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ここが知りたい REACH規則

コラム

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11.11.11

REACHにまつわる最近のニュースから(17)

中国版REACH-その1

中国版REACHといわれる、改正された新規化学物質管理弁法が施行されてから1年が経過しました。EUのREACH規則が年間1t以上のすべての物質について登録することを求めていますが、改正された新規化学物質管理弁法では、新規化学物質について申告の種類を通常申告、簡易申告、科学研究記録届出に分類して申告を求めています。

年間1t以上の新規化学物質に対しては通常申告、1t以下の物質については簡易申告が必要です。ただし、簡易申告においては、(1)中間体、(2)年間0.1-1t未満の科学研究、(3)新規モノマーが2%未満のポリマーまたは低懸念ポリマー、および(4)プロセス・製品開発で2年以内は年間10t未満等の場合は特殊状況としての簡易申告が認められています。特殊状況の場合は中国での生態毒性試験データの提出の必要はなく、物質の基本情報だけで申告することができます。0.1t未満、あるいは中国で生態毒性試験実施のためのサンプル輸出の場合は科学研究記録届出が適用されます。

施行後の申告状況については、簡易申告の6月までの状況については2011年9月16日に第1回目の公告がされています。公告内容は、物質の中国名称、申告人、申告の種類です。それによりますと、登記件数は1,570件で、大部分は上述した特殊状況の中国での生態毒性試験データが免除されているものです。このうち90%超は、新規モノマーが2%以下のポリマーです。また、申告人の95%以上は外国資本(中国で設立を含む)の企業です。科学研究記録届出については、これまで4月20日の公告9月16日の公告の2回がされています。

それぞれ届出件数は225件で合計450件になりますが、科学研究記録届出では1件に複数物質の届出ができます。正確には勘定していないのですが、物質数としては約500物質くらいになるかと思います。このうち多くは生態毒性試験の届出と思われますので、中国での生態毒性試験が数多く依頼されているためか、まだ通常申告実績の公告はありません。

新規化学物質は一般新規化学物質と危険類新規化学物質に分類されます。さらに危険類新規化学物質のうち、難分解性、生物蓄積性、生態環境および人の健康に有害な特性を持つ新規化学物質は、重点環境管理危険類新規化学物質として厳しい管理がされることになっています。

しかし、分類の判別基準は公表されていませんでした。2011年9月26日に新規化学物質の分類の判別基準のガイドラインが公表され、10月30日まで意見募集が行われていました1)

内容はHJ/T154-2004を改定するもので、分類基準としてGHSに対応した国家標準(GB20576-GB20599、GB20601、GB20602)を引用し、試験方法としてはHJ/T153あるいは中国の国家環境標準規定の方法としています。国外の試験は、国際的に認められた方法、あるいはOECDのテストガイドラインを採用するものとしています。

危険類新規化学物質、重点環境管理危険類新規化学物質に該当するものは、表の分類に該当するものとなっています。国連GHS分類、制定されている分類の国家標準と併せて載せました。

国連GHS分類 中国国家標準 危険類新規化合物 重点環境管理危険類新規化合物
物理化学的危険性
  爆発物 GB20576 区分1-3
可燃性ガス GB20577 区分1-2
可燃性エアゾール GB20578
酸化性ガス GB20579 区分1
高圧ガス GB20580
引火性液体 GB20581 区分1-3
可燃性固体 GB20582 区分1-2
自己反応性化学品 GB20583
自然発火性液体 GB20584 区分1
自然発火性固体 GB20585 区分1
自己発熱性化学品 GB20586
水反応可燃性化学品 GB20587 区分1-3
金属腐食性物質 GB20588
酸化性液体 GB20589 区分1-3
酸化性固体 GB20590 区分1-3
有機過酸化物 GB20591 区分1-4
健康に対する有害性
  急性毒性 GB20592 区分1-3
皮膚腐食性/刺激性 GB20593 区分1-2
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 GB20594 区分1-2
呼吸器感作性または皮膚感作性 GB20595 区分1
生殖細胞変異原性 GB20596 区分1-2 区分1-2
発がん性 GB20597 区分1-2 区分1-2
生殖毒性 GB20598 区分1-2 区分1-2
特定標的臓器毒性(単回暴露) GB20599 区分1-2
特定標的臓器毒性(反復暴露) GB20601 区分1-2 区分1-2
吸引性呼吸器有害性
環境に対する有害性
  水生環境有害性 GB20602    
  急性毒性 区分1-3 区分1
  慢性毒性 区分1-4 区分1-2
活性汚泥呼吸阻害毒性(急性毒性) 区分1-3 区分1
ミミズ急性毒性 区分1-3 区分1
種子発芽・伸長阻害毒性(急性毒性) 区分1-3 区分1
PBT
vPvB
オゾン層に対する有害性

改正提案によりますと、国連のGHSの物理化学的危険性の分類に該当するものでも、危険類新規化学物質類に分類されない物質があることになります。

重点環境管理新規化学物質類に分類される物質は、CMR物質、特定標的臓器毒性(反復暴露)、登記で情報が要求されている生態毒性の項目を指定しています。また、PBT、vPvBについてはGB/T24782-2009(難分解性、生物蓄積性と毒性物質、および高難分解性、高蓄積性物質の判定方法)により判別するものとしています。

重点環境管理新規化学物質類に指定される物質は、EU REACH規則のいわゆるSVHCに該当する物質に加え、生態毒性の物質です。新規化学物質の申告には生態毒性を重要視して、中国で実施することを要求していることが理解できます。

1)http://www.zhb.gov.cn/gkml/hbb/bgth/201109/W020110930530417896977.pdf

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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