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Q1090.ビジネスの仕組みを見える化できる「ビジネスモデルキャンバス」とは何ですか?
創業15年の飲食店を営んでいます。現在の経営資源を活かしながら、新事業を展開したいと考えています。ビジネスモデルの考え方についてwebや書籍を調べていると、「ビジネスモデルキャンバス」というツールを見つけました。ビジネスモデルキャンバスについて教えてください。

ビジネスモデルを考える際に、ビジネスモデルキャンバスを使うことで、「誰に」「何を」「どのように」提供するのか。自社の経営資源やパートナーを有効に活用できているか。など、ビジネスの基本となる要素を明確にすることができます。

Q10902016年3月23日

テーマ:経営ビジョン・相談

 ビジネスモデルキャンバスは、アレックス・オスターワルダー博士によって開発された思考フレームワークです。1枚のキャンバスの中に、ビジネスモデルを考える際に必要となる9つの要素が詰まっているため、事業を実現するための課題を明確にするとともに、検討の抜け漏れを防ぐことができます。


The Business Model Canvas

【ビジネスモデルキャンバスの活用方法】

 ビジネスモデルキャンバスは、以下の9つの要素で構成されています。


  1. 顧客セグメント(誰に)…どういった顧客層に価値を提供しているのか
  2. 価値提案(何を)…顧客の問題解決やニーズをどのように満たしているのか
  3. チャネル(どのように)…どのようなチャネルを用いて、顧客に価値を届けているか
  4. 顧客との関係…顧客との関係性はどのようになるのか
  5. 収益の流れ…顧客は何に対して、どのように支払いをするか
  6. リソース…提供価値を高める経営資源は何か
  7. 主要活動…提供価値を生み出している主な活動は何か
  8. パートナー…自社だけでは不足するリソースを、提供してくれる協力者は誰か
  9. コスト構造…この事業を実現するためのコスト構造はどうなっているか

 現在ご検討されている新事業に関して、これら9つの要素をキャンバスに当てはめながら考えてみてください。考える順番は特に決まっていませんが、「顧客セグメント」や「価値提案」から考えると進めやすいです。ただし、ここで大事なことは、「価値提案」を具体的な「製品」や「サービス」にしてしまわないことです。


 たとえば、パン屋さんの価値提案は「食パン」や「あんぱん」ではなく、「焼きたて」や「ふわふわ」としたほうが良いということです。いつでも焼きたてのパンが売っているとか、ふわふわ触感ならどこにも負けない、ということが顧客にとっての価値になります。


 また、「リソース」や「主要活動」を考える際は、「提案する価値に結びつく」リソースや活動と捉えると良いでしょう。先ほどのパン屋さんの例で見ると、「いつでも焼きたてを提供するためにパン職人を2人雇用している」というのは、価値を高める経営資源になりますし、「ふわふわを実現するために小麦粉や焼き加減にこだわっている」というのは、価値を生み出す活動になります。


 このように、各要素を検討していき、最後に収益とコスト構造を比較します。当然ながら収益がコストを上回っていなければ事業として成り立たせることは難しいです。収益を高める、またはコストを下げる必要がある場合は、一度キャンバス全体を見渡し、改善できるところがないか探してみてください。


回答者中小企業診断士 景山 洋介

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