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ここが知りたい REACH規則

コラム

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09.02.27

日米REACH法の動向

EACH規則の予備登録が終わり、附属書XIV収載候補物質が具体化するなどで、EUの対応が見えてきて、そのほかの国の規制対応の検討に入っているようです。特に、アメリカREACH法、日本REACH法や中国REACH法が制定されるのかなどの動向に関心が寄せられています。
 世界の化学物質管理はアジェンダ21第19章を基本としています。しかし、源が同じながら国による価値観、文化の差もあり微妙に異なっています。企業活動はグローバルになっていますので、自国以外の法規制も大きく影響します。このコラムではEU法規制を中心にしてご紹介していますが、関連するEU以外の情報も提供しています。今回のコラムでは、これら情報を整理してみます。

1.アメリカの動向

アメリカの化学物質規制はHPV(高生産量化学物質評価)とTSCAで行っています。
 既存化学物質はHPVで評価を行い、新規化学物質はTSCAで行うものです。
 HPVはSIDS(Screening Information Data Set)で初期評価し、その結果で詳細リスク評価するもので、日本のチャレンジプログラムで行っている方法です。アメリカの動向は下記で確認できます。
 http://www.epa.gov/hpv/

TSCAは新規化学物質が基本で、物質情報、ハザード情報は企業が提出(製造前届出:PMN)し、国がリスク評価をします。90日以内で評価を行うためQSAR(定量構造活性相関)などが多用されています。
 EPAはPMN提出者と協議し、PMNで届出された新規化学物質のリスク評価結果などから規制する同意指令を出すことができます。規制内容は、追加情報の提出、規制の遵守、届出の取下げなどです。

TSCAインベントリに登録されると既存物質になりますが、既存物質であっても、PMNによるリスク評価で、リスク管理が要求される化学物質は、製造、輸入、使用の制限や禁止するSNUR(Significant New Use Rule:重要新規利用規則)が適用される場合があります。SNURは同意指令で特定の用途が人や環境に悪影響を及ぼすと判断される場合に、PMNに記載された届出以外の用途での使用に係わる届出義務、事業所ごとの取扱量制限、排水基準設定、MSDS作成やラベリング、使用者への注意義務などの規制がされます。

SNURは、TSCAインベントリでSNUR指定された物質が対象となり、PMN届出者以外にも適用されます。SNURの対象物質を商業目的で製造、輸入または使用する場合には、その化学物質に関する要件を順守する必要があり、その要件を満たせない場合は90日前までに、物質名、分子構造、用途カテゴリー、製造推定量などの重要新規利用届(SNUN)を出さなくてはなりません。
 REACH規則のローリングアクションプランのイメージです。アメリカREACH法を制定するという情報は入手していなく、高生産量物質に加えて中生産量物質の評価を実施する方向のようです。

2.日本の動向

日本では昨年化管法が改正され、2008年12月には化審法の改正答申書が提出されて、現通常国会で採択され来年施行のスケジュールが見込まれています。改正に対する基本的な認識は、現在の制度は相応の役割を果たしているものの、既存化学物質の安全性評価が十分になされないまま製造・使用されている現状から、すべての化学物質を対象としたリスク評価を段階的に進めていく体系へと転換していくとしています。改正の背景には、REACH規則やTSCAなどの海外法規制との国際整合があり、ハザード規制からリスク規制へと大きく舵取りがされました。
 詳細は1月30日のコラムを参照してください。

変更ポイントは次です。
  (1)すべての化学物質について
  (2)一定量以上の製造・輸入量の届出を義務化し
  (3)届出情報等を用いてスクリーニング評価を行い
  (4)「優先評価化学物質」(仮称)を絞り込み
  (5)それらの物質について、事業者の協力の下で安全性情報を段階的に収集し
  (6)国としてリスク評価を実施
  (7)リスクが高いと判断される物質の製造、輸入、使用などを規制
  (8) 2020 年までに、すべての化学物質について一通りの対応を終える

化審法を日本版REACH法ということが多いようですが、REACH規則との整合をとりつつもTSCAの仕組みに類似している部分があります。分類と表示の国際標準であるGHSも新CLP規則、化審法、化管法、中国GHS、韓国GHSや台湾GHSなどでコアは同じながら国状で違っています。グローバルな活動をしている企業は、REACH規則、TSCA、化審法などの法規制や各国のGHS制度の共通点と差異を見極め、自社の基準で統合管理システムを作ることが課題となっています。

(松浦 徹也)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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