ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
他社との連携2015.12.07
Q1056.人材不足の解決に有効といわれるクラウドソーシングとはどのようなものですか?

当社は従業員約80名の飲食業の会社です。広告宣伝や販売促進などの仕事が不定期に発生するため、外部に依頼することも多いのですが、最近クラウドソーシングという仕組みがあり、そのような場合に使えると聞きました。これはどんなものなのでしょうか?また、実際に利用する場合の注意事項などについて教えてください。

A.

クラウドソーシングとは、インターネット上で不特定の人に向かって業務内容と報酬を提示し、仕事を発注する手法です。従来の発注方式に比べて社外の人材を効率よく募ることができますが、利用するためには仕組みをある程度理解することも必要です。

【クラウドソーシングとは】

クラウドソーシングは、インターネット上で不特定多数の人に向かって業務を依頼する新しい雇用形態です。ネットを使ったアウトソーシングとも言えます。
 クラウドソーシングという言葉は、群衆を意味する「クラウド(crowd)」と業務委託を意味する「ソーシング(sourcing)」を組み合わせた造語で、2006年に米国で提唱されました。
 その後、米国を中心に急速に利用範囲が広がりました。わが国でも2008年頃から使われるようになりました。なお、コンピュータネットワークをあらわす「クラウド」という言葉は雲(cloud)に由来し、クラウドソーシングの「クラウド」とは違う意味です。

クラウドソーシングでは、発注者は必要なときに社外の非常に幅広い候補からその仕事に合った人材を迅速に選択できます。また、従来は直接アクセスが難しかった学生、主婦、シニア層などにも仕事を発注することが可能となります。
 一方、受注者は時間や場所に拘束されず、自宅などで都合のよい時間に自分の能力に合った仕事を選択して収入を得ることができます。
 このように発注者と受注者の双方に従来の業務委託にはなかったメリットがあり、今後さらに利用が増加すると考えられます。図1に国内のクラウドソーシング市場の市場規模推移と予測を示します。

図1 国内クラウドソーシング市場規模推移と予測

【クラウドソーシングの発注方法】

クラウドソーシングでは、発注者がインターネットを通じて受注者に業務を依頼します。発注者はまず依頼したい仕事の内容と報酬などの条件を公開し、それを受注したいと応募してくる候補者の中から受注者を選定し、発注するという流れになります。仕事が完了した後に成果物を検収し、報酬を支払います。

実際には、仲介の役目を務めるクラウドソーシング事業者が運営するクラウドソーシングサイトを通じてやり取を行うことがほとんどです。したがって発注者も受注者もクラウドソーシングを利用するためには、まずそのようなクラウドソーシングサイトに登録することが必要になります。現在では日本にも多数のサイトがあります。

また、クラウドソーシングによる発注は仕事の種類や進め方によって表1のように大きく3つの類型に分類できます。そのうちプロジェクト型は、従来のアウトソーシングに近いものですが、コンペティション型やマイクロタスク型はクラウドソーシング独特のスタイルといえます。

表1 クラウドソーシングの類型

以上のことから、発注する業務の特徴によって、発注方法を使い分けていくことが重要です。

【クラウドソーシングを使ううえでの注意事項】

クラウドソーシングには、従来の発注方法では得られなかった多くのメリットがあります。しかし、まだ新しい手法であり、さまざまな課題があることも事実です。たとえば、発注者側で進捗管理することが難しいため、成果や進捗がわかりにくいものを発注すると互いの認識がずれて係争に発展することもあります。
 また、情報流出やアイデア盗用のリスクも指摘されています。それらを勘案し、成果が明確に定義できて機密情報を含まない業務など、クラウドソーシングに向いた業務から適用していくことをお勧めします。

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