拠した政令87号(NOMOR 87/M-IND/PER/9/2009:化学物質の分類およびラベルに関する世界調和システム)が2009年9月24日に公布され、6カ月後に施行されました。政令87号により対象は物質および混合物で、分類、ピクトグラム、ラベル要素やMSDSの様式はGHSに移行しました。
 混合物については、第2条4項で混合物の適用は別途施行とされ、2013年12月31日以降適用となっていました。
 政令第74号の分類や表示等もこの政令87号が適用されます。

(3)2013年4月12日
 政令23号(NOMOR 23/M-IND/PER/4/2013:NOMOR 87/M-IND/PER/9/2009の修正法)が2013年4月12日に公布され、3カ月後の7月12日から施行されました。
 修正内容は混合物に関する事項で、分類は試験データおよび、またはつなぎの法則(Bridging principle)を採用しました。混合物の適用は第3条で2016年12月31日以降で政令87号より延期となっています。

また、分類項目として、水性毒性(急性、慢性)及びオゾン層破壊性が追加されました。
 修正政令によりMSDSはSDSに名称が変わりましたが、項目は16項目のままです。ただ、緊急電話番号欄に備考が入り、稼働時間(月曜日から金曜日または24時間など)や特定情報(緊急輸送、医学的な緊急事態やフリーダイヤル)などが記述されています。

3.その他の関連規制
 インドネシアで関連する法規制の入手先を紹介します。
(1)健康にとって危険な物質の安全に関する保健大臣規則6)
 輸入者に附属書収載物質に関する登録、記録など義務があります。

(2)職場における有害物質管理7)
 労安法によるMSDSなどの要求です。

【タイ】

1.有害物質法(Hazardous Substance Act)
 有害物質法は西暦1992年(仏歴B.E.2535年)4月6日に官報で告示され、その後、手数料やGHSとの調和などの改正がされていますが、基本的な義務は大きく変わってはいません。

(1)有害物質
 有害物質は第4条で次の性状を有する物質です。

  • 爆発物
  • 可燃物
  • 酸化物、過酸化物
  • 有毒物質
  • 病原性物質
  • 放射性物質
  • 遺伝子突然変異をもたらす物質
  • 腐食性物質
  • 刺激性物質
  • 人、動物、植物、財、環境に危険な化学物質やその他の物質

(2)有害物質の分類(第18条)
 1)第1種有害物質
  特定の基準と方法により製造、輸入、輸出、保管が要求されます。
 2)第2種有害物質
  届出して、特定の基準と方法により製造、輸入、輸出、保管が要求されます。
 3)第3種有害物質
  許可を受けて、特定の基準と方法により製造、輸入、輸出、保管が要求されます。
  当局の許可がなければ製造、輸入、保有ができません。
  ・有害物質の製造許可申請

  • 製造施設、貯蔵施設、機器及び書類の正確性を検査
  • 検査報告書は30日以内に作成
     20日以内に許可申請書の内容を検討
  • 貯蔵施設の検査
     書類の正確性の検査後10日以内に検査報告書を作成し、10日以内に許可申請書の内容が検討される
 4)第4種有害物質
  人、動植物、財産、環境への危険予防や防止するために、製造、輸入、輸出、保管禁止されます。
  なお、試験分析に用いられる標準物質は、書面により許可を受けることで適用除外となります

第2種有害物質、第3種有害物質、第4種有害物質は事前に登録申請が要求されています。第1種有害物質は登録の義務がありません。

2.分類と表示およびSDS
 西暦2012年(仏歴2555年)2月1日にGHSに準拠した工業省告示「有害物質の分類および危険有害性情報の伝達システム」8)が告示されました。

(1)製造者、輸入者の義務(第2条)
 製造者、輸入者は次の義務があります。

  • 1)物理科学的な危険性を16種類、健康に対する有害性を10種類、環境に対する有害性を2種類に分類する。
  • 2)ラベルの貼付
  • 3)SDSの作成

期限は物質については、施行日(西暦2012年2月2日)から1年以内、混合物については施行日から5年以内となっています。

(2)有害物質の分類および危険有害性情報の伝達システムに関する規定
 GHS第3版に準拠して詳細規定をしています。この規定には物理科学的な危険性16種類、健康に対する有害性10種類、環境に対する有害性2種類の名称と、危険有害性区分、基準、危険有害性情報の伝達要素となるピクトグラム、注意喚起語や危険有害性情報などが指定されています。
 この規定には、ラベルの寸法と要素及びSDSの16項目が示されています。
 なお、分類結果やSDSが検索できるデータベースが公開されています。

次の機会にインドとフィリピンの動向をご説明します。

(松浦 徹也)

1)http://b3.menlh.go.id/documents/peraturan/Lampiran%20Tabel%20PP74.pdf
2)http://www.gemaputrabuana.com/?cat=6
3)http://www.insw.go.id/images/public/permendag_44_M-DAG_PER_9_2009.pdf
4)http://www.menlh.go.id/Peraturan/PERMEN/PermenLH03-2008/PermenLH03-2008.pdf
5)http://www.menlh.go.id/Peraturan/PERMEN/PermenLH03-2008/Lamp-PermenLH03-2008.pdf
6)http://bpkimi.kemenperin.go.id/bpkimi/extension/panduan_iso/doc/uu/H00-1996-00472.pdf
7)http://healthsafetyprotection.com/ehs-regulation/peraturan-k3/kep-187-men-1999/
8)http://eis.diw.go.th/haz/Laws/15.pdf

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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