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ここが知りたい REACH規則

コラム

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07.08.17

REACH規則におけるSDSとCSR

REACH規則は、物質の製造者、輸入者と川下ユーザー、消費者との間で双方向のリスクコミュニケーションにより、物質・調剤などの物理化学的な性状や危険有害情報などの交換を行い、人の健康維持や環境保全を実現することが求められています。そのための手段として、物質、調剤などの開発、上市、使用、廃棄を通したサプライチェーンにSDS(化学物質安全データシート)の交付やCSR(化学品安全性報告書)の作成・運用が義務付けられています。

以下にSDSやCSRについて概要を記載します

1.SDSの作成

SDSとは、物質の特性に関する情報と物質の安全使用方法について要約したドキュメントで、REACH規則では、第31条6項にSDSに記載すべき見出し項目が、付属書(ANNEX)IIに「安全性データシートの編纂に対する手引き」として各項目の記載内容が説明されています。SDSは現行のSDS指令91/155/EECの条項がREACHに引き継がれ、さらにPBT物質やvPvB物質とそれらを含む調剤に対してもSDSを提供することを要求しています。

すなわち、REACH規則では、第31条で物質または調剤が指令67/548/EECまたは指令1999/45/ECに従い、危険性としてのクライテリアを満たす場合、または、ANNEX XIIIに定められるクライテリアに従いPBT物質あるいはvPvB物質である場合やそのほかの高懸念物質として分類される物質、または調剤の提供者はSDSをその物質または調剤の受領者に提供することを義務づけています。

SDSの作成は、物質や調剤が上記の条件に該当する場合には、製造量、輸入量などには無関係に、物質、調剤の製造者、輸入者に作成の義務があるということです。また、年間10t以上の生産量・輸入量の物質で、CSRを作成した場合には、SDSの付属書に曝露シナリオ(ES)を添付しなければなりません。

川下ユーザーは、提供されるSDSに自分たちが必要とする情報を入手するためにサプライヤーと効率的にコミュニケーションを行う必要があります。特に、自分たちの用途がSDSに含まれているかどうか、すなわち、SDSの付属書に書かれた曝露シナリオに述べられた条件の範囲内で物質を使用し、これらの条件を適用できるかどうかを調べなければなりません。関連する情報を得るために、川下ユーザーはサブライヤーに自分たちの用途を知らせる権利があります。サプラ イヤーは、化学物質安全性評価(CSA: Chemical Safety Assessment)においてこれらの用途を特定された用途(Identified Uses)として含めるか、またはサプライチェーンの上流にそうするように伝えることができます。

また、川下ユーザーは、用途を秘密にすることを選択したり、渡された曝露シナリオに記載された条件以外で物質を使用することを決定することもできます。そのような場合には、川下ユーザーは、自らが意図する用途のために曝露シナリオを策定し、もし必要であれば、サプライヤーの有害性評価を改善し、化学物質安全性評価を作成しなければなりません。

REACHのタイトルIV(サプライチェーン中の情報)は、REACH発行後すぐに適用となりますが、物質が登録されるまでは、SDSに関連する曝露シナリオの添付義務は免除されます。このため、段階的導入物質(Phase-in Substance)については、製造量・輸入量に応じてREACH発効後、3年、6年または11年後に曝露シナリオの添付が延期されることになります。

2.CSR

CSRとは、化学物質の安全な使用を産業界に示すためのツールを提供する文書です。年間10t以上の物質の製造者、輸入者はCSRを作成することを要求されます。化学物質安全報告書(CSR)には、物質の有害性と分類およびその物質がPBTかvPvBに該当するかどうかの評価を記載します。危険に分類された物質やPBT物質やvPvB物質については、その個々の用途に応じて、曝露シナリオをCSRに記載しなければなりません。

曝露シナリオとは、どのように物質が製造され、ライフサイクルを通して使用され、製造者や輸入がどのように人や環境への曝露を制御し、または制御を推奨しているかなどをまとめたものです。曝露シナリオには、適切なリスク管理の方法や適切に実施した場合には、物質の使用によるリスクが十分に制御される操作条件を含んでいなければなりません。曝露シナリオは、製造者や輸入者自らの用途と、川下ユーザーから製造者や輸入者が連絡を受けて製造者や輸入者行う評価に含めることとなる「特定された用途」(Identified Uses)を対象として作成する必要があります。川下ユーザーは、サプライヤーに対して、自分たちの用途(特定された用途)についてCSRで対応するように要求することができます。

また、自分たちの用途に関する情報を製造者や輸入者に対して開示しない選択をし、当該用途がSDSの付属書の曝露シナリオでカバーされていない場合や1t以上の物質を使用する場合には、川下ユーザー自らでCSRを作成する必要があります。1t以下の使用の場合には用途を考慮し、必要なリスクマネジメント手段を適用しなければなりません。

(担当:瀧山 森雄)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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