本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

トップページ  >  経営をよくする  >  ビジネスQ&A

特集一覧 中小企業に役立つ記事や施策をトピックスごとにまとめています。

Q1093.負債を資本とみなす資金調達方法の「資本性借入金」とはどのようなものですか?
医療機器の開発に取り組んでいる製造業です。技術には自信があるのですが、製品化まで時間がかかるため、資金繰りに苦しんでいます。そこで資本性借入金というものがあるとお聞きしたのですが、具体的にどのようなものなのでしょうか?

資本性借入金とは、会計上は借入金として負債に計上されますが、銀行が企業の財務状況等を判断するに当たって、負債ではなく資本とみなすことができる借入金のことです。資金繰りの改善や金融機関から新規融資が受けやすくなるなどのメリットがあります。

Q10932016年3月23日

テーマ:資金調達

【資金調達は借入だけじゃない】

 国が力を入れている分野の1つに医工連携があります。医工連携とは、高度なものづくり技術を有する中小企業等が、医療機器の開発・実用化を支援する取り組みです。しかしながら実用化までに時間がかかることが多く、資金繰りに課題を持つ企業も少なくありません。
 資金調達については銀行などからの借り入れが一般的ですが、近年「資本性借入金」というものが注目されています。

 資本性借入金とは、会計上は借入金として負債に計上されますが、銀行が企業の財務状況等を判断するに当たって、負債ではなく資本とみなすことができる借入金のことです。
 東日本大震災や急激な円高の進行等により、資本不足に直面しているが、将来性があり、経営改善の見通しがある企業のために金融庁は平成23年に、金融検査マニュアルを改正し、「十分な資本的性質が認められる借入金(資本性借入金)」の運用明確化を行いました。

図1 資本性借入金の運用明確化について

図1 資本性借入金の運用明確化について

 金融機関からの「借入金」を「資本性借入金」とみなす場合の条件は以下の3点となります。

1.償還条件が5年超であること

原則として「長期間償却不要な状態」であること、「期限一括償還」が必要となります。

2.金利設定は株主、金融機関、債務者の状況に応じた事務コスト相当の金利の設定も可能

 原則として「配当可能利益に応じた金利設定」であることが必要です。
 赤字の場合には利子負担がほとんど生じないことが必要となりますが、その場合、株式の株主管理コストや金融機関・債務者の状況等に応じた事務コスト相当の金利であれば、差し支えありません。

3.劣後性については一定の条件を満たす場合に担保の解除は要しません

 原則として、法的破綻時の劣後性が確保されていることが必要です。そのため、基本的には担保がついている借入金については、資本性借入金に該当しません。

 しかし、既存の担保付借入金から転換する場合などのように、担保解除を行うことが事実上困難であるため、法的破綻時の劣後性を確保できないような場合には、他の債権に先んじて回収を行わないことを契約するなど、少なくとも法的破綻に至るまでの間において、他の債権に先んじて回収しない仕組みが備わっていれば、担保付借入金であっても、資本性借入金とみなして差し支えありません。

 これにより中小企業にとっては、以下のメリットがあります。

<資金繰りの改善>

  • 長期の期限一括償還が基本であり、資金繰りが楽になります。
  • 業績連動型の金利設定が基本であり、業況悪化時は金利が低くなります。
  • 金融機関から新規融資が受けやすくなります。
  • 資本性借入金を資本と見なすことで、財務内容が改善されることから、新規融資が受けやすくなります。

図2 資本性借入金のメリット

図2 資本性借入金のメリット

出典:「資本性借入金」の積極的活用について(金融庁)

 政府系金融機関である日本政策金融公庫においては、挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)というメニューがあります。検討をされてみてはいかがでしょうか。

回答者中小企業診断士 小野寺 義明

関連情報

同テーマの記事を見る 3つのコンテンツから検索ができます!

無料相談のお問い合わせ

電話で無料相談
頑張る中小企業「経営相談ホットライン」
TEL:0570-009111

メールでの相談無料
メール相談

このページの先頭へ

このページの先頭へ