本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

コラム

REACH検索

08.05.09

REACH規則ガイダンスの改訂から(その3)

先週、先々週とREACH規則ガイダンスの改訂の例について紹介しましたが、今回はその3回目です。指令67/548/EECでの届出をされたポリマーのモノマーについての改訂について紹介します。

REACH規則では、ポリマーの登録義務はありませんが、ポリマー中の2wt%以上のモノマー単位成分について登録しなければなりません。この場合、EINECSに掲載されているモノマー(段階的導入物質)については予備登録が可能です。

他方、指令67/548/EECでは、新規モノマーのポリマーについては、ポリマーの届出をしなければなりませんでした。このとき、この新規モノマーの届出は必ずしも求められていませんでした。したがって、新規モノマーの届出をせずに、ポリマーの届出をしていた企業にとっては、このモノマーが段階的導入物質になるのか、登録済みの扱いになるのか、あるいは、新たにモノマーの登録が必要となるのか、大きな問題です。

REACH規則により、モノマーとして改めて登録が必要な場合は、事業を継続するためには、6月1日に直ちに登録の手続きが必要にななことになります。

これに関しては、「モノマーとポリマーのガイダンス」(Guidance for monomers and polymers )では、次のように説明が変わっています。(この事項は、同ガイダンスの「3.2.1.2 Case of a polymer notified in accordance with Directive 67/548/EEC」に記載されています。)

1.最初の2007年6月発行のガイダンスの要約

ポリマーの製造者/輸入者は、モノマーなどの構成成分を、(1)自分自身、あるいは、(2)そのサプライチェーンのいずれかの行為者により、指令67/548/EECで届出がされていれば、あるいは、(3)サプライチェーンのいずれかの行為者により登録されていれば、登録は不要となっていました(ただし、ほかの状況については改訂することにはなっていますが)。

(1)、(2)については、モノマーが届出をされているわけですから、REACHでは登録済み扱いになっています。また、(3)はREACH規則での登録であり、当然義務を果たしていることであり、なぜこのような説明がされているのか、理解に苦しむところでした。

この段階では、ポリマーを届出していた場合の、新規モノマーの扱いについては不明でした。これが、この3月に出された改訂版では次のようになっています。

2.2008年3月改訂のガイダンスの要約

指令67/548/EECに従って届出されたポリマー物質はその届出をした製造者/輸入者によって登録されたものとみなす。(中略)届出されたポリマーを構成するモノマーなどの構成物質の登録は要求されない。ただし、要求される情報は、トン数帯に従って補充する必要がある。

前々回のコラムや今回の例から感じますことは、REACH規則の制定やその運用法の検討されている人の中には、書類上の事務だけを行い、事業の現実を理解していない、実務経験の少ない方が多くおられるではないかと想像されます。

調剤と成形品の区分、成形品中のSVHC含有率の計算の際の分母、唯一の代理人など、まだまだ重要な問題については議論が続いていると聞いています。

EUの法律や実施細則の制定などには、利害関係者の意見が取り入れられると聞きますが、ロビー活動などにより、積極的に問題点を指摘し、改良点を申し入れることの必要性が今回のガイダンスの改訂の経緯からもうかがえます。

(林 譲)

中小企業の方を対象として、海外ビジネスに関する質問を無料で受け付けています。
中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


このページの先頭へ