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ここが知りたい REACH規則

コラム

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09.05.01

ナノ物質に関する情報整理 (その1)

ナノ物質(nanomaterials)に関する規制情報、ハザード情報やリスクマネジメント情報が次々と公表されています。そこで、ナノ物質に関する情報整理を2回にわたり紹介します。

ナノテクで生まれたのが「nanomaterials」で、「カーボンナノチューブ」、「フラーレン」や「ナノ粒子」などが有名です。
  カーボンナノチューブには、直径:0.8〜1.4nm、長さ:100〜1,000nmの「単層カーボンナノチューブ」(Single-Wall Carbon Nanotube:SWCNT)、およびSWCNTが多層になったイメージで繊維径40〜90nm、長さ 数十μmの「多層カーボンナノチューブ」(Multi-Wall Carbon Nanotube : MWCNT)があります。MWCNTの国内利用量は年間60t程度で、静電防止のために半導体やシリコンウエハの搬送用容器などに使われています。

フラーレンは炭素クラスターの総称であり、炭素原子60個からなるC60が代表的で20面体(サッカーボール型)構造をしています。C60の分子直径は1nmでエポキシ樹脂に混練ことで強度を高め、軽量化できることからバドミントンやテニスのラケットなど身近なものに利用されています。国内の利用量は年間2t程度で、スポーツ関連での利用がほぼ100%ですが、将来的には燃料電池・太陽電池、バイオ医薬、化粧品でも利用されると見込まれています。

銀、鉄、カーボンブラック、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、顔料微粒子やアクリル微粒子などさまざまな材料の"ナノ粒子"が多様に利用されています。

1.REACH規則におけるナノ物質の扱い

REACH規則の少し古いFAQのVer1(環境省訳)では、次のように解説しています。

Q20. REACH では、ナノ粒子をどのように取り扱いますか?
  A20:ナノスケールの物質は、REACHの対象に入っており、このためそれらの健康や環境上の特性は、この規則の条項に従って評価されなければなりません。しかし、ナノスケールの物質の有害性の特定とリスク評価のための方法論は、さらに今後数年は改良する必要があります(以下略)。

REACH規則の附属書IVが2008年10月9日に改定(2008.10.9 L 268/14)されましたが、この改定でカーボンとグラファイトが削除されました。カーボンナノチューブの原材料がカーボンであり、フラーレンの原材料がグラファイトなため、nanomaterialsの扱いが大きな話題になりました。

2008年12月15日〜16日に開催された第6回CA会議のフォローアップ文書(Follow-up to the 6th Meeting of the REACH Competent Authorities for the implementation of Regulation (EC) 1907/2006 (REACH))によれば、REACH規則の条文に直接「nanomaterials」の用語はないが、REACH規則はすべての大きさ、形状、物理的な状態の物質をカバーしている、としています。したがって、nanomaterialsが「ヒト」の健康と環境に悪影響与えないことを保証する義務があるとしています。
  また、ナノ形状(Nonoform)であっても、EINECSの収載された物質は、既存物質として扱うとしています。したがって、1t以上が登録対象となり、10tを超えると化学的安全アセスメント(CSA)と化学的安全報告書(CSR)が必要となります。
  nanomaterialsが物質として扱われることは、登録情報の共有、成形品中からの意図的放出物質としての登録、そしてSVHCに特定されれば0.1wt%以上での届出などの義務が生じます。
  また、粒形による分類と表示、有害性評価なども論点として挙げています。微少粒子になればなるほどその表面積は大きくなりますので、形状や大きさでの物質の分類は今後の論点になります。

(松浦徹也)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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