ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
海外展開2016.11.22
Q1120. TPP加盟国への輸出はどのようにすればよいのですか?

 プラスチック金型製造業です。国内では自動車、家電メーカーへのプラスチック部品供給を行う企業に、精密金型を販売しています。今後、ASEAN諸国の市場拡大が予測されるため、海外輸出を検討しており、特にTPP加盟国に輸出してコスト面での競争力を強化したいと考えています。これら加盟国に輸出する場合の手続きや注意すべきポイントを教えてください。

A.

 TPPによる輸出手続きは、(1)HSコードの特定、(2)関税率調査、(3)原産地規則の確認、(4)原産地証明書の準備、の順で進めます。協定締結後は、締約国へTPPによる輸出が可能となります。

 TPPとは環太平洋地域の国々による経済連携協定(EPA)で、参加国間の通商における関税を基本的に全廃するものです。オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、米国及びベトナムの計12か国(締約国)で交渉が進められてきましたが、2015年10月の米国・アトランタでの閣僚会合において、大筋合意に至りました。 協定締結後、締約国へのTPPによる輸出は、以下の4ステップで進めます。

【第1ステップ:HSコードの特定】

 HSコードとは輸出入の際に商品を分類する番号で、この番号から関税率、原産地規則を調べることができます。日本では、統計細分の3桁を加えた9桁の統計番号として定められています。類(上2桁)、項(上4桁)、号(上6桁)、統計細分(下3桁)で規定され、桁数が増えるにつれて細かな品目が特定されます。
 HSコードは「輸出統計品目表」、または「実行関税率表」で調べることができます。

【第2ステップ:関税率】

 HSコードに基づいて関税率を調べます。MFN税率(通常適用される税率=実効最恵国税率)やEPA税率(我が国が締結している既存のEPAにより適用される税率)とTPP税率を比較し、TPP税率がこれらより低い場合にはその利用を検討してください。 MFN税率やEPA税率は、HSコードに基づき、輸入者を通じて相手国税関に問い合わせるか、世界の関税率情報データベースであるWorld Tariffを利用して輸出する品目の税率を調べます。

【第3ステップ:原産地規則を満たしているかどうかを確認】

 原産地規則とは、ある産品の原産地を特定するためのルールです。TPP締約国の原産とみなされた産品は、TPPによる関税の免除や軽減を受けることができます。他国産の産品のすり替えや迂回貿易を回避するため、すべてのHSコードについて原産地規則が規定されています。

【第4ステップ:原産地証明書の準備】

 原産地規則に照らして原産資格があると判断された場合、原産地証明により、その資格を輸入国税関に証明する必要があります。TPPでは、「自己証明制度」(生産者もしくは輸出者、輸入者自らが原産地証明書を作成)が採用されることになっています。

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