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Q1079.機械・機器業界全体の動向について教えてください。
現在、わが社は機械部品を大手工作機械メーカーに納品しています。今後、国内需要の拡大は期待できないことから、海外展開を検討しています。建設機械を含めた今後の機械・機器産業の動向を教えてください。

リーマンショック後、緩やかな回復基調にあった機械・機器業界ですが、中国を中心としたアジア経済の不振から再び減速感が出始めています。日本の工作機械や建設機械の高い技術力には定評があり、競争力を有していますが、今後はさらなる技術開発に加えて、中国やインドなどの新興国へのグローバル対応がカギとなりそうです。

Q10792016年1月25日

テーマ:

機械・機器産業の動向について、経済産業省「工業統計調査」の数値などを用いて、主要業種である工作機械及び建設機械を中心に、ご説明していきます。なお、機械・機器産業は、日本標準産業分類の中分類における、はん用機械器具製造業、生産用機械器具製造業、業務用機械器具製造業の三種を指しています。

【市場規模】

平成20年度には約38兆円にあった製品出荷額は、リーマン危機の影響により大きく落ち込み、その後、緩やかに回復しています。欧州の債務危機の影響を受け、平成25年には一旦減速しましたが、平成26年には、国内の設備投資の増加、欧州の航空機・産業機械向けなどの需要が旺盛で、再び増加に転じました(図1)。その後、中国をはじめとしたアジア経済の減速など不透明感が感じられますが、日本の生産用機械・設備は、工作機械や建設機械をはじめとして世界的に技術力を中心に評価が高く、新興国を中心とした市場開拓が今後のカギといえそうです。

図1 機械器具製造業の製品出荷額推移

図1 機械器具製造業の製品出荷額推移

出典:経済産業省「工業統計調査(従業員10名以上の事業所)」より筆者が作成

【市場動向】

1.海外生産を始めた工作機械業界

工作機械は「マザーマシーン(母なる機械)」と呼ばれます。自動車や航空機、鉄道、さらに身近なものでは、パソコン、スマートフォンや時計などを生産するには工作機械がなければ作れません。2000年以前は、自動車・電機・家電などの加工組み立て型産業用が、工作機械の主な用途でしたが、現在では医療や航空機分野にシフトしつつあります。
 2009年まで27年連続して、日本の工作機械の生産額は世界トップでしたが、2010年には中国にその座を譲り、現在ではドイツと第二位の座を争っています。
 日本の工作機械の用途は現在でも約60%が自動車及び同部品業界向けといわれており、自動車産業の動向が大きく影響しています。日本の工作機械メーカーは約200社程度あるといわれますが、そのうち約2割の企業が中国・東南アジアをはじめとした海外に生産拠点を持っており、高品質な工作機械や高精度部品は日本国内で生産し、量産機械は海外で生産するすみ分けを始めています。

2.建設機械のさらなる技術開発とグローバル戦略

日本の建設機械業界はこれまで省エネ対策、耐久性向上などの技術開発に取り組んで来ましたが、加えて、排出ガス規制、騒音対策、安全対策などが求められてきています。省エネ対策や排出ガス対策として、ハイブリッド建設機械の開発を各メーカーが進めており、油圧シャベルについてはすでにグローバル市場を中心に販売を開始しています。
 日本の建設機械業界にとって、中国を中心としたアジア市場は引き続き重要かつ有望な市場であり、性能面から日本製品の評価は高いのですが、競合海外メーカーが中国向けに低価格製品の輸出を増大させており、最適な生産体制の構築、アフターサービスの充実などが求められています。
 一方、近年経済成長の著しいインドの建設機械市場は今後伸長が見込まれ、インド市場への参入が課題となっています。
 日本の建設機械は、中小型機械の競争力が高く、油圧シャベルに関しては、世界の5~6割のシェアを占めています。これは狭い場所での工事が多いことから場所をとらずに一台でさまざまな作業を行える技術を開発して来たことによります。また、設計や素材などの変更・多様化などのユーザーニーズにもきめ細かく対応する能力が高く、保守・修理などのアフターサービスも充実しています。
 日本の建設機械は、品質面、サービス面で韓国、中国のメーカーに対して優位性を持っているほか、価格面で欧米メーカーと比較しても競争力を有しているといわれています。

回答者中小企業診断士 林 隆男

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