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ここが知りたい REACH規則

コラム

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10.03.05

「成形品中の物質に関する要求事項に関するガイダンス」改定の検討状況から

REACHガイダンスの改定が行われていますが、「成形品中の物質に関する要求事項に関するガイダンス」のドラフト2.1版が公表されています。今回のコラムでは、この改定に関わる情報から、気になる点を紹介いたします。

「成形品中の物質に関する要求事項に関するガイダンス」については、PEG(Partner Expert Group)の協議のための改定ドラフトが、2009年7月16日(2.0版)10月28日(2.0.1版) )の2回に分けて公表されていました。

2.01版は、2.0版で協議の対象からはずしていた「4章:SVHCの要求」、「6.4節:成形品中の物質が登録されているかのチェック」、および「付録3:7条および33条要求が適用されるかをチェックする例」等の記述が手直しされていたものです。

これらのドラフトに対して寄せられた意見に基づいて修正された、ECHA'委員会および/またはフォーラムの協議のためのドラフト(2.1版) が2010年2月9日に公表されています。

ドラフトの基本的な内容は、従来と変わらないものとなっています。特に6カ国から異議が出されている、SVHCの濃度計算の分母を成形品の全重量とすることについては、従来通りで変更されていません。

2.01版に対して出されている意見を読みますと、「SVHCの濃度計算の分母は成形品の全重量」とすることに対して反対のコメントが多くあります1)
 また、ドラフトの表紙には「0.1%の閾値に関する説明に対しては、加盟国数カ国と欧州委員会の異議は、まだ持続していることに注意すること」との記載があります。従い、状況によっては濃度算出の分母が、成形品を構成する部品単位、あるいはRoHS指令の基準に近い均質材料になる可能性が残されています。
 反対の詳細な理由については、北欧協同体(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウエー、スウェーデ、および、フェロー諸島、グリーンランド、および、オーランド自治領で構成)の環境部門から2010年1月20日に発行された以下のレポートに、いくつかのカテゴリーを選んで説明しています。詳しい説明は省略しますが、要約すると、「SVHCの情報が川下に行くに従って失われてしまう恐れがある。成形品メーカーにとっては、成形品全体のSVHC含有率を算出するためには、部品毎にSVHCの詳細な情報を入手する必要があるが、多くのサプライチェーンでは、入手できない可能性がある。」とする、評価をしています。

REACH Trigger for Information on Substances of Very High Concern (SVHC) - An Assessment of the 0.1% Limit in Articles

また、2.01版に対して出されているコメント(質問)、「サプライチェーンで多成分物質/UVCBだけを取り扱っている場合、多成分物質/UVCB がSVHCを含有しているとき、濃度や量の算出は、SVHCについて考えるのか、それとも多成分物質/UVCBについて考えるのか?」に対しては、つぎのように説明しています。「成形品中のSVHC義務はCandidate Listに収載された物質だけにある。Candidate Listに収載されるのは、単一物質、多成分物質あるいはUVCBがある。成形品に、Candidate Listに収載されていない多成分物質あるいはUVCBにSVHCが含まれていても、届出(7条2項)や情報提供(33条)の義務はない」(筆者意訳)
 この説明は、筆者には些か奇妙な感じがします。REACH規則の登録においては、多成分物質やUVCBでの登録ができます。しかし、人の健康や環境への影響については含まれる成分物質が重要ですから、SVHCそのものを考えるべきではないかと思います。説明のケースで、SVHCを含む多成分物質やUVCBがCandidate Listに収載されていない場合、成形品の分析からは、順守の証明ができないことが起り得ることです。RoHS指令やELV指令では、意図的、非意図的に関わらず有害規制物質を最高許容濃度以上含有してはならないとなっていますが、SVHCについても同様に考えるのが妥当と思っています。

なお、対象物の判断フローについての説明については、今回のドラフトではこれまでのものと比較して、さらにわかりやすいにフローになっています。修正されているフローを以下に示します。
 これまでのフローのステップ5がステップ3として挿入され、従来のステップ3、4が、ステップ5、6と変更されたフローになっています。設問内容は変わっていません。このフローのほうが、従来のフローよりもすっきりしています。なお、従来のフローにつきましては、2009年8月7日付コラムをご参照ください。また、これまでのガイダンスの改定に関する状況については09年6月26日付コラム、および、09年11月20日付コラムもご参照ください。


1) http://guidance.echa.europa.eu/guidance4_en.htm

(林  譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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