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Q1128. 法人税改革における課税ベースの拡大について教えてください。
 平成28年度税制改正では、法人実効税率が引き下げられる一方で、税負担が増加する改正内容もあると聞きました。その内容を教えてください。

 法人実効税率の財源確保のため、4つの課税ベース拡大の改正が行われました。このうち、中小企業の税負担の増加に関係するのは、「生産性向上設備投資促進税制の縮減・廃止」と「減価償却制度の見直し」の2つです。

Q11282016年12月21日

テーマ:税務

【法人実効税率引き下げの財源としての課税ベースの拡大】

 平成28年度の与党税制改正大綱には、成長志向の法人税改革に関して、「税率引下げに当たっては、制度改正を通じた課税ベースの拡大等により財源をしっかりと確保することとした」との記載があります。
 具体的には、(1)生産性向上設備投資促進税制の縮減・廃止、(2)減価償却制度の見直し、(3)欠損金の繰越控除制度の見直し、(4)法人事業税の外形標準課税の更なる拡大、の4項目が課税ベースの拡大策となります。
 以下、順に(1)~(4)の内容を見ていきましょう。

【生産性向上設備投資促進税制の縮減・廃止】

 生産性向上設備投資促進税制とは、「青色申告法人(又は個人)が特定生産性向上設備等の取得等をして国内の事業の用に供した場合に、その事業供用年度において特別償却又は税額控除が認められる制度」です。平成28年度税制改正により同税制は廃止となり、平成29年4月1日以降に特定生産性向上設備等の取得等をした場合には適用がないこととなりました。
 なお、特定生産性向上設備等とは、図1のとおりです。

図1 特定生産性向上設備等

【減価償却制度の見直し】

 減価償却費の代表的な計算方法に、定額法と定率法があります。定額法は、償却費の額が原則として毎年同額となる計算方法で、以下の算式で計算します。

  • 取得価額×定額法の償却率
  • 一方、定率法は、償却費の額は初めの年ほど多く、年とともに減少する計算方法で、以下の算式で計算します。
  • 未償却残高×定率法の償却率
 ※ただし、耐用年数の終盤においては、別の算式により計算した金額となります。

 法人税法上は、減価償却資産の種類の区分に応じてそれぞれに定められている償却方法の中から選択します。平成28年度税制改正により、平成28年4月1日以後に取得した「建物附属設備」、「構築物」については、表1のとおり定率法を選択することができなくなりました。

表1 平成28年度税制改正による、平成28年4月1日以後に取得した「建物附属設備」、「構築物」

【欠損金の繰越控除制度の見直し】

 欠損金の繰越控除制度とは、前期以前10年間に発生した課税所得のマイナス(欠損金)を、期をまたいで繰り越し(繰越欠損金)、これを当期の課税所得から差し引けるという制度です。以前は、当期の課税所得がなくなるまで繰越欠損金を差し引くことができたのですが、平成23年度および平成27年度税制改正において、段階的に制限が設けられてきました。そして、平成28年度税制改正では図2のとおり、制限がさらに強化されました。
 ただし、この制限を受けるのは大企業のみで、中小企業(資本金1億円以下の法人。以下同じ)には影響がありません。

図2 欠損金の繰越控除制度の見直し

【法人事業税の外形標準課税の更なる拡大】

 外形標準課税制度とは、資本金等の額に税率をかけて計算する「資本割」と、付加価値額に税率をかけて計算する「付加価値割」によって法人事業税を課税する制度です。利益(所得)ではなく、資本金等の額や報酬給与等で計算される付加価値額といった企業の「外形」に着目して課税することから、外形標準課税と呼ばれています。
 図3のように、所得に対して税率をかける「所得割」の割合を減らし、赤字法人にも法人事業税を課すことができる「資本割」と「付加価値割」の割合が増える改正が、平成27年度に続き、平成28年度税制改正でも行われました。
 ただし、そもそも外形標準課税が行われるのは大企業のみですので、中小企業には影響がありません。

図3 外形標準課税制度

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