本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

トップページ  >  経営をよくする  >  ビジネスQ&A

特集一覧 中小企業に役立つ記事や施策をトピックスごとにまとめています。

Q0881.相続税の基礎控除引き下げや、税率構造見直しについて教えてください。
平成25年度税制改正において、相続税の基礎控除の引き下げや、税率構造の見直しがあると聞きました。一方で、居住用宅地や事業用宅地については、従来制度よりも優遇措置を受ける要件が緩和・拡充されたところがあると聞いています。これらの改正の概要を教えてください。

平成25年度税制改正では、相続税の基礎控除の引き下げや、最高税率の引き上げといった納税者の負担の増加となる改正が行われました。一方で、このような負担の増加に配慮し、併せて小規模宅地特例の限度面積の引き上げや、適用要件の緩和が行われました。

Q08812013年10月22日

テーマ:事業承継・再生・廃業

【相続税の基礎控除の引き下げ】

相続税は、財産額が基礎控除額を超える場合に、その超えた部分の金額にかかります。平成25年度改正前の基礎控除額は、「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」という数式で計算します。
 この基礎控除額が、次の数式で計算した金額に引き下げられることとなりました。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

この引き下げは、次に説明する最高税率の引き上げとともに、バブル後の地価の大幅下落等への対応、格差の固定化の防止等観点から行われたとされています(財務省の平成25年度税制改正パンフレット参照)。
 なお、平成27年1月1日以後の相続・遺贈について、改正後の数式で基礎控除額を計算します。

【最高税率の引き上げ】

相続税額は、財産取得者各人につき計算するのではなく、法定相続人全員についての相続税の総額を一旦算出し、これを財産取得者各人が実際にもらった財産額に応じて按分して計算します。
 具体的には基礎控除額差引後の財産額を、各法定相続人が民法に定める法定相続分にしたがって取得したものとして、各人の取得金額を計算します。そして、その取得金額に相続税の速算表を適用して、各人ごとの相続税額を計算します。それを法定相続人全員分合計したのが、相続税の総額です。
 この相続税の速算表が、以下のように改正されます。

表1 相続税の速算表
表1 相続税の速算表
(財務省パンフレット 「平成25年度税制改正」より)

改正前の6段階の税率から8段階に改正され、かつ、最高税率が改正前の50%から55%に引き上げられます。
 なお、平成27年1月1日以後の相続・遺贈について、改正後の速算表を適用します。

【小規模宅地特例の限度面積の引き上げ】

相続の開始の直前において、被相続人等の事業の用に供されていた宅地等または被相続人等の居住の用に供されていた宅地等のうち、一定限度面積までの部分(「小規模宅地等」)については、相続税評価額から50%または80%を減額できることとなっています。
 この小規模宅地特例について、次の2つの改正が行われました。

1.居住用宅地の適用対象面積の見直し

相続開始の直前において、被相続人等の居住の用に供されていた宅地等で、一定の要件を満たすものについて、改正前240平方メートルまでの部分が適用対象面積であったところ、改正後は330平方メートルまでの部分に適用対象面積が拡大されます。

2.居住用宅地と事業用宅地を併用する場合の限度面積の拡大

前記1.の居住用宅地のほか、相続開始の直前において、被相続人等の事業(貸付事業を除きます)の用に供されていた宅地等については、改正前400平方メートルまでの部分が適用対象面積で、かつ、居住用宅地と合わせて最大400平方メートルまでしか小規模宅地特例の適用を受けることはできませんでした。
 改正後は、居住用宅地について330平方メートルまで、事業用宅地については400平方メートルまで、合計730平方メートルまで完全併用できるよう、適用限度面積が拡大されました。
 いずれも平成27年1月1日以後の相続・遺贈について、改正後の内容が適用されます。

【居住用宅地の適用要件の緩和・柔軟化】

1.二世帯住宅に居住していた場合の取扱い

二世帯住宅で、構造上の区分がある建物については、内部でつながっていなければ、原則として改正前は小規模宅地特例の適用はできませんでした。
 改正後は、内部で行き来ができるか否かにかかわらず、同居しているものとして小規模宅地特例の適用ができることとなりました。

2.老人ホームに入所した場合の取扱い

老人ホームへの入所により空家となっていた建物の敷地について、改正後は次の2つの要件を満たせば、相続開始の直前において、被相続人等の居住の用に供されていた宅地等として、小規模宅地特例の適用が受けられることとなりました。
(1)被相続人に介護が必要なため入所したものであること。
(2)居住しなくなった家屋が貸付などの用に供されていないこと。

いずれの改正も、他の改正より1年早く平成26年1月1日以後の相続・遺贈について適用されます。

【その他】

内容にまで踏み込みませんが、その他の平成25年度税制改正における改正項目は、次のとおりです。

  1. 贈与税の税率構造の見直し
  2. 事業承継税制の抜本的な見直し
  3. 教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設

回答者税理士・中小企業診断士 野村 幸広

関連情報

同テーマの記事を見る 3つのコンテンツから検索ができます!

無料相談のお問い合わせ

電話で無料相談
頑張る中小企業「経営相談ホットライン」
TEL:0570-009111

メールでの相談無料
メール相談

このページの先頭へ

このページの先頭へ