ビジネスQ&A

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Q
省エネ2017.11.01
Q1264. 空気比(m)が、乾き燃焼ガス中の酸素濃度を(容積%)Oとして表した場合、m=21÷(21-O2)で表せることを説明してほしい!

A.

 m=21÷(21-O2)は省エネ法にも示されている計算式です。乾き燃焼排ガス中の窒素分の容積割合が79/100(=空気中の窒素分の容積割合と同じ)とみなせるときに導出できる近似式です。

m=21÷(21-O2)は省エネ法にも示されている計算式ですが、その導出過程の説明はありません。

以下、空気比の計算式を導出します。

1. 計算前提

  • 燃料中には、酸素と窒素が含まれない。
  • 乾き燃焼排ガス(注記)中の窒素分の容積割合は79/100(=空気中の窒素分の容積割合と同じ)とみなせる。

注記:乾き燃焼排ガスとは
燃焼ガスの分析の際は、燃焼ガスを常温付近まで冷却し行うことが一般的です。このため、燃焼排ガスに含まれる水蒸気はすべて凝縮し、液体の水となっています。この燃焼ガスに水蒸気が含まれない状態を乾き燃焼排ガスと呼びます。

2. 計算基準

基準を燃料1kgとし、

  • 完全燃焼(注記)に必要な理論空気量をA0(Nm3空気/kg燃料)とすると、窒素量(N0)はN0=0.79A0で表されます(乾燥空気中の窒素と酸素の容積割合は79:21)。
  • 実際に供給した空気量をA(Nm3空気/kg燃料)とすると、窒素量(N)はN=0.79Aで表されます。
  • 乾き燃焼排ガス量をGd(Nm3乾き燃焼排ガス/kg燃料)とします。

注記:完全燃焼とは
燃料中の可燃分(炭素、水素と硫黄)が燃焼し、全て、二酸化炭素(CO2)、水蒸気(H2O)と二酸化硫黄(SO2)になった状態。

完全燃焼時の乾き燃焼排ガス中の成分は、窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)と二酸化硫黄(SO2)となります。一方、理論空気量以上に空気を供給した場合の乾き燃焼排ガス中の成分は、窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)と二酸化硫黄(SO2)に加え、余剰の酸素(O2)の4成分となります。

3. 空気比の計算

空気比の定義から、

空気比に関する計算式(1)
  • 乾き燃焼排ガス量中の酸素の容積割合をO(容積%)とします。
  • 燃焼に伴い、空気中の酸素は二酸化炭素(CO2)、水蒸気(H2O)と二酸化硫黄(SO2)となり、燃焼に寄与しなかった酸素が燃焼排ガスに残ります(残存酸素濃度と呼びます)。
  • 残存酸素濃度がO(容積%)、そのときの乾き燃焼排ガス量中の窒素の容積割合がN(容積%)のときの理論窒素濃度N0(容積%)は、N0=N-O/21×79=N-79/21×Oで表されます。
  • 以上から、(1)式は、
    空気比に関する計算式(2)
  • 仮定(乾き燃焼排ガス中の窒素分の容積割合は79/100)から(2)式は
    空気比に関する計算式(3)
    と表され、省エネ法の関係が導出されます。

以上から、ご理解いただけるとおり、(3)式は「乾き燃焼排ガス中の窒素分の容積割合は79/100」などの仮定を設けて得られる近似式です。また、生ごみ等ではたんぱく質中に窒素分が含まれています。このため、(3)式で算出した空気比の有効数字は2桁程度にとどめることをお勧めします。

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