ビジネスQ&A

ビジネスQ&A

経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
システム2019.01.24
Q1319. AIをビジネスにどのように活かしたらよいか、教えてください。

 ラーメンチェーンの企画担当者です。社長からの指示で、AIによる顧客管理システムの再構築を検討しています。
 現在、スマートフォンベースのポイントカードシステムを各店に導入し、一定の効果が上がっていますが、AIをどのように活用したらよいか、いまひとつイメージが湧きません。AIの活用方法について教えてください。

A.

 AIをビジネスシーンに導入する動きは、数年前から各方面で注目されていましたが、飲食業界においては、顧客とのコミュニケーション改善や店舗経営の効率化などに導入する例が増えつつあります。AIビジネス自体が黎明期にあり、著作権など解決すべき課題はあるものの、今後は多くの企業において、さまざまな分野でAIをビジネスに導入する動きが加速すると予想されます。以下、AIを活用したビジネス活用のポイントを説明します。

【AIとは】

AIとは「Artificial Intelligence」の略語で、人間の知能に近づけたコンピュータシステムのことを指します。SF映画などでは、人間顔負けの高度な知能と自律的な思考力をもつ存在のように描かれていますが、現段階ではまだそのレベルには至っておらず、私たちの知的作業を代替させるツールとして活用が始まっています。

1. 自ら学習する

人間が物事を学習するように、AIも自ら学習することによる推論や判断が可能です。従来のコンピュータプログラムでは、目の前の課題に対し、事前プログラムによって決められた処理を行い、回答するというプロセスで解決を図ってきました。一方でAIは、あらかじめ適用すべき処理をプログラムすることなく、AI自らが学習してその場で適用すべき処理を決定できる点に違いがあります。

2. 状況に応じて柔軟な対応も

AIを備えたコンピュータは、これまでデータとして蓄積してきたパターンを根拠として、ある程度は状況に応じた柔軟な選択をすることが可能です。AIの機械学習には、ディープラーニングをはじめ、さまざまな種類がありますが、人間があらかじめ学習用のデータをコンピュータに実装し、そのプログラムに基づいてAIが経験を積み、学習していくというプロセスが基本になっています。
 さらに、その学習したモデルを現実の状況(データ)に適用し、精度を上げていく仕組みになっています。最終的には、ある一定の分野において高い確率での判断が可能となります。

【AIの進化とビジネス活用】

AIの技術向上に伴い、これらの仕組みをビジネスに取り入れようとする動きも活発になっています。たとえば、インターネットの検索エンジンやGoogleの音声検索および翻訳などがあげられます。また、ビッグデータの解析によるマーケティングの提案や、顧客の嗜好分析といったビジネスに直結する分野にもどんどん進出しており、AIはいまや、私たちが日常的に触れる商品・サービスの一部であると言っても過言ではありません。

【AI活用のメリット】

AIをビジネスに活用するメリットとしては、常に高スピードで学習を続けさせることで、これまでマンパワーで支えてきた単純な作業の代替が可能となることがあげられます。つまり、人の手では困難だったり、時間がかかりすぎたりしていた仕事をAIにさせられることがメリットであると言えます。
 当然、未学習の状態のAIに複雑な作業をさせることはできないため、あらかじめデータを与え、ある程度の学習をさせておく必要があります。加えて、現場でトライ・アンド・エラーを経験させ続ける必要もあります。
 しかし、そのような環境を一度整備できれば、あとはAIが自ら学習し、作業効率を改善していってくれます。AIを搭載したコンピュータは、人間とは違って疲れることも休憩を必要とすることもないため、一定の分野においては人間以上のパフォーマンスを発揮できることが、AIの最大のメリットです。

AIを実際に小売・飲食業界で導入する事例を以下に二つ示します。小売・飲食業界における事例はまだ多くなく実証実験レベルでの取り組みを多く見かけます。自社におけるAI導入企画、特にビジネスプロセスのどの場面でAIが有効なのかを検討するヒントにしてください。

【小売・飲食店における導入事例】

1. パン屋に導入されているレジ装置

購入客が複数のパンをトレーに載せ、レジ横のカメラの下に置くと、このシステムがパンを画像認識し、パンの種類を判別して、価格・数量から購入金額を算出する仕組みです。パン屋はこのシステムを導入することで、パンの種類を覚えていない新人店員でもレジ作業を担当できるようになります。

2. ラーメン店に導入された顧客コミュニケーションロボット

東京のあるラーメン店では、顔認識システムをもつAIとロボットを活用したシステムを導入しています。来店客はロボットに顔登録を行い、店頭で食券を購入する前に、コミュニケーションロボットに顔を見せることで、おすすめのラーメンを教えてもらったり、認証によって3回の来店ごとに無料トッピングをもらったりできるようになっています。

現在、飲食業界は人手不足に悩んでいる店舗が多いと思われますが、アルバイトのシフト作りの支援や、注文間の相関関係をAIに蓄積し、顧客に応じた「おすすめ」の提案ができる専用アプリの導入などが始まっています。また、過去の実績や天候およびグルメ情報サイトを通じて集めた周辺の飲食店の予約状況などをAIで分析し、1日ごとの来店客数を予測する機能の検証実験も始まっており、店舗経営の効率化ツールとしてAI活用は加速するものと思われます。

フリーワードで探す

無料の経営に関する相談はこちら