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ここが知りたい REACH規則

コラム

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10.04.09

TSCAの概要と改正に向けての動向(2)

TSCAは1976年の施行から35年近く経過し、EU REACH規則の施行やHPVC(High Production Volume Chemicals:高生産量化学物質)の評価と管理などさまざまな化学物質規制の流れのなかで見直されています。TSCAの改正の動向を整理してみます。

(1)SPPによる取組み

2007年8月の「安全と繁栄連携北アメリカ指導者サミット(Security and Prosperity Partnership(SPP)Summit)」で、アメリカ、カナダ、メキシコによって北アメリカ化学物質協力公約が発表されました。

EPA(Environmental Protection Agency:アメリカ合衆国環境保護庁)は、2012年までに3,000種のHPVCのリスクを評価し、必要な措置をするためのHPVチャレンジ プログラム(High Production Volume Challenge Program)による取組みを行っています1)

1)http://yosemite.epa.gov/opa/admpress.nsf/8822edaadaba0243852572a000656841/
63d1f5da05d86a9d85257352006010e7!OpenDocument

ちなみに、日本ではJapan Challenge Programと称しています。
 HPVチャレンジ・プログラムは、企業が年間100万ポンド(454t)以上製造される化学物質における健康と安全に関するデータを公開するものです。EPAは、これらの情報を踏まえて、HPVCの製造と使用の安全性について、TSCA第8条のインベントリ更新規則(IUR)に活用するものです。

(2)H.R.6100およびS.3040

2007年7月のエンバイロンメタル・ディフェンス報告書(PDFファイル)では、HPVチャレンジ プログラムの進行遅れが示されています。HPVチャレンジ プログラムは、自主的な取組みで基本的なハザード情報を作成し、公開するものです。使用や廃棄などで健康または環境を損なう不当なリスクの恐れがあることによるTSCA第4条の試験要求ではないことも遠因です。

TSCAは2008年5月にKSCA(Kid-Safe Chemicals Act:子ども安全化学物質法)などの修正提案がされてきました。KSCAでは「化学物質製造者は、試験なしですでに市場にある62,000種の化学物質を市場に残すには、それらをテストして安全であることの証明を求める」としています。TSCAの抜本的な改革を要求(The nation's toxic chemical regulatory law, the Toxic Substances Control Act, is in drastic need of reform.)をしていており、既存化学物質に対する見直し要求も柱になっています。

http://www.ewg.org/kid-safe-chemicals-act-blog/kid-safe-chemicals-act/
  http://www.ewg.org/files/Kid-Safe-S3040.pdf

(3)ChAMP

TSCAインベトリには約83,000物質が収載されていますが、内訳は1979年のOriginal TSCA Inventoryで試験が十分でない62,000物質と1979年以降の新規物質で21,000物質となります。

年間25,000ポンド(11t)/年以上の製造(輸入)物質について、5年ごとに数量や用途等の定期報告義務があります。逆に生産量が少なくなった化学物質の情報は更新されないことにもなります。25,000ポンド以下の商業的に流通していない化学物質が75,500物質です。また、無機化合物は、2006 年からインベントリ更新規則(IUR)報告対象となっていますが、暴露データは2011年から報告されますので、現状では暴露データはありません。

6,750物質が25,000ポンド/年以上の有機化学物質で、100万ポンド(454t)/年以上のHPVCが2,750物質、100万ポンド/年以下25,000ポンド/年以上のMPVC(Moderate Production Volume Chemicals)が4,000物質となります。

HPVCおよびMPVCの対応はSPPの中での取組みで、ChAMP(化学物質アセスメント・管理計画)として実施されます。

HPVCは2012年までにIURの暴露および用途情報からリスク評価します。MPVCについては2012年までに有害性評価を利用可能なデータ、カナダのカテゴライゼーションの結果やSAR(Structure-Activity Relationship構造活性相関)により行い、フォローアップが必要であればリスク評価をします。

TSCAインベントリを実際に商業的に取り扱われている化学物質に限定した、意味があり使いやすい情報資源とするためにリセットすることや、高生産量の無機化合物について評価、優先順位付けおよび必要な措置に着手することなどが検討されています。

(松浦 徹也)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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