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Q1019.原価低減の要請をする場合、気をつけなければいけない点を教えてください。
資本金800万円の精密機械部品メーカーです。下請取引先に対して取引代金の原価を下げてもらいたいと考えていますが、消費税転嫁法において気をつけなければいけない点を教えてください。なお、当社は下請代金法の適用除外企業(資本金基準上)です。

下請代金法と消費税転嫁法とは、法規制の対象が微妙に異なります。また、下請代金法においては取引が合法であっても、消費税転嫁法においては違法となり得ることもありますので気をつけてください。

Q10192016年2月19日

テーマ:コストダウン

下請先との取引においてこれまでは下請代金法における資本金基準を主に念頭において考えればよかったわけですが、消費税転嫁法が施行されてからは、こちらの法律の規制対象についても考慮に入れる必要があります。

【下請代金法と消費税転嫁法における事業者の適用対象】

1.下請代金法における規制対象(物品の製造・修理委託等を取引の内容とする場合)

  • 親事業者(買手):資本金3億円超⇔下請事業者(売手):資本金3億円以下
  • 親事業者(同):資本金1千万円超3億円以下⇔下請事業者(同):資本金1千万円以下

この基準に照らせば、こちらの企業は親事業者であり資本金800万円ですので、下請代金法の規制対象から外れます。

2.消費税転嫁法における事業者の適用対象

  • 特定事業者(買手):特定供給事業者から継続的に商品や役務の供給を受ける法人事業者
  • 特定供給事業者(売手):資本金等の額が3億円以下の事業者および個人事業者等

特定事業者についての資本金の規定はなく、商品などの供給を受けるすべての法人事業者が対象となります。したがって、こちらの企業は特定事業者の立場であり、この法律の規制の対象となります。

【下請取引における留意点】

1.減額・買いたたきに関する事例

(1)特定事業者(買手)が特定供給事業者(売手)から供給を受ける商品または役務について、合理的な理由なくすでに取り決められた対価から事後的に消費税率引上げ分の全部または一部を減じて支払うと「減額」に該当します。
 また、特定事業者(買手)が、商品の供給に関する対価の額を通常支払われる対価に比べて低く定めることにより、特定供給事業者(売手)による消費税の転嫁を拒むと「買いたたき」に該当し、問題となります。
 (2)具体的想定例として以下があります。

  1. 特定事業者と特定供給事業者とで製品本体価格に消費税額分を上乗せした額を製品の対価とする旨契約していたにもかかわらず、対価を支払う際に、消費税率引上げ分の全部または一部を対価から減じた(減額)。
  2. 消費税率の引上げに際して、特定事業者が製品または部品ごとの原価構成の差異等の事情を考慮することなく、特定供給事業者に対して、複数の製品または部品を一律に一定比率での原価低減することを要請し、消費税率引上げ前の対価に消費税率引上げ分を上乗せした額よりも低い価格に引き下げた(買いたたき)。

2.不当な利益提供の強制に関する事例

(1)特定供給事業者(売手)からの商品の供給に関して、特定事業者(買手)が、特定供給事業者(売手)による消費税の転嫁に応じることと引換えに自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させると問題となります。
 (2)具体的想定例として以下があります。
 消費税率の引上げに際して特定事業者が消費税率引上げ分を支払価格に上乗せすることを受け入れる代わりに、特定供給事業者に対して費用を負担することなく自社工場内の生産補助として従業員等の派遣を要請した。

3.税抜き価格での交渉の拒否に関する事例

(1)特定事業者(買手)が特定供給事業者(売手)との価格交渉において、本体価格での交渉を拒否した場合は、消費税転嫁法違反となります。また、内税価格の記載しかできない様式を使用させ、外税方式での価格交渉を行うことを困難にさせる場合も同様です。
 (2)具体的想定例として以下があります。
 特定供給事業者が本体価格と消費税額を別々に記載した見積書等を提出したため、本体価格に消費税額を加えた総額のみしか記載できない見積書等を再度提出させた。

回答者中小企業診断士 草間 亨

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