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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
事業承継・再生・廃業2019.02.21
Q1323. 事業承継の制度が変わったと聞きました。具体的に教えてください。

 レストラン業を営んでいます。息子に事業を引き継ぐために準備を行ってきましたが、税制が変わったと聞きました。具体的な変更点を教えてください。

A.

 平成30年4月1日から、中小企業経営者の次世代経営者への引継ぎを支援するための税制措置(事業承継税制)の一部が変更になっています。また、支援体制の強化も図られています。

【事業承継税制の変更】

事業承継税制は、「今後5年以内に計画を提出し、10年以内に実際の承継を行う者」を対象としたもので、「都道府県知事の認定」と「税務署への申告」の手続きを行うことで、事業承継の際の贈与税・相続税の納税について納税猶予を受けられます。
 平成30年4月に税制の拡充が図られました。

図

具体的には以下のとおりです。

1.対象の株式数上限等の撤廃

先代経営者から贈与/相続により取得した非上場株式などのうち、議決権株式総数の猶予割合を2/3から100%とし、事業承継時の贈与税・相続税の現金負担をゼロにします。

2.雇用要件の抜本的見直し

従来は、事業承継後5年間平均で雇用の8割を維持することが求められており、維持できなかった場合は、猶予された贈与税・相続税の全額を納付しなければなりませんでしたが、雇用維持要件を満たせなかった場合でも納税猶予を継続可能としました。ただし、雇用維持ができなかった理由が経営悪化または正当なものと認められない場合は、認定支援機関による指導助言を受ける必要があります。

3.対象者の拡充

現行制度では、1人の先代経営者から1人の後継者へ贈与・相続される場合のみが対象でしたが、親族外を含む複数の株主から、代表者である後継者(最大3人)への承継も対象となりました。

4.経営環境変化に応じた減免

事業承継後に後継者が自主廃業や売却を行うことになった際、株価が下落した場合でも、事業承継時の株価を基に納税しなければなりませんでしたが、廃業時や売却時の評価額を基に納税額を再計算することが可能となりました。

5.相続時精算課税制度の適用範囲を拡大

相続時精算課税制度は、原則として直系尊属への贈与のみが対象でしたが、改正後は贈与者の子孫でない場合でも適用が可能となりました。

【支援体制】

支援体制としては、早期・計画的な事業承継準備に対する経営者の「気付き」を促すために事業承継診断を実施し、掘り起こされたニーズに対するきめ細かな支援を目的として、平成29年より都道府県が中心となって市町村、地域の商工団体・金融機関・専門家等支援機関を組織化しています。事業承継診断を通じて、事業者に早期・計画的な承継準備への気付きを与えるとともに、専門家リストを作成して専門家へ取り次ぎ、掘り起こされたニーズに対して地域の専門家が連携のうえ、より踏み込んだ事業承継支援を実施します。

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