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ここが知りたい REACH規則

コラム

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09.11.06

川下ユーザがサプライヤに用途を知らせる権利

ECHAは、川下ユーザーに対し、予備登録済みの製造者、輸入者の本登録期限以前の定められた期限までに自社の用途をサプライヤーに知らせるよう2009年10月12日に公開したファクトシートにより通達を出しています。以下にファクトシートの概要を紹介します。

  1. サプライチェーン上流の製造者、輸入者が物質登録時に実施する化学品安全性評価 (以降「CSA」) に自分の用途を含めるよう、川下ユーザーは物質の用途をサプライヤーに知らせることができます。(REACH規則第37条2)
     自社の用途が登録されていない場合、川下ユーザーは自らの用途を評価し一連の義務を実行しなければなりません。
  2. 川下ユーザーは用途をサプライヤーに知らせる前に、工業会が準備している用途マッピングやサプライヤーからの情報が自社の意図した用途を含んでいるかどうかを確認することが必要です。
  3. 川下ユーザーが自社の用途をサプライヤーに含めてもらいたいなら、以下の表に示される最終期限までに、書面でサプライヤーに用途を知らせる必要があります。 すなわち、サプライヤーの登録期限の少なくとも12カ月以前に知らせる場合、情報を受領した製造者、輸入者または川下ユーザーは、登録一式文書に当該用途を含める要求を考慮する義務が生じます。
     用途を知らせるための規定フォーマットはありません。
         (川下ユーザーがサプライヤーに用途を知らせる最終期限)
    年間製造、輸入量トン数帯ユーザーからサプライヤーへの伝達期限 サプライヤーの登録期限
    年間1,000t以上2009年11月30日2010年11月30日
    年間100t以上2012年5月31日2013年5月31日
    年間1t以上2017年5月31日2018年5月31日
  4. ファクトシートは、川下ユーザーの用途情報をサプライヤーに伝える方法を要約したもので、年間1t以上の化学物質を使用する企業に適用されます。
     川下ユーザーは、サプライヤーから提供された安全使用指示書に従うか、もしくは、自社で安全評価を行う義務があります。義務は化学物質そのものまたは調剤 (混合物) 中の化学物質を使用する企業に適用されます。これらの義務は化学物質製造者、調剤の調合者、成形品の生産者、技術者やサービスプロバイダーにも影響がおよびます。
  5. REACH規則では、危険な物質の輸入者および製造者に対し、化学物質安全性報告書 (以降「CSR」) を作成し、物質の使用期間中のリスクをコントロールするために必要な条件 (リスクマネジメント措置) を記述し、正当化する暴露シナリオを開発することを要求しています。このCSRには一定の用途には当該物質を使用しないよう助言することも含まれます。サプライヤーは安全データシート (以降「SDS」) に添付する暴露シナリオの中で安全使用指示書を伝達しなければなりません。
     SDSを受領する川下ユーザーは、伝達された条件により、リスク管理措置を実施することが義務づけられます。必要な場合、この情報をさらに川下に伝える義務があります。 もし、川下ユーザーが伝達されたリスク管理措置を実行できない場合、または当該リスク管理措置が適切でないと考える場合は、以下のオプションを選択できます。
    1. 実施される使用条件がサプライヤーから伝えられている措置と同様に保護的であることを評価し文書化する。地方検査官が当該評価文書を見ることを要求する可能性があります。
    2. 地域検査官の要求によって、開示されるべき自身のCSRを準備し、川下ユーザー安全性評価が実施されているという事実をECHAに届出る。
    3. 他のサプライヤーからさらに適切な暴露シナリオを入手するためサプライヤーを変更する。
  6. 川下ユーザーが、物質登録サプライヤーからSDSを受け取るまで何もしないでいるのは奨められません。そうではなく、工業会が準備している用途マッピングやサプライヤーから情報を事前に積極的にチェックすることが奨められます。
     REACH規則では、川下ユーザーは用途をサプライヤーに知らせることができます。
    用途を知らせる場合には、川下ユーザーは使用条件について十分な情報を提供する必要があります。そのような使用条件には例えば以下のような内容があります。
    1. 物質が使用される技術プロセスまたは生産物の一般的なタイプ
    2. 使用期間と使用頻度、一日当たりの概算使用量や既に採用されているリスク管理措置、使用条件に関する情報は、製造者や輸入者がサプライヤーの拡張SDSにおいて適切なリスク低減措置を提案するための基本となります。
     以上により、結局ユーザー自身が川下ユーザー化学物質安全性評価を実施する必要性を低減することになります。
  7. 顧客から用途に関する情報を受け取った流通業者と調剤の調合者は、サプライチェーンの上流に情報を伝達するかまたは化学物質安全性評価に基づいて暴露シナリオを開発しなければなりません。サプライヤーは、ユーザーから提出された情報を考慮して以下のオプションを検討し、対応します。
    1. 提供された情報に基づいて評価を行い、顧客に対してCSA に適切な暴露シナリオを含めて提供する。
    2. 伝達された情報に対応するため、川下ユーザーの用途についてさらに詳細な情報を求める。
    3. その用途に反対して評価と助言を行う。その結果ECHAと個々のユーザーに対し文書化された情報伝達が要求されます。
    4. 評価を行うことが不可能または経済的でないとして、その用途の評価を行わない。
      この場合、サプライヤーとユーザー共通の義務として法律的な義務に従い、解決策の特定が行われます。
  8. 用途を伝達する場合、企業機密と考えられるような詳細な技術の開示は要求されていません。「情報要求と化学品安全性評価 R12章」に説明されている「用途ディスクリプタ」が用途の簡潔記述方法のベースとなっています。
     所属するセクターの工業会の情報を調べ、一般的な使用条件が既にマップされているかどうか、組織的方法で登録時に利用できるかどうかを確認することが推奨されます。どのような情報がマップされているかは、例えばDUCCやCEFICのような工業会のウェブサイトで検索できます。自社の用途が適切に反映されているかどうかをチェックし、もし、反映されていなければ、不足 (欠けている) 情報は、セクター組織を通して追加されるべきです。
http://echa.europa.eu/doc/press/na_09_19_du__communication_final_20091012.pdf
http://echa.europa.eu/doc/reach/reach_factsheet_du_en.pdf

(瀧山 森雄)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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