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ここが知りたい REACH規則

コラム

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10.02.12

REACH規則付属書II改定案について

CLP規則により、SDSに関するREACH規則第31条の必要な条項が修正され、10項が追加されています。しかし、これに伴うREACH規則付属書IIのSDSの修正は行われていませんでした。そのため、REACH規則付属書IIの改定が進められており、欧州委員会の改定案が2010年1月13日付で理事会から公表されています。今回のコラムではその概要を紹介します。

現行のREACH規則附属書IIは、2010年12月1日から改定案の付属書Iに、2015年6月1日から改定案の付属書IIに修正されます。改定案の付属書IとIIの相違は、CLP規則が2010年12月1日から物質、2015年6月1日から混合物に適用されることによるものです。すなわち、指令1999/45/ECが2015年5月31日まで混合物の分類・表示・包装に適用されることによるものです。ただし、改定案付属書Iには、混合物中の物質の分類について、CLP規則の基準を考慮することが求められている項目があります。
 改定案では、現行のREACH規則付属書IIに比べて、SDSに記載すべき内容がより詳細に解説されています。改定にあたってはCSRの記載内容に整合させることを意図していると思われる記載個所の変更や、記載内容の修正等があります。本コラムでは、現行のSDSの記載内容から気になる改正事項のいくつかを紹介します。

REACH規則第31条9項では、SDSの更新を遅滞なく行うことが求められています。しかし、現行の規定で2010年12月1日以前に上市した物質、また2015年6月1日以前に上市した混合物については、CLP規則による再表示・再包装についてそれぞれ2年間の猶予期間が与えられています。SDSについても、これと同じ猶予期間、すなわち2年間は改定案の内容に更新しなくてもよいことになっています。また、2010年12月1日以前に上市した混合物については、2010年11月30日まで改定案付属書Iに更新する必要はありません。恐らく条文の記載漏れと思いますのですが、物質については2015年5月31日までに改定案付属書Iに沿って発行していたSDSに対して、2015年6月1日以降の改定案付属書IIへの更新についての2年間の猶予規定条項がありません。これについては、混合物と同じく物質にも2年間猶予する改定案の修正が行われるものと予想します。

CLP規則による表示包装について、物質、混合物ともにその適用日以前に採用することが容認されています。SDSについても、適用日以前に改定付属書案を採用することができます。この場合、注意が必要なことは、物質の場合に求められているのと同じく、混合物についても、指令67/548/EECによる物質に関する分類・シンボル記号・R警句や、1999/45/ECの分類の併記が必要です。CLP規則によるREACH規則第31条10項での追加修正によるものです。

現行のSDSでは、登録物質については登録番号の記載が要求されていますが、川下ユーザーや流通業者は、共同提出した登録者ごとに与えられる登録番号を以下の条件を守れば、略することができるようになっています。これは川下ユーザーや流通業者が彼らの購入先の営業秘密を守るためのものです。
 (1)監督当局から、あるいは供給先から要求があれば、7日以内に、監督当局に提出
 (2)もし、その番号が提供されていない場合は、7日以内に供給先にこの要求を転送するとともに、監督当局にこれを連絡する。

1.3項のSDSの発行者については、現行のSDSでは「会社/企業の特定」に記載しますが、改定案では「安全性シートの提供者の詳細」と項目名が変更され、登録者にあっては登録情報と一致させる必要があります。すなわち、唯一の代理人による登録の場合はSDSの提供者として記載することになり、唯一の代理人を任命したEU域外の企業の情報は記載してもよい(すなわち、記載しなくてもよい)ことになっています。

「避けるべき用途」については、現行のSDSの「16.その他の情報」から、改定案の「1.2.関連する用途と避けるべき用途」に記載することになります。

また、現行のSDSには、CLP規則の分類を追記することができますが、この分類はSDSの「16.その他の情報」に記載することになります。

なお、この改定案の採択に関するスケジュールの情報は入手できていませんが、公布20日後から施行されます。これに対してEUの工業会からは、施行までの期間が短すぎるとクレームが出ているようです、すでに上市している製品についてはSDSの更新までに猶予期間が与えられていますので、この改定案の内容で準備されるのがよいと考えます。

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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