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ここが知りたい REACH規則

コラム

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07.05.18

REACH規則の調剤/成形品の区分、意図的放出について

REACH規則での「調剤か成形品か?」や「意図的放出か?」かの判断はたいへん難しく、対応に苦慮するものです。RIP3.8の技術ガイダンスドの最終ドラフト(RIP3.8.fTGD)やワーキンググループ(CWC)の議論のいくつかを紹介します。

REACH規則3条では、「調剤」、「成形品」は次のように定義されています。

「調剤」: 2種類またはそれ以上物質の混合物または溶液
「成形品」: 化学組成がその機能を決めるよりも、その製造過程で大きくその機能を決める特別な形状、表面あるいはデザインが、与えられたもの

RIP3.8.fTGDによりますと、REACHの発効前は金属製の溶接パイプや管は、伝統的に製造原材料の薄板のSDSを付けて供給されていました(すなわちREACH規則では「調剤」としての対応)。しかし、REACH発効後は、キャスト、シームレスや溶接のパイプや管は、形状や表面仕上げがそれらの化学組成よりも重要であるので成形品とみなされるべきであるとしています。

また、スプレー缶は「調剤」、プリンターカートリッジは「成形品」に区分して例示されていますが、6条、7条のどちらで扱うかの議論が続いています。2月9日に行われたCWCでは、プリンターカートリッジは「調剤」として扱われるべきとのコンセンサンスがあったとのことです(JMC environment Update Vol.8 No.6(2007.3)。

RIP3.8.fTGDには、成形品からの「意図的な放出」としてみなされるケースとしては次のような例があげられています。

  • 成形品の使用機能に放出が不可欠である場合。逆に言えば、放出がなければ、最終製品が十分に機能しない場合。
    具体例: フェルトペンからのインクの放出(書くという機能は、フェルトペンからのインクの放出が必要)。ガラスクリーニングワイパーからの洗剤放出(清掃という機能は、洗剤の放出が必要)
  • 成形品に品質あるいは副次的機能に放出が寄与する場合。言い換えると、放出が成形品の最終機能に直接的には結びつかないが、成形品の"付加価値"に寄与する場合。
    具体例: 香り付の消しゴム(機能は消すこと。付加価値は芳香を出す品質)

他方、「意図的な放出」に当たらない場合として、次のような例があげられています。

  • 製造過程で、半完成品や完成品からの不純物の除去に際して放出する場合。
    具体例: 加工性向上のために付けられた糊が、湿式の後工程での脱離。
  • 成形品の使用中あるいはメンテナンスときに起こる放出で、広い意味で製品の品質の向上あるいは付随的に安全性の向上はするが、放出が製品機能に寄与しない場合。
    具体例: 消費者の衣類の洗濯時に、加工工程で残留した化学薬品の除去。
  • 化学反応時に生成して、物質が放出する場合。
    具体例: 成形品が発火したときの物質の放出。コピー機からのオゾンの発生。

ただし、香料入りろうそくやお香が燃えるときの匂いの放出は、化学反応によるものというよりは、加熱によるものであるので、意図的放出である、としています。

RIP3.8.fTGDには、調剤と成形品の区分、意図的放出かどうかなどについては、いくつか例が示されていますが、ケースバイケースの判断が必要とされています。今後、ドラフトに寄せられたコメントなどを考慮してバージョンアップされる予定です。

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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