ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
省エネ2017.11.01
Q1191. 改正省エネ法での「電気の需要の平準化に資する措置」って何?(その2)

A.

 ガスヒートポンプ(GHP)空調設備は、ガスエンジンでコンプレッサーを回し、ヒートポンプ運転によって冷暖房を行う空調システムです。吸収式冷温水機は、水の気化熱を利用して冷水をつくるシステムで、水の蒸発・吸収・再生・凝縮を繰り返します。ともに長時間使用する用途に向いています。

Q1190に続き、「電気の需要の平準化に資する措置」に関わる具体的な設備・機器として取り上げられているガスヒートポンプ空調設備と吸収式冷温水機について紹介します。

1. ガスヒートポンプ(GHP)空調設備

電気式ヒートポンプ(EHP)空調設備が電気モーターで室外機のコンプレッサーを回しているのに対して、ガスヒートポンプ(GHP)空調設備はガスエンジンでコンプレッサーを回し、ヒートポンプ運転によって冷暖房を行う空調システムです(下図:出典は大阪ガス株式会社ホームページ)。

ガスヒートポンプの仕組み

ヒートポンプの暖房能力に加え、ガスエンジンの排熱を有効に回収利用することから、スピード暖房が可能です。
 EHPの成績係数(COP:熱源機が作り出す熱・冷熱量の、消費するエネルギー量に対する割合を示す値で、値が高いほどその機器のエネルギー効率が高いことを示す)は3.2~4.2、GHPのCOPは1.1~1.45となっています。ここで、EHPのCOPを系統電力の需要端熱効率(36.1%)を考慮し、電力を一次エネルギー換算して評価した場合、EHPのCOPは1.16~1.52(=3.2×0.361~4.2×0.361)程度となるため、GHPとEHPはほぼ同程度の性能と言えます。なお、エンジンを用いるため、車と同様に定期点検やオイル交換が必要です。

2. 吸収式冷温水機

水の気化熱を利用して冷水をつくるシステムで、水の蒸発・吸収・再生・凝縮を繰り返します(下図:出典は矢崎総業株式会社ホームページ)。

吸収冷温水機の仕組み

冷媒に水、吸収液に臭化リチウムを使用し、フロンは全く使用ません。また、吸収式冷温水機では再生操作に熱源を必要とします。その熱源を選ばないことが吸収冷温水機の最大の特長であり、都市ガス・LPガス・石油はもちろんのこと、工場等から排出される排熱(温水・排ガス・蒸気)も利用可能です。なお、暖房時は水を加熱して温水を得る温水ボイラと同じであり、暖房時のCOPは0.90~0.95程度です。
 吸収式冷温水機のCOPは0.78~1.2程度で、平成25年12月27日付総合資源エネルギー調査会(工場等判断基準ワーキンググループ)の報告書では、「総じてエネルギーの使用の合理化を阻害するものではないと考えられる」と述べられています。なお、ほぼ真空状態で運転が行われるため、抽気・真空度検査などの定期点検を行わないと機器効率が極端に低下します。

ガスヒートポンプ(GHP)空調設備、吸収式冷温水機とも長時間使用する用途に向いており、オフィス、店舗や工場など向けの製品が製造、販売されています。

次回は「電気の需要の平準化に資する措置」に関して、モノジェネレーション設備と蓄電池を紹介します。

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