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HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

コラム

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11.03.04

SVHC候補物質と附属書XIV収載物質の公示

1.Candidate List収載候補物質の公示

認可物質(附属書XIV)の候補物質はCandidate Listに収載されます。2011年2月末現在では46物質が収載されています。

2011年2月21日にCandidate Listに収載する候補物質が公示されインターネットコンサルテーションが開始されました。

8物質中で“Cobalt dichloride 塩化(II)コバルト”は、2008年10月にCandidate Listに収載されており、新規ではありません。他の7物質は新たな物質候補です。
 Cobalt dichlorideは別名があります。

Cobalt chloride
  Cobalt dichloride
  Cobalt dichloride (CoCl2)
  Cobalt(2+) chloride
  Cobalt(II) chloride
  Cobaltous chloride
  Cobaltous dichloride
  Dichlorocobalt
  NSC 51149
  Albrittonite

インターネットコンサルテーション 2011.2.21
Substance name CAS No Proposing authority Reason for proposing
Cobalt dichloride 7646-79-9 ECHA CMR
2-ethoxyethyl acetate 111-15-9 Belgium CMR
strontium chromate 7789-06-2 France CMR
1,2-Benzenedicarboxylic acid, di-C7-11-branched and linear alkyl esters 68515-42-4 Denmark CMR
Hydrazine 7803-57-8
302-01-2
ECHA CMR
1-methyl-2-pyrrolidone 872-50-4 ECHA CMR
1,2,3-trichloropropane 96-18-4 ECHA CMR
1,2-Benzenedicarboxylic acid, di-C6-8-branched alkyl esters, C7-rich 71888-89-6 ECHA CMR
塩化(II)コバルト
CLP規則 表3.1
Classfication Labelling Specific Conc. Limits, M factors
Hazard Class and  Category Code(s) Hazard statement Code(s) Pictogram Single Word Code(s) Hazard Statement Code(s)
Carc. 1B
Acute Tox. 4 *
Resp. Sens. 1
Skin Sens. 1
Aquatic Acute 1
Aquatic
Chronic 1
H350i
H302
H334
H317
H400
H410
GHS08
GHS07
GHS09
Dgr
H350i
H302
H334
H317
H410
Carc. 1B; H350i:
C ≥ 0,01 %
CLP規則 表3.1
Carc. Cat. 2;
Xn
N
R49
R22 R42/43
R50-53
T; N

S
R: 49-22-42/43-50/53
(2-)22-53-45-60-61
Carc. Cat. 2; R49: C ≥ 0,01 %
Xn; R22: C ≥ 2,5 %

今回の提案は分類が変わることによるインターネットコンサルテーションが行われるものです。
 2008年10月のSVHCとした附属書XVによる技術文書では、67/548/EECによる分類である発がん性Cat2(ヒトに対して発がん性があるとみなされる)で、警句R49(吸入するとがんを引き起こす恐れがある)、R22(飲み込むと有害性)、R42/43(吸入と皮膚接触で感作を引き起こす恐れがある)とされていました1)
 CLP規則の分類および表示の表3.1(調和化されたリスト)表3.2(67/548/EEC 附属書Iの調和化されたリスト)では、次のようになっています2)

CLP規則 表3.1の分類

CLP規則 表3.1の分類

CLP規則の分類ではGHS分類を導入いたことにより、区分表示が変わりました。発がん性、変異原生、生殖毒性は区分1~3でしたが、区分1(1A、1B)、区分2になり、SVHC要件は1Aおよび1Bです。
 2010年12月時点でのCLP規則表3.1の区分と、Candidate Listに収載した当初の区分の違いは生殖毒性の区分1Bの違いとなります。

この状況から2月21日のコンサルテーションの技術文書では、生殖毒性 Cat 1Bの分類が追加されています。
科学的進歩で情報が変化し見直しがされたものですが、常識的には妥当なものです。一方で、法規制で告示された内容が変わることもあると認識を新たにしました。
 インターネットコンサルテーションによりCandidate Listの内容が修正されれば、REACH規則第33条による成形品中の含有SVHC情報(利用可能な情報)も修正する必要が生じます。

2.附属書XIV収載物質の公示

2011年2月18日に最初の認可対象物質(附属書XIV収載物質)が告示され、3日後の2月21日に発効しました。対象物質はMusk xyleneなど6物質です。これは2009年6月1日にECHAから勧告された7物質(その後短鎖長塩素化パラフィン類 (SCCPs)を削除し6物質)が認可物質となったものです。
 Sunset Date(日没日)以降は、認可を受けないと上市できなくなります。Sunset Dateの18カ月前までに認可申請をすれば、少なくとも認可の決定までは継続上市ができます。
 認可でも用途の除外があり、除外事項は認可申請が不要となります。今回の6物質のうちDEHP、BBP、DBPは医療用製品の直接パッケージ(immediate packaging)材は除外となります。immediate packagingは錠剤の包装などで、可塑剤についてはガイドラインも出ています3)

認可対象物質(附属書XIV)公示 2011.2.18
Substance Transitional arrangements Exempted (categories of) uses
Latest application date Sunset date
5-tert-butyl-2,4,6- trinitro-m-xylene (Musk xylene) 2013.1.21 2014.7.21 該当なし
4,4'-Diaminodiphenylmethane (MDA) 2013.1.21 2014.7.21 該当なし
Hexabromocyclododecane (HBCDD) 2014.1.21 2015.7.21 該当なし
Bis(2-ethylhexyl) phthalate (DEHP) 2013.1.21 2015.7.21 Uses in the immediate packaging of medicinal products covered under Regulation (EC) No 726/2004, Directive 2001/82/EC, and/or Directive 2001/83/EC.
Benzyl butyl phthalate (BBP) 2013.1.21 2015.7.21
Dibutyl phthalate (DBP) 2013.1.21 2015.7.21

今後は認可物質の除外を巡るロビー活動などが、RoHS指令の除外同様に注目されます。  なお、附属書XIVに収載される物質はCandidate Listから選択されますが、附属書XIVに収載されてもCandidate Listには残るようです4)

2010.7.1にもECHAから勧告案が出されています。
(1)2-4ジニトロトルエン(トルエンジイソシアネート合成の原料)
(2)5酸化2砒素(木材防腐・防蟻剤・染色・冶金・工業用特殊ガラス)
(3)3酸化2砒素(ガラス エナメルの漂白剤・特殊ガラスの酸化剤)
(4)フタル酸イソブチル(可塑剤)
(5)クロム酸鉛(顔料・漂白剤)
(6)硫酸モリブデン酸クロム酸鉛(顔料)
(7)2-ヒドロキシ-5-[(4'-ソジオスルホアゾ-1,1'-ビフェニル-4-イル)アゾ]安息香酸ナトリウム(顔料)
(8)リン酸トリス(2-クロロエチル)(難燃剤)
この物質の動向に注視する必要があります5)

3.RoHS指令への影響

修正RoHS指令は2010年11月に議会本会議で修正案が採択され、理事会の採択待ちの状況です。修正RoHS指令の議会修正案では、前文10で「REACH規則の附属書XIV、XVIIを考慮し定期的に見直す。HBCDD・DEHP・BBP・DBPは優先して、人の健康と環境への危険を見なすべきである。」としています。
 特定有害物質(現在6物質)にこれら4物質が取り込まれる可能性もあります。今後の動きが気になります。

1)http://echa.europa.eu/doc/consultations/svhc/svhc_axvrep_france_cmr_cocl2_20083006.pdf

2)http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:L:2009:235:0001:0439:EN:PDF

3)http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/Scientific_guideline/2009/09/WC500003448.pdf

4)http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:L:2011:044:0002:0006:en:PDF

5)http://echa.europa.eu/consultations/authorisation/draft_recommendations/recommendations_en.asp

(松浦 徹也)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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