ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
経営ビジョン・相談2017.02.22
Q1140. 最近増えている「少人数のデザイン家電メーカー」のビジネスモデルを教えてください。

従業員100名規模の中堅家電メーカーで営業職をしています。最近、少人数(1名~数名)で運営されているデザイン家電メーカーが増えつつあると聞きました。製品化から販売まで、どのような仕組みで事業を回しているのでしょうか。

A.

ITおよびインターネット環境の進化とモジュール化によって、自社工場を持たないビジネスモデル(ファブレス型)が発展しやすい世の中になり、製造工程から販売に至るまで大規模な投資が不要な事業運営を行っています。

 日本の製造業全体に閉塞感が漂っているように感じる昨今、勢いを増しているのが「ファブレス」といわれる自社工場を持たないメーカーで、中でも家電ベンチャーが注目を集めています。家電ベンチャー企業は決してまだ多くはなく、「知る人ぞ知る」という印象ですが、大手が開発しづらいニッチなニーズに対応し、機能を絞り込んだ商品特徴を作り出すことで、存在価値を高めています(例:省エネ扇風機やトースター、デジタルカメラ等)。

【ファブレス企業の特徴】

 ファブレス企業の利点としては、人件費や工場設備等の大きな固定費を削減できることが挙げられます。固定費分を企画設計費等に振り分けることで、需要に応じて弾力的な生産調節ができることが大きなメリットです。従来、大きなデメリットと考えられていた製造ノウハウの流出については、製品のモジュール化(規格の標準化)に伴い、そのマイナス面が希薄化しつつあることも、ファブレス型の企業が多くなっている理由の1つと考えられます。
 なお、ファブレス企業の代表格には、iPhone等で有名なアップルが挙げられます。日本では任天堂、ダイドードリンコなども自社工場を持っていません。

【ファブレス企業台頭の理由】

 少人数のファブレス型企業が台頭してきた大きな要因として、IT環境の変化が挙げられます。ものづくりの設計に欠かせないCADソフトの低価格化、3Dプリンタ等の普及により、コストを削減できるだけでなく、「設計→試作→改良」のサイクルが早くなり、短時間での品質向上が可能になりました。さらに、前述のように各機能のモジュール化によって、1人ですべてを設計するとなると大変だった機能開発が、必要な機能はモジュールとして入手し、オリジナル部分にのみリソースを集中することで、設計効率の向上を実現できるようになりました。
 また、販売面においてもITにおける環境変化は大きいとされます。拡販のために広告を出すと費用がかかりますが、現在はTwitterやFacebookなどのSNSメディアの普及により、良い商品であれば、広告なしでも口コミで認知拡大される可能性が広がり、販売チャネルもオンライン化(専用ショッピングサイト)できるため、このような家電ベンチャーの台頭につながっているのです。

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