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ここが知りたい REACH規則

コラム

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13.08.09

アジアの化学物質規制(1)

日本企業はEUや米国以上にアジア諸国での企業活動が活発です。発展途上国と言われていたアジア諸国の経済発展は目覚ましく、法制度も急速に整備がされ、厳しい運用もされています。法規制の内容はEU法に類似しているものの微妙な差異があります。  中国、台湾や韓国については、「ここが知りたいREACH規則」のコラムやQ&Aでたびたび情報提供していますので、それ以外の国で最近関心が高い国の状況をまとめてみます。

【シンガポール】

1.Environmental Pollution Control Act 1999(環境汚染管理法)
 環境汚染管理法は環境汚染管理の目的のために関係する法を統合して制定されました。13章78条4別表の構成になっていて第7章の第22条からが有害物質管理の要求になっています。
 対象となる物質は酢酸やアクロレインなど別表2に収載されています。別表2には酢酸では80wt%以下の濃度や写真用の混合物や溶剤には適用しないなどの除外もあります。
 有害物質に関する主要な規定は次です。

(1)有害物質の輸入、販売の制限(第22条) 局長から付与されるライセンスを持っていない者は、有害物質を輸入、販売、販売のための提供をしてはならない。

(2)有害物質の販売の禁止規定(第23条) 有害物質を販売、販売のための提供要件は次です。

  • ライセンスの規定および記載要件に従う
  • ライセンスに記載された者の管理による
  • 販売記録を残す
  • 規則による表示された容器で有害物質の販売、販売のための提供をする

2.Environmental Protection and Management Act(Cap. 94A)
 上記の「環境管理汚染法」の詳細基準を定めた管理規則がEnvironmental Protection and Management Act(Cap. 94A)です。
 有害物質の輸入(第15条)では、「法第22条基づいたライセンスを得ている者が有害物質を輸入する際は、その物質の容器に局長に許可された実施基準(code of practice)によりラベリングされていなければならない」としています。
 分類及び表示はGHS準拠で、Singapore Standard on GHS - SS 586 (2008) に定められています。SS586の構成は次です。

 Part1:危険物の輸送及び貯蔵
 Part2:化学品のGHS
 Part3:SDS

3.Workplace Safety and Health Act(Cap. 354A)(職場の安全・健康法)
 有害物質として分類されるのは、腐食性物質や可燃物質などの物理的危険性だけでなく毒性物質や発がんのような健康有害性物質も対象となっています。
 詳細手順はWorkplace Safety and Health (General Provisions) Regulations 2006に示されています。このなかでSDSが要求されています。

【ベトナム】

1.The Low 06/2007/QH12(化学品法)
 化学品法は2007年11月に公布され、化学物質に関連する諸規制、化学物質に関する安全、権利、義務および国家管理システムについて規制しています。ただし、放射性物質、放射性廃棄物は除外されます。

(1)新規化学物質
 新規化学物質は、既存化学物質の国家化学物質リスト(national chemical inventory)または所管の各省が承認した海外の化学物質リスト(foreign chemical inventories)にも未収載の物質と定義されています(第4条)。
 国家化学物質リストは作成中で2015年になる見込みで、当面はOECDの化学物質リストを代用しています。
 新規化学物質は第44条により上市前にMOIT (Ministry of Industry and Trade) に登録をしなくてはなりません。登録要件は次です。
  新規化学物質登録申請書
  新規化学物質のUPAC名称および同物質の化学式
  認定新規化学物質評価機関(第45条)に承認された、同物質に関する物理的・化学的性状および有害性に関する情報

(2)有害物質
 有害性物質(Hazardous chemical)はGHSで次の分類を行いeからmの項目の1つ以上の性状を有する物質と定義しています(第4条)。

  • 爆発性
  • 高酸化性
  • 高腐食性
  • 可燃性
  • 急性毒性
  • 慢性毒性
  • 刺激性
  • 発がん性
  • 変異原性
  • 生殖毒性
  • 生物蓄積性
  • 難分解性
  • 環境毒性

(3)ラベルとSDS
製造・輸入者は、使用及び市場で販売する前に、SDSを作成する(第29条)。SDSの項目はGHSと同じです。
また、GHSに沿ってラベル表示しなくてはなりません(第27条)。

(4)物質リストのカテゴリー
 物質は次のようにカテゴリー分けされます

  • 生産・商売に条件のある化学物質(第14条)
  • 生産や輸出入において厳格な技術要件に従わなければならない有害化学物質
  • 生産・商売に制約のある物質(第15条) 国防、治安、人健康、財産、環境に危険を及ぼさないようにするため、生産や取引の規模等とともに安全技術についても、特別なコントロールに従わなければならない有害  化学物質
  • 禁止化学物質(第19条) 非常に有害で、リストに収載された化学物質
  • 事故防止・対応計画を要する化学物質(第36条) 化学物質の危険性及び生産、経営、使用の規模に基づき、事故防止・対応計画を作成しなければいけない化学品
  • 申告を要する化学物質(第43条) 化学物質を輸入する組織や個人が工商部などに情報を申告しなければならない化学物質

GHSに基づく表示は、単一物質については、2014年3月30日までに、混合物については2016年3月30日までに実施されなければなりません。

2.ベトナムRoHS(電気電子製品に含まれる特定の有毒有害化学物質の許容濃度に関する暫定規則)
 RoHSは、電気電子製品に含まれる特定の有毒有害化学物質(EU RoHS指令と同じ6物質)の許容濃度(カドミウム100ppm、その他1,000ppm)に関する暫定規則になっています。

化学物質の許容濃度制限値の規定に従わねばならない電気電子製品は、付属書2で特定されている次の製品グループです。
大型家電
小型家電
情報技術通信機器
消費者向け電子機器
照明機器
電動・電子工具(大規模で固定式の産業用のものは除く)
玩具、レジャーおよびスポーツ用機器
自動販売測定機(automatic measuring devices)

付属書2の対象電気電子製品のリストは対象製品目録がHSコードで記載されています。
例示1.大型家庭用電気製品
例:大型冷蔵庫(HS 8418)・クーリング機器(HS 8418)…
HSコードがあるので明確となります。

企業活動のグローバル化により、アジアに進出する事例が多くなっております。インド、タイやフィリピンなどの情報は次の機会に解説します。

(松浦 徹也)

参考:化学物質リスト

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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