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Q0980.経営方針を納得してもらうためのやり方を教えてください。
経済情勢などの認識は、社員と共有できているのですが、打ち出した経営方針の納得性を高めることができていません。どのようにすれば、共感や賛同を得られるでしょうか。

新旧経営方針の妥当性や優劣を突き合わせて比較するだけではなく、両者の目的となっている要件を明らかにしましょう。それらの要件を基に、新旧経営方針を定めた際の前提条件を検討することで、より納得性の高い説明が可能になります。

Q09802014年7月22日

テーマ:経営ビジョン・相談

【変化に対する相克】

企業を取り巻く環境の変化を見据えて新たな経営方針を決定することは、経営者にしかできないことです。
 しかし、重要な方針を変えるということは、一筋縄では行きません。ご質問のように、経営環境に対する見方を社員と共有できても、それにどう対応していくかについては唯一の正解がある訳ではなく、妥当性も時間が経ってから結果で判断することしかできません。
 新しい経営方針に対しては変えることの危険性が叫ばれますが、逆に従来の経営方針を変えないことの危険性も存在します。しかし、それを経営者が唱え、新しい経営方針に従うよう求めたのでは、表立って反論を言える立場にはない社員の士気が低下して、組織のパフォーマンス低下を招く恐れがあります。

【要件を明らかにする】

まず、新旧経営方針の背景にある要件を検討してみてください。ちょうどマーケティングにおけるウォンツ(wants)とニーズ(needs)の関係にも似て、経営方針が達成しようとする目的を、あらためて考えることになります。両者の要件が矛盾しないのであれば、共通する目的を探ることもできます。図解すると、以下のようになります。

図1  TOC思考プロセスの対立解消図
図1  TOC思考プロセスの対立解消図

この例では、新規事業に着手するという新しい経営方針(D)と、これまでの路線を継続する、つまり新規事業は行わないという従来の経営方針(D')の間に、「変える」と「変えない」の相克があります。

【前提を明らかにして検討する】

経営方針(行動)の前提となっている要件に立ち返り、各行動が要件を満たすための前提条件がどのようなものであるかを明らかにします。具体的には、B←DとC←D'の前提を検討します。
 仮に、変えない(D')方の前提が、従来の路線を継続することによって経営効率を高めるということにあったとします。しかし、従来の事業が対象とする市場が、すでに飽和している、他社が完全に牛耳っている、というような場合には、収益を伸ばすことは困難です。そうなると、生産面について定めた経営効率を高められたとしても、共通目的である事業継続性が達成されません。
 一方、急激に新規事業にシフトした場合には、従来の事業の収益を維持することが困難になり、どのような指標でも経営効率は一時的に下がることが予想されます。急進的に過ぎる方針転換は、事業継続性を危うくする恐れがあります。
 変える、変えないという二律背反ではなく、段階的な変化が妥当であるという判断もあり得ます。

【TOC思考プロセス】

上記の例は簡単なので、図を用いるまでもなく、頭の中で検討することも可能だと思います。しかし、より複雑な議論を要する場合には、図的に考えた方が便利です。
 先に挙げた図は、「TOC思考プロセスの対立解消図」と呼ばれるものです。TOCは、「Theory of Constraints」の略で、「制約の理論」などと訳されます。

【社員への説明】

社員に説明する際には、上記の検討の枠組みに基づいて、要点をまとめて説明することをお勧めします。納得性を高めるには、社員に新たな方法論を理解してもらう必要はなく、検討の筋道を論理的かつ明確に説明することが求められます。方法論にこだわって、社員を混乱させてしまったのでは、問題の解決どころか逆効果になりかねませんので、ご注意ください。

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