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ここが知りたい REACH規則

コラム

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10.05.28

中国版REACH:新規化学物質環境管理弁法について(3)

前2回に続いて、新規化学物質環境管理弁法の3回目(最終回)として、登記証取得後の概要を紹介します。

川下への情報伝達の義務等について

通常申告の登記証の所持人には、以下の情報の伝達が求められています。
(1)登記証中に規定するリスク管理措置
(2)化学品安全技術説明書(MSDS)
(3)化学品分類、警告表示および警告説明安全規範に照らした分類結果
(4)その他の関連情報
(2)の化学品安全技術説明書(MSDS)の他に、(1)「登記証中に規定するリスク管理措置」や、(3)新規化学物質の分類、および、(4)その他の関連情報の伝達が必要となっていることには注意が必要です。
 特に注意が必要なことは、リスク管理措置をとる能力のない加工使用者には譲渡することが禁止されていることです。

生産、使用や移送で求められること

当然ですが、「危険化学品安全管理条例」等の現行の関連規定を順守することは必要です。さらに、改訂弁法では、重点環境管理危険類新規化学物質について、生産または使用中の環境中への排出状況の測定をするか予測することが求められています。測定できない場合は、外部の測定機関に測定を委託することができます。移送の場合は、漏出しないようにすると共に、緊急事態の処置方法を提示することが必要です。研究開発についても適切な管理が求められています。

通常申告の場合は、初回生産や初回輸入し、加工使用者に移送してから、30日以内に登記センターに新規化学物質初回活動報告書を提出する必要があります。
 重点環境管理危険類新規化学物質については、異なる加工使用者に移送するたびに、30日以内に登記センターに新規化学物質流通情報を報告する必要があります。
 また、危険類新規化学物質(重点環境管理危険類新規化学物質を含む)については、毎年2月1日までに、以下の前年度の情況を報告する必要があります。
(1)生産または輸入の状況
(2)リスク管理措置の実施の状況
(3)環境中の暴露と放出の状況
(4)環境と人の健康に対する影響の状況
(5)その他の環境リスク関連の情報
 さらに、重点環境管理危険類新規化学物質については、本年度の生産または輸入の計画およびリスク管理措置の実施準備状況を報告する必要があります。

簡易申告については、毎年2月1日までに、前年度の生産または輸入状況を報告する必要があります。
 登記証の所持人は、新規化学物質の申告資料および生産、輸入活動の状況などの関連資料を10年以上保存しなければなりません。

現有化学物質名録への収載について

一般類新規化学物質については、初回の生産または輸入の活動をした日から満5年で、環境保護部は「中国既存化学物質リスト」への収載を公告します。
 危険類新規化学物質(重点環境管理危険類新規化学物質を含む)については、初回の生産または輸入活動の日から満5年になる6カ月前に、活動報告を提出する必要があります。環境保護部は、評議審査委員会での活動状況報告のレビュー評価に基づき、「現有化学物質名録」への収載を公告します。
 簡易申告登記と科学研究記録の新規化学物質は「現有化学物質名録」には収載されません。

その他の注意事項について

(1) 再申告について
 登記の認可を得た新規化学物質が、「現有化学物質名録」に収載されるまでは、(i)登記量の等級が増加した場合や(ii)重点環境管理危険類新規化学物質の登記用途を変更する場合、再申告をする必要があります。
 また、「「現有化学物質名録」に収載されている、かつ登記の許可がある重点環境管理危険類新規化学物質について登記用途を変更する場合、登記した加工使用者により再申告が出来る」と云う条項があります。ただ、「現有化学物質名録」に収載されていると、改訂弁法では申告は認められていませんので、この条項が何を要求しているのかわかりません。

(2) 新たな危険有害性の報告義務、弁法不遵守の罰則等について
新たな危険有害性を見出した場合は、登記センターに報告することが必要です。評議審査委員会ではその技術評議審査を行い、登記証にリスク管理措置が追加されます。
 当然ですが、追加されたリスク管理措置も適切に実施する必要があり、不適切なリスク管理措置をとった場合、あるいは、その他法令の要求を遵守しなければ、環境保護部や地方の環境保護部門から、是正命令を受け、最低1万元から最高3万元の罰金が科せられ、登記証が取り消されたりします。また、違反事実が公告されたりします。
 特に注意を引きますのは、違反行為に対しては、監督機関だけではなく、すべての機関と個人に摘発、検挙、告訴する権利を与えていることです。

(3) 試験データの要求事項、企業秘密の扱い等について
 新規化学物質の試験データを提供する中国の試験機関は、環境保護部の監督と検査を受けた、環境保護部公告の試験機関である必要があります。生態毒性学特性試験は、GLP施設で化学品試験ガイドラインまたは関連の国家標準にしたがって行う必要があります。
 国外の試験については、現法では、その所在する国の主管機関で認可された機関で行われたものとなっています。改訂弁法では、新規化学物質生態毒性特性試験について、その所在する国の主管部門の検査またはGLP規範に適合していることが必要となっています。
 なお、現法で、4現法と同じく、商業秘密や技術秘密については申告資料中に明記して、秘密保持を求めることができます。ただし、人の健康と環境安全に危害を及ぼす情報は、秘密保持を求めることはできません。また、秘密保持を求めた内容を公開するときは、書面により登記センターに通知する必要があります。

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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