ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
省エネ2017.10.27
Q1173. 平成25年度の夏季節電実績と冬季節電方針は?

A.

 平成25年度夏季は全国各地で記録的な猛暑に見舞われたものの、電力の安定供給に必要な予備率(3%以上)は確保されました。平成25年度冬季の電力需給対策として、「数値目標を伴わない」一般的な節電に加え、北海道電力管内については「数値目標付きの節電」の要請等の多重的な対策が要請されています。

 総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の下に電力需給検証小委員会が設置され、10月1日から、平成25年度夏季の電力需給実績及び冬季の電力需給見通しの検証が行われています。以下の説明は、同小委員会の第3回(10月23日開催)までの資料と11月1日付の政府のポータルサイトに記載されたH25年度冬季の電力需給対策(決定版)に基づいています。

 先ず、平成25年度の夏季電力需給実績です。
 平成25年度夏季は全国各地で記録的な猛暑に見舞われたものの、電力の安定供給に必要な予備率(3%以上)は確保されました(表1:出典は電力需給検証小委員会報告書(案))。そして、節電による効果は全国で▲5.9%(95.0億kWh)であり、2012年度夏季▲5.7%(91.0億kWh)と同程度でした(注記1)。

注記1:7月分から8月分まで(土日祝日含む)の2ヶ月の販売電力量を対象に2010年度を基準とした節電電力量を算出し、比較。

2013年度夏季の各電力会社管内における需要状況(最大需要日)

 ただし、東日本大震災後、原子力発電所が稼働停止し、火力発電所の稼働率が増加しています(図13:出典は電力需給検証小委員会報告書(案))。その中で、運転開始から40年以上が経過した老朽火力発電所を含め火力発電所の計画外停止の件数が増加傾向にあることです。最大需要と大規模な電源トラブルとが重なるリスクを念頭に置いた対策の必要性が指摘されています。

電気事業者の電源構成推移

 次は、平成25年度冬季の電力需給見通しです。そのポイントは、

  • 厳寒となるリスクを織り込んだ上で、国民各層の節電の取組が継続されれば、いずれの電力管内も、電力の安定供給に最低限必要な予備率3%以上を確保できる見通しであること。
  • 但し、火力発電所の計画外停止が増加しており、大規模な電源脱落により電力需給がひっ迫する可能性もあり、引き続き、電力需給は予断を許さない状況であること。
  • 特に北海道電力管内では、他電力からの電力融通に制約があること、発電所1機のトラブル停止が予備率に与える影響が大きいこと、厳寒であり、万一の電力需給のひっ迫が、北海道民の生命、安全を脅かす可能性があること等を踏まえた特別の需給対策を講ずる必要があること。

 そのため、以下のような需給ひっ迫を回避するための需給両面での対策を政府において早急に検討し、決定することを求めています。

  • 国民の節電の取組が継続されるよう、節電要請を行うこと等を検討すること。
  • ディマンドリスポンス(注記2)注取組の拡大を目指すこと。

注記2:従来の電力供給システムが需要に合わせて供給側を変動させることで電力の需給バランスを一致させていたのに対し、ディマンドリスポンス方式は需要家が需要量を変動させて電力の需給バランスを一致させます。時間帯別に電気料金設定を行う、ピーク時に使用を控えた需要家に対し対価を支払うなどの方法があります。

  • 北海道電力管内については、数値目標付の節電要請を含む、多重的な需要対策を講じ、電力需給に万全を期すこと。
  • 電力会社において発電所の保守・点検を確実に行うことに加え、電力の広域融通を行う体制を確保すること。
  • また、自家発事業者からの買電等、供給力を確保するための対策を適切に図ること。
  • 政府と電力会社は、燃料費のコスト増(注記3)を抑えるために最大限の取組を行う必要があること。

注記3:東日本大震災前の2010年度の燃料費は約3.6 兆円でした。2011年度は2.3 兆円増となり、2012年度では3.1 兆円増となりました。平成25年度試算では、3.6兆円増7(人口で単純に割り戻すと、国民一人当たり3 万円強の負担増。販売電力量(9,000 億kWh)で単純に割り戻すと、4 円/kWh の負担増)となる見込みです。

 以上の電力需給検証小委員会での検証を踏まえ、11月1日付で政府は平成25年度冬季の電力需給対策を、下記の通り、決定、公表しました(節電go.jp)。

 (1)全国(沖縄電力管内を除く)については、「数値目標を伴わない」一般的な節電が要請されています。具体的には、

  • 2013年12月2日(月曜)から2014年3月31日(月曜)までの平日(ただし、12月30日(月曜)及び31日(火曜)並びに1月2日(木曜)及び3日(金曜)を除く。)の9時から21時まで(北海道電力及び九州電力管内については8時か21時まで)の時間帯で、
  • 2013年度冬季は、2010年度最大電力比として、北海道電力管内▲4.1%、東北電力管内▲1.9%、東京電力管内▲7.5%、中部電力管内▲2.3%、関西電力管内▲3.8%、北陸電力管内▲3.0%、中国電力管内▲1.4%四国電力管内▲4.2%、九州電力管内▲4.1%の継続的な節電要請
  • 高齢者や乳幼児等の弱者に対して、配慮を行うこと

を求めています。

 (2)加えて、北海道電力管内については冬季の北海道の特殊性から、「数値目標付きの節電」の要請等の多重的な対策を行い、電力需給のひっ迫を回避することが要請されています。具体的には、

  • 大口需要家、小口需要家、家庭のそれぞれに対し、2010年度比(注記4)で▲6%以上の使用最大電力(kW)の抑制を要請

注記4:基準電力は2010年度冬季(2010年12月1日(水曜)から2011年3月31日(木曜)まで)における使用最大電力の値(kW)

  • 2013年12月9日(月曜)から2014年3月7日(金曜)までの平日(ただし、12月30日(月曜)及び31日(火曜)並びに1月2日(木曜)及び3日(金曜)を除く。)の16時から21時までの時間帯とし、また、冬季の北海道は夜間も電力需要が高い水準にあるため前記時間帯以外も可能な範囲での節電を要請

を求めています。

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