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ここが知りたいREACH規則

認可と制限:REACH規則の基礎

認可

認可のシステムとは、人や環境に与える影響が非常に深刻で、その影響が不可逆的である高い懸念を有する有害な物質の、製造・使用のリスクを評価し、その製造・使用の可否を決定する仕組みです。

1.認可の対象

非常に高い懸念があるすべての物質が認可の対象となり得ます。

認可対象物質は、REACH規則附属書XIV(認可の対象となる物質のリスト)に記載されますが、2008年6月1日現在、タイトルだけでリストは空白となっています。高懸念物質(SHVC)とは、次の基準に該当する物質です。

  • CMR物質:67/548/EECの附属書Iに示されている発がん性、変異原性、生殖毒性のカテゴリーIまたはIIに該当する物質
  • PBT物質:REACH附属書XIIIの基準による残留性、生物蓄積性、有毒性の物質
  • vPvB物質:REACH附属書XIIIの基準による極めて残留性が高い、極めて生物蓄積性が高い物質
  • 内分泌かく乱物質など附属書XIVに含まれうる物質認可対象物質は、所定の手続きを経て決定されます。REACH規則では2009年6月1日までに附属書XIVに収載されるべき優先物質の最初の勧告がなされることになっています。その後附属書XIVに少なくとも2年ごとに追加的更新がされます。将来的には約1,500物質が収載されると見込まれています。
2.認可の要件

認可付与のための用件には、適切なリスク管理の要件と社会経済的便益の要件の2つあり、要件に合致すれば所定の手続きを経て認可されます。

  • 適切なリスク管理の要件
    物質の全サイクルを通して、物質の放出、排出および損失などによって人の健康や環境への暴露が、悪影響を及ぼす閾値未満に適切に管理できる場合。
  • 社会経済的便益の要件
    安全レベルを決めることができない物質については、社会的経済的便益がその物質の使用から生じる人の健康または環境へのリスクを上回っており、かつ代替物質、代替技術がない場合。

制限

制限のシステムは、人の健康や環境にとって受け入れられないリスクのある物質の製造、上市および使用について、EU全域で使用に対して制限条件を付けたり、必要あれば禁止することを目的とします。

1.制限の対象

この制度は、現行の指令76/769/EEC(危険な物質および調剤の上市と使用の制限指令)の内容を引き継ぐものになっています。公布されたREACH規則の附属書には、52種類の制限物質グループについて、その制限条件が詳しく記載されています。

その後、制限対象の物質が追加されていますが、改めて2009年6月1日までにREACH規則の附属書XVII(ある危険な物質、調剤および成形品の製造、上市および使用の制限)が修正されて公表されます。

制限には、特定された物質の特定製品への使用禁止、消費者の使用禁止、完全な禁止などの種類があります。

2.制限の要件

新たな制限の設定プロセスには、欧州委員会・化学品庁の提案と加盟国の提案があり、リスク管理が十分でなくEU全域で対処が必要な場合に諸手続きを経て決定されます。


当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。