ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
省エネ2017.11.01
Q1203. 蒸気輸送管からの放熱について

A.

 蒸気輸送管からの放熱量は、蒸気温度が高いほど、放散面積(管サイズ×輸送距離)が大きいほど、また、同じ保温仕様であれば保温厚みが薄いほど、大きくなります。蒸気輸送管からの放熱量を計算で求める方法を解説します。

ボイラで製造した蒸気は蒸気輸送管を通り、蒸気釜、加熱器などの需要先に送られます。蒸気輸送管からの放熱量は、蒸気温度が高いほど、放散面積(管サイズ×輸送距離)が大きいほど、また、同じ保温仕様であれば保温厚みが薄いほど、大きくなります。下図(図1)は、蒸気輸送管が保温されていない場合の放熱量を、自然対流水平管について計算で求めた一例です(出典:省エネルギーセンター)。

蒸気輸送管からの放散熱量(保温がない場合)

例えば、蒸気圧力が0.8MPa-Aのときの飽和蒸気温度は170℃であり、40Aの管サイズでの単位長さ当たりの放熱量は440W/mと求められます。

同様に、下図(図2)は、蒸気輸送管が保温されている場合の放熱量を求めた一例です(出典:省エネルギーセンター)。

蒸気輸送管からの放散熱量(保温した場合)

例えば、40Aの管サイズで保温厚みが20mmのときの単位長さ、単位温度差当たりの放散熱量は0.47W/m/Kと求められます。
 したがって、20mmの保温による単位長さ当たりの放熱量は71W/m[=0.47×(170-20)]と求められます。つまり、20mmの保温をすることで、保温されていない場合に比べ放熱量を84%[保温効率=(440-71)÷440]削減できることとなります。

この保温効果は、蒸気温度、保温材の仕様(熱伝導度)、保温材の厚み、配管サイズなどで変化しますが、保温されていない場合に比べ80~95%程度の保温効率が十分期待できます(出典:省エネルギーセンター)。

蒸気輸送管の保温効率

保温材の保温効果は、保温材中に閉じ込められた空気が大きな役割を果たしています。したがって、保温材が濡れてしまったら保温効果を発揮できません。バルブやフランジ部分の保温施工処理が拙くて保温材が濡れているのを見かけますが、水の熱伝導率は空気の20倍もあり熱伝導が良くなるため、保温材の濡れは完全に防止する必要があります。

なお、バルブやフランジについては、同じ配管サイズの直管の何倍に相当するか(相当裸管長)を示した表が公開されているので、直管長に換算し放散熱量を求めることができます。

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