ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
市場分析2019.05.30
Q1334. 「統計GIS」を使った商圏分析方法を教えてください。

都心近郊の駅前で美容院を経営しています。開業から20年以上経過し、お客様の層が変わってきました。改めて自店の商圏分析をしたいと思っていたところ、統計GISというツールが便利だと聞きました。統計GISについて概要と商圏分析方法を教えてください。

A.

統計GISは総務省統計局が提供している、無料で使用できるWEB上のサービスです。例えば、地図上に商圏をエリアとして設定し、そのエリアの人口構成や世帯構成などのレポートを生成したりできます。 無料ツールですが、地域密着ビジネスの商圏分析には十分な機能がありますので、ぜひ活用してください。

【統計GISの概要】

政府は、統計関係情報のワンストップサービスを目的として、各省庁が実施している統計データをe-Statというサイトから提供しています。統計GISは、このサイトの中の機能のひとつです。

GISとはGeographic Information System の略称で、地理情報システムの意味です。地図データと統計データを組み合わせた分析ツールであることから統計GISという名称となっています。

e-Stat:https://www.e-stat.go.jp/
統計GIS:https://www.e-stat.go.jp/gis

統計GISは、Google Map以外にも国土地理院の地図データも選択できます。また、統計データは、国勢調査、経済センサス、学校基本情報、人口動態統計、医療施設調査、地域保健・老人保健事業報告、医師・歯科医師・薬剤師調査、社会福祉施設等調査、介護サービス施設・事業所調査、農林業センサス、漁業センサス、水質汚濁物質排出量総合調査が利用可能です。

統計GISは、以下の3つの機能で成り立っています。

  • エリア設定
  • グラフ表示
  • レポート生成

【統計GISの活用例】

統計GISの主な機能「エリア設定」、「グラフ表示」、「レポート生成」の代表的な活用例について説明します。

(1)エリア設定の例

自社・自店の実際の商圏は、半径2kmのような単純な円形ではなく、大通りや線路、川や山などの制約で、多角形になることがほとんどです。

統計GISは、地図上をクリックしながら多角形のエリアを簡単に設定できます。

エリアの設定例

エリアの設定方法は、

  • 地図上でクリックした点を中心とした円形
  • 線路や道路からの距離を指定して作る沿線形
  • 地図上でクリックした点からの車や徒歩で到達する時間で作る多角形
  • 複数のエリアを1つにまとめる合成

などの機能もあります。

(2)グラフ表示の例

地図上に各種統計データを重ねて表示する機能です。例えば、先ほどのエリアに、「居住5年以上、10年未満の女性」(国勢調査)を重ねると、下図のようになります。

地図上に統計データを重ねて表示するグラフ表示の例(250mメッシュ)

エリアを細分化する単位は、 都道府県、市区町村、小地域(町丁・字等別)、 1kmメッシュ、500mメッシュ、250mメッシュがあります。

また、統計調査の種類ごとに細かい切り口が用意されています。 例えば国勢調査からは女性の居住年数の分類として、 出生時から、1年未満、1~5年未満、5~10年未満、10~20年未満、 20年以上などを選択できます。美容院であれば、 商圏内にターゲットとする客層がどれくらい存在するかの確認が可能です。

(3)レポート生成の例

統計GISは、エリアごとの統計レポート(エリア分析レポート)を作成する機能があります。レポート作成の条件入力画面で任意のエリアを指定すると、国勢調査と経済センサスからエリア分の値を集計し、レポート(Excelファイル)を生成してくれます。

レポートに出力されるグラフの例

【その他】

統計GISには、任意の複数の地点にマーカーを表示する機能もあります(プロット作成機能)。住所を入力したCSVファイルをアップロードすることで、簡単に作成できます。例えば、自社の商圏内にある競合店の位置を見える化するような用途で利用できます。

地図上に競合店の位置を表示した例

商圏分析は骨の折れる作業でしたが、 統計GISを活用することで、格段に効率化できます。 ぜひ統計GISを業績向上に役立ててください。

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