本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

コラム

REACH検索

10.06.25

認可候補物質に関する最近の話題

1. 第3次認可候補物質の公表

ECHAはREACH規則で規定している認可候補物質 (SVHC) の第3次追加として、2010年3月8日に8物質を公表し、2010年4月22日を期限とした関連団体等からコメントの提出を求めていました1)

以上の経過を経て、2010年6月9-10日に開催されたECHA MSC (加盟国委員会) において、認可候補物質として特定することが合意されたことを受けて、ECHAは第3 次の認可候補物質として、8物質を認可候補物質 (SVHC) として2010年6月18日に追加を行いました2)

 

認可候補物質として追加された8物質は、第3次追加候補として3月8日に公表した8物質の内容との差異はなく、追加8物質として公表されています。これで、認可候補物質は合計38物質となっています。
 今回、追加された8物質はつぎのとおりです(表参照)。
 (1)トリクロロエチレン、(2)ホウ酸 、(3)四ホウ酸二ナトリウム、(4)七酸化四ホウ酸ナトリウム水和物、(5)クロム酸ナトリウム、(6)クロム酸カリウム、(7)二クロム酸アンモニウム、(8)二クロム酸カリウム。

物質名 EC番号 CAS番号 提案理由 主要な用途
トリクロロエチレン 201-167-4 79-01-6 発がん性 カテゴリー 2 金属製品の洗浄、脱脂
接着剤の溶剤
塩素化及びフッ素化有機化合物製造の中間体
ホウ酸 233-139-2
234-343-4
10043-35-3
11113-50-1
生殖毒性 カテゴリー 2 用途は多様で多数
(例)殺生物剤及び防腐剤、食品添加剤、ガラス、セラミック、ゴム、肥料、難燃剤、塗料、工業用液体、ブレーキ液等
四ホウ酸二ナトリウム 215-540-4 1330-43-4
1217-04-3
1303-96-4
生殖毒性 カテゴリー 2 用途は多様で多数
(例)ガラス及びグラスファイバー、セラミック、洗剤及びクリーナー、パーソナルケア製品、冶金、接着剤、難燃剤等
七酸化四ホウ酸二ナトリウム、水和物 235-541-3 12267-73-1 生殖毒性 カテゴリー 2 用途は多様で多数
(例)ガラス及びグラスファイバー、セラミック、洗剤及びクリーナー、パソナルケア製品、工業用液体、殺生物剤、肥料等
クロム酸ナトリウム 231-889-5 7775-11-3 発がん性 カテゴリー 2
変異原生 カテゴリー 2
生殖毒性 カテゴリー 2
実験用分析試薬
他のクロム化合物製造
クロム酸カリウム 232-140-5 7789-00-6 発がん性 カテゴリー 2
変異原生 カテゴリー 2
 
金属用処理及びコーティング
試薬及び化学製品
繊維製品製造
セラミックスの直職剤
皮なめし及びドレッシング
染料/インク製造
研究用分析試薬
花火
二クロム酸アンモニウム 232-143-1 7789-09-5 発がん性 カテゴリー 2
変異原生 カテゴリー 2
生殖毒性 カテゴリー 2
酸化剤
研究用分析試薬
皮なめし
繊維製品製造
感光性スクリーン製造 (陰極線菅)
金属処理
二クロム酸カリウム 231-906-6 7778-50-9 発がん性 カテゴリー 2
変異原生 カテゴリー 2
生殖毒性 カテゴリー 2
クロム金属製造

公表された8物質が認可候補物質の対象とされた理由は、発がん性、変異原性および生殖毒性 (CMR物質) のカテゴリー2の1つもしくは2つ以上に該当することです。

2. アクリルアミドのSVHCリスト掲載の意義申し立てと申し立ての却下およびSVHCリストへの追加

アクリルアミド (CAS番号76-06-1) の認可候補物質として公表されていましたが、SVHCリストへの掲載に反対して、関連業界等がECHAを相手に2010年1月4日に訴訟を起こしていました (2010年1月4日) 。
 EU (EU委員会)は訴訟内容を3月13日の官報に掲載していました。

この訴訟により、アクリルアミドはいったんSVHC認可候補物質リストへの掲載が保留となっていましたが、この提訴に対し、2010年3月26日にEU第一審裁判所により掲載保留の申請が却下され、アクリルアミドがSVHCリストに掲載されています3)

3. 2010年1月の追加14物質のうち4種類に関し9社から異議申し立て

2010年1月に認可候補物質として追加された14物質のうち4種類の化学物質について9社から物質特性の分類方法等について異議申し立てが行われ、5月1日に欧州委員会 (EC) は5月1日に公表しています。異議申し立てとなった4種類の化学物質は以下です。
(1) コールタールピッチ (PCTHT)
(2) アントラセン油
(3) アントラセン油 (低含有)
(4) アントラセン油 (ペースト)

以下は提訴企業がECHAに対して行なっている異議申し立ての内容です。
【コールタールピッチ】http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:C:2010:113:0062:0063:EN:PDF(PDFファイル)
【アントラセン油】http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:C:2010:113:0064:0065:EN:PDF(PDFファイル)
【アントラセン油 (低含有) 】http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:C:2010:113:0065:0066:EN:PDF(PDFファイル)
【アントラセン油 (ペースト) 】http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:C:2010:113:0066:0066:EN:PDF(PDFファイル)

以上のように認可候補物質のリストへの掲載については、関連する団体、企業等からパブリックコメントを求める等一定の手順を経た後公表されますが、上述の異議申し立てが行われています。今後どのように裁定されるのかの動向に注目しておくことが求められます。

なお、認可候補物質のリストに掲載された物質それ自身、混合物および成形品中の物質の製造者、輸入者には法的な義務が課されます。法的義務に関連する情報はECHAのサイトに掲載されています。

1)http://echa.europa.eu/doc/press/pr_10_03_svhc_consultation_20100308.pdf(PDFファイル)
2)http://echa.europa.eu/doc/press/pr_10_12_candidate_list_20100618.pdf(PDFファイル)
3)http://echa.europa.eu/doc/press/pr_10_05_acrylamide_20100330.pdf(PDFファイル)

(瀧山 森雄)

中小企業の方を対象として、海外ビジネスに関する質問を無料で受け付けています。
中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


このページの先頭へ