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ここが知りたい REACH規則

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12.03.09

REACHにまつわる最近のニュースから(23)

続・第1回目のCLPインベントリー公開-届出分類の相違から思うこと-

先週のコラムで、ECHAから2012年2月13日に公開された第1回目のCLPインベントリーでは、届出された分類に異なっているものがあることを紹介しました。今回のコラムでは、どのように異なった分類がメタノールについて届出されているかをご紹介します。

表には、CLP規則附属書VI表3-1の調和された分類、届出された異なる分類の主な例、NITEから発表されている分類をまとめました。表中、CLP規則附属書VI表3-1の調和された分類については、太字で記しています。届出者数は、インベントリーで示されているその分類の届出者数です。

物理化学的危険有害性で、表には記載していませんが、調和した分類の届出者の中には「可燃性液体2」のラベルのピクトグラムとして、「酸化性液体」の「円上の炎」、「火薬類」等の「爆弾の爆発」を届けているものがあります。このピクトグラムの届出はおそらく間違いの届出だと思います。また、「酸化性液体1」として分類の届出もされています。後者の分類についても、おそらく前記と同じく間違いではないかと思います。

なお、「可燃性液体3」とした根拠のデータはわかりません。メタノールのような広く使用されている物質について、物理化学的有害性について、このような異なる届出がされていることには吃驚です。

健康に対する有害性については、調和された分類と異なる多種の有害性分類、異なるカテゴリーが届出されています。

急性毒性については、調和された分類では経口、経皮、吸入毒性はすべて区分3ですが、届出者グループAでは経皮毒性でカテゴリー2の届出があります。これには30件の届出がありますが、おそらく共同届出がされたものと思います。なお、NITEの急性毒性の分類は、経口で区分(カテゴリー)4となっています。

この他の有害性では、調和された分類にない「眼刺激性」や「皮膚刺激性」の分類の届出があります。特に「眼刺激性」の届出をしているBグループは80件の届出ですので、これも共同の届出と思われます。

登録においては、登録する物質に不純物が20%以下であれば、その物質名で登録します。従い、分類・表示の届出も不純物を含んだ物質の危険有害性の情報となります。

上記のメタノールの届出で、調和された分類にない「眼刺激性」「皮膚刺激性」「生殖毒性」「反復暴露の特定標的臓器」の有害性が届け出されたのは、物質の純度、例えば不純物を含有するために同じ物質の分類・表示の届出が異なる場合がある、とCLPインベントリーのFAQには記述されています

同じ物質で異なる分類が届けられている場合は、CLP規則41条でインベントリーの分類が同じになるように努力をしなければならないことになっています。

【CLP規則41条(要点)】
同一物質のイベントリーの収載内容が異なる場合は、届出者、登録者で、合意された内容になるようにするように、あらゆる努力しなければならない。

予備登録した物質については、SIEF内でこの努力が行うことができますが、予備登録をしていない者にはこの機会がありません。また、インベントリーには届出者情報は含まれていませんので、打ち合わせをするにはその情報が必要です。従い、CLPの届出のみの者にとっては、直ちにはできません。この努力義務について、どのように実施するのか気になります。

CLPのインベントリーの公表は、物質の危険有害の情報を広く周知することにありますが、今回のインベントリーの情報のように、同じ物質の名前で異なる危険有害性の情報が公開されますと、下手をすると風評被害が出るのではと懸念します。不純物を含まない物質では危険有害性を有しない物質について、危険有害性の大きい不純物を含む物質の分類情報が公開されるような場合です。

今回のインベントリーの公開からは、まだまだGHSを正しく理解されていないことや、公開されている情報からだけでは内容を正しく理解することは難しいようです。

公開情報の追加・改良や公開される情報の意味も正しく説明されることが必要だと思います。

分類 CLP附属書VI
表3-1調和分類
届出グループ NITE分類
A B C D E F G H I J
可燃性液体 2  
可燃性液体 3                      
酸化性液体 1                      
急性毒性(経皮)2                      
急性毒性(経口)3      
急性毒性(経皮)3      
急性毒性(吸入)3      
急性毒性(経口)4                      
皮膚刺激 2                    
眼刺激 2            
生殖毒性 1B                  
特定標的臓器毒性 単回暴露 1  
特定標的臓器毒性 単回暴露 3                      
特定標的臓器毒性 単回暴露 3                      
特定標的臓器毒性 反復暴露 1                
特定標的臓器毒性 反復暴露 2                      
水生環境有害性 急性 1                      
水生環境有害性 慢性 1                      
届出者数   30 80 4 1 1 1 1 1 1 1  

(林  譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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