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Q1050.健康管理経営は、融資条件が有利というのは本当ですか?
健康経営1)(健康管理経営)という言葉をよく耳にします。実行する企業は組織力が向上して業績も上昇するので、融資条件も有利になると聞きます。
 メタボ健診の義務化やストレスチェックなど、従業員の健康への配慮が重要視され、優先されるのはよくわかりますが、経営者にとって厳しい経済環境の中で仕事より健康を優先させることは容易ではありません。
 しかし、業績が上がり融資にも効果があるのなら自社でも検討したいと思います。具体的にはどうすればよいのか教えてください。

メタボ検診の義務化は、増加する医療費を抑えるのが目的ですが、また、ストレスチェックなどと共に従業員の心身の健康を優先することで企業の業績が向上することも重視されています。そのため健康経営企業が融資条件に勘案され、市場でも評価を得るようになります。

Q10502015年11月30日

テーマ:

【健康経営の重要性】

メタボ健診の義務化やストレスチェックの導入など、「健康」が個人から企業のテーマへ広がりました。メタボ健診の義務化は、生活習慣病のリスクの高いメタボリック症候群を早期に発見して適切な指導で発症を予防することで、増加する医療費を抑えるのが目的です。また、ストレスチェックには、メンタルヘルスによる休職者の増加で企業全体のモチベーションが下がり、それによる生産性低下を防ぐ目的があります。

つまり、従業員の心身の健康増進に配慮することは、企業力の向上につながるということが自治体や企業の実践からも実証され2)、「健康」が個人・企業・国というそれぞれのレベルで重要な意味を持つということが理解されるようになってきました。

【健康経営の効果】

健康経営とは、このように「従業員の健康管理を経営課題として捉え、その実践に投資し、従業員の健康の維持・増進と企業の生産性向上を目指す経営手法」のことです。
 従業員の健康維持向上のため、ワークライフバランスを考えた適正な労働時間の管理や職場環境、人間関係など多面的に労働環境の向上に投資すると、従業員のモチベーションは上がり、意欲は活性化し、また、組織の結束力が高まり、欠勤率は低下し、業務の効率が上がって生産性が向上します。

さらにリスク管理が行き届き、事故による負傷や疾病率が低下して企業の負担が軽減します。それらにより会社全体のイメージが向上し、優秀な人材も確保できというよい循環が起こります(図1)。

図1 健康経営の効果

図1 健康経営の効果

筆者作図

【融資条件への勘案】

こうした取組みで企業は優良企業へ成長し、融資条件にも勘案されます。具体的には日本政策投資銀行の健康経営格付けがあり、健康スクリーニング(有料)を行って、健康配慮への取組みを「特に優れている」「優れている」「十分」の3段階にランク付けし、それぞれに応じて金利を優遇します(図2)。

図2 健康経営格付け融資

図2 健康経営格付け融資

出典:日本政策投資銀行ホームページ

また、経済産業省は東京証券取引所と共同で、従業員の健康管理を経営的な視点で考えて戦略的に取り組む企業を「健康経営銘柄」と選定・公表し、企業の健康経営の取組みが株式市場などで適切な評価を得る仕組みに取組んでいます。
 こうした取組みは、社会的なニーズを背景にさまざまな形で広がっています。政府も平成28年度から東京商工会議所と協力して中小企業の社員の健康増進のために「健康経営アドバイザー」資格を創設し、健康投資は生産性の低下を防ぎ、医療費を抑え、企業の収益性向上を目指す取組みであることを周知・支援しようとしています。
 経営者は、従業員への健康投資を経営上の優先事項とすることで、企業の発展に繋がることを理解していただきたいと思います。

1)「健康経営」は、特定非営利法人健康経営研究会の登録商標です
2)独立行政法人経済産業研究所の研究論文(黒田祥子、山本勲、2014年4月)

回答者中小企業診断士 横小路 八重子

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