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Q1069.衣服業界全体の動向について教えてください。
婦人服の企画・製造・販売を行っています。確かな縫製技術とともに、お客様へのデザイン提案にも定評があります。近年は安価な海外製品に押され気味で、今後、生き残りのためにマーケティング力の強化などを図っていきたいと考えていますが、衣服業界全体の動きを把握した上で、具体的な対策を検討したいと思います。そこで、業界全体の動向を教えてください。

衣服業界は、家計の衣料品買い控えとともに、海外製の低価格品の流入が進んでおり、国内メーカーは苦戦しています。消費者ニーズの多様化に対応し、実需期の中で売れ筋を見極めながら、少量を短納期で供給できるかどうかが生き残りのポイントとなります。

Q10692015年12月16日

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【市場の規模と動向】

衣服の市場規模について、平成26年商業統計の「織物・衣服・身の回り品小売業」の年間販売額をみると8兆5,176億円となっています。前回調査の平成19年(10兆6,940億円)とは対象事業所の把握方法が異なるため厳密には比較できませんが、2兆円余り小さな数字となっています。
 市場縮小の傾向がみられる一つの要因として、家計消費支出における衣料品の比重の低下があげられます。家計調査年報で一世帯当たりの家計消費支出をみると、支出全体が実質ベースで減少傾向にありますが、衣料品(被服及び履物)の支出はそれを上回るペースで減少し、結果、その割合が低下しています(表1)。このことから所得が伸び悩む中、消費者は衣服にかけるお金を減らしつつある様子がうかがえます。

表1 一世帯当たり家計消費支出の推移

表1 一世帯当たり家計消費支出の推移

【供給の動き】

衣服業界は長らくアパレルメーカー主導の量産時代が続いてきましたが、近年、消費者の価値観やニーズが多様化する中で、それを捉えた小売業者が自ら商品企画を行い、製造・販売するSPA(製造小売業)という業態が勢いを増しています。
 SPAは、商品企画は国内で行いますが、製造は低賃金のアジアで行っています。外資系のSPAも国内市場に参入し、顧客の強い支持を得ていますが、その製造拠点もアジアです。工業統計及び貿易統計によると衣服の輸入浸透率(国内需要に対する輸入品の割合)は増え続けて今や金額ベースで70%を超えており、一方で国内の繊維産業の製造品出荷額は年々減少しています。SPAの隆盛に伴い海外製の低価格品が市場に浸透する中で、国内メーカーが苦戦している状況がうかがえます。

【国内メーカーの展開方向】

衣服は、消費者の嗜好・流行が目まぐるしく変化するため、消費予測が困難です。アパレルメーカーは早い時期から商品企画、素材の生産を行いますが、消費時点での流行のズレを回避するため、自ら流行(色、形など)を作り出してファッションショー等で消費者を誘導してきました。しかし近年、消費者の購買行動は、供給者側が作り出した流行を追いかけるという形態から、自らが品質や価格に対する確かな要求水準を持ち、本当に欲しいものだけを買うといった形態へと変化してきています。そうした市場環境において、実需期の中で売れ筋を見極めながら少量を短納期で供給できるかどうかが国内メーカーの生き残りのポイントとなっており、その実現のためにリードタイムの短縮化や在庫数量の緻密な管理が主要課題となります。

回答者中小企業診断士 金子 敦彦

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