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Q0919.今後、どのような再生可能エネルギーが有望ですか。
従業員120名の精密部品製造業のオーナー社長です。現在の事業だけでは企業を継続するに当たり不安を感じており、そのため再生可能エネルギー分野の新規事業を検討しています。どのような再生可能エネルギーが今後有望であるか、アドバイスをいただければと思います。

再生可能エネルギーとして、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、中小水力発電、潮流発電、地熱発電などがあります。その中で今後、日本で有望な再生可能エネルギーとして「地熱発電」、その次に「中小水力発電」が期待されています。

Q09192013年12月26日

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福島第一原発での事故を受け、安全で環境負荷の少ない再生可能エネルギーへの転換が叫ばれています。再生可能エネルギーとは、「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」で、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されています。
 資源が枯渇せず繰り返し使え、発電時や熱利用時に、地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しない優れたエネルギーで、今後化石燃料の代替エネルギー源として期待されています。
 特に日本では、一般家庭に設置できる太陽光発電が代替エネルギーとして期待され、各地域の自治体では、導入・普及を促進しています。しかし、太陽光発電は昼間のみの発電で、天候に左右されるため、供給面において不安定でエネルギー効率も悪く、コスト面においても他の再生可能エネルギーと比べて割高となっています。
そうした中で、今後日本における有望な再生可能エネルギーとして「地熱発電」、その次に「中小水力発電」が期待されています。

【地熱発電】

日本は世界でも有数の火山国(世界第3位)で、国内には200近い火山が存在し、地熱資源に恵まれています。「地熱発電」とは、地中深くから得られた蒸気で直接タービンを回し発電するものです。本格的な地熱発電所は1966年に運転を開始し、現在では東北や九州を中心に18カ所の地熱発電所があり、総発電電力量はまだ少ないものの、無尽蔵のポテンシャルを秘めています。
 これまでは、地熱の源泉を掘り当てることが困難とされてきましたが、技術の向上で源泉の発見率は高まっています。実際に、同じ火山国のニュージーランドやアイスランドでは、主力のエネルギー源として利用されています。

【地熱発電の特長】

(1)純国産エネルギー

火力発電は、石油・石炭・LNGなどの資源を海外から輸入し発電していますが、地熱発電は国内のエネルギー資源ですので、まさしく純国産エネルギーであるといえます。

(2)燃料が不要

地熱発電では、地球深部の熱によって作られた蒸気を直接利用してタービンを回しますので、石油などの燃料がいりません。地球そのものを熱源として利用している点が、地熱発電の大きな特長の一つです。

(3)半永久的に安定供給

地下の地熱エネルギーを使うため、化石燃料のように枯渇する心配がなく、半永久的に安定供給が期待されます。

(4)安定した発電

地下に掘削した井戸の深さは1000-3000メートルで、昼夜を問わず坑井から天然の蒸気を噴出させるため、安定した発電を連続して行うことができます。

【今後の課題】

地熱発電所の性格上、立地地区は国立公園や温泉などの施設が点在する地域に存在するため、景観保護の観点(「自然公園法」)から開発が困難で、また地元関係者との調整も必要なことが挙げられます。

なお、最近になって規制が少しずつ緩和されつつあります。環境省が2012年3月に発表した新たな指針では、国立・国定公園の中でも、自然環境保護の重要度が高くない地域であれば、条件付きで発電所の建設が認められるようになりました。そのため、全国の有望な地域では、大規模な開発プロジェクトが動き出しています。

【中小水力発電】

次に有力候補とされる再生可能エネルギーです。「中小水力発電」とは、ダムを建設して大規模な発電を行う方法ではなく、河川や農業用水を利用して発電する中小規模タイプ(1000キロワット以下)になります。候補地が非常に多いため、発電量も無限のポテンシャルを秘めており、実際に各地域の自治体が導入プロジェクトを進めています。

【中小水力発電の特長】

(1)確立された技術

すでに水力発電技術は確立されていますので、中小規模の河川や農業用水に適した装置にすることは可能です。

(2)自然の形状を有効活用

河川や用水路などの流れをそのまま利用する「流水型水力発電」は、設備のスペースが小さく、設置は比較的容易です。

(3)安定した発電

太陽光発電や風力発電と比べて出力変動が少なく、安定した発電が見込めます。

【今後の課題】

中小水力発電にも「河川法」の制約があり、大きな河川だけではなく、河川から取得する農業用水や工業用水も規制の対象になっています。そのため利用するには、国や自治体から許可(水利権)をもらう必要があります。
採算性と維持管理についても課題が残っています。採算性に関して、水力による発電能力は「水量(流量)」と「落差(流速)」で決まりますので、地域(地点)の使用可能な水量や有効落差などの条件に大きく左右されます。 維持管理に関しては、水路に流れてくる木の枝や枯葉、ゴミなどが発電施設に溜まってしまうため、定期的に取り除く必要があります。

2013年4月になって「河川法」が改正され、出力が1000キロワット未満の中小水力発電に対しては、許可の手続きが大幅に簡略化されました。一般の事業者でも、中小水力発電を導入しやすい環境が整いつつありますので、各自治体から最新情報を取得し、相談してみるのも良いかと思います。

回答者中小企業診断士・一級FP技能士・第三種電気主任技術者 谷口 英人

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