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Q0854.障害年金は働いていても受給できるのですか?
受注型ソフトウェア開発会社に勤務している社員です。過労が原因で医師から労働時間の制限を指示されてしまいました。この場合でも、障害年金は受給できる可能性はあるのでしょうか?

障害年金を受給できる可能性はあります。可能性と書いたのは、国が支給する年金とはいっても、仕組みは保険となっているからです。これを受給するためには、加入要件、保険料納付要件、障害状態要件の3点を満たしている必要があります。

Q08542016年3月22日

テーマ:労務一般

障害年金制度の詳細については、正確に知られていないのが現状です。「少しでも働いていれば障害年金は受給できない」と判断してしまう人もいますが、それは誤りです。傷病による障害のために日常生活や労働に著しい制限を受けていれば、障害年金の請求に向けて、その可能性を調べてみてもよいでしょう。

障害年金は、厚生年金保険、国民年金、共済年金のすべてに備わっている、老齢年金、遺族年金と並ぶ公的年金の一つです。この年金は、障害を負ったことで国民生活の安定が損なわれることのないように、働く上で、あるいは日常生活を送る上で困難がある人に支払われる年金です。
 障害年金は、「加入要件」、「保険料納付要件」、「障害状態要件」の3点の条件(「受給要件」といいます。)がすべて満たされた人に支払われます。この3受給要件の概要は、表1に示すとおりですので、以下詳細に解説します。

表1 障害年金受給の3要件

表1 障害年金受給の3要件

【初診日】

まず、「加入要件」と「保険料納付要件」をみるのにあたり、初診日について確認しておく必要があります。初診日とは、障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診察を受けた日をいいます。この初診日の特定は、慎重に行わなければなりません。たとえば、

  • 同一傷病で転院があった場合は、一番初めに医師の診療を受けた日
  • 健康診断により異常が発見されて、その後の診察を受けた場合は、健康診断の日
  • 正確な診断名が確定していなくとも、誤診であっても、初めて診療を受けた日

などが初診日となります。このように、今までの経緯によって初診日は大きく変わってきます。

【加入要件】

初診日に加入していた年金制度から、障害年金が支給されます。初診日が厚生年金保険の加入期間中にあれば、障害基礎年金と障害厚生年金が支給されます。初診日が国民年金の加入期間中にあれば、障害基礎年金のみが支給されます。なお、初診日に年金制度に加入していない「20歳未満の人」や「60歳から65歳までの人」は、例外的な取り扱いがなされています。

【保険料納付要件】

保険料納付要件をみる日は、初診日の前日です。初診日が平成3年5月1日以降の場合、次のいずれかの要件を満たす必要があります。

  1. 初診日の月の前々月までの加入すべき期間の3分の2以上が、保険料納付済期間と免除期間とを併せた期間であること(未納期間が3分の1以下であること)。
  2. 初診日の月の前々月までの1年間に、保険料納付済期間または免除期間以外の加入期間がないこと(未納期間がないこと)。

(参考)12月15日が初診日の場合
 前々月は10月となります。初診日の前日(12月14日)時点における10月分までの保険料納付状況が確認されます。

【障害状態要件】

原則として、初診日から起算して1年6か月経過した日以降に障害の状態に該当しているかが確認されます。障害の状態は、国民年金法、厚生年金保険法の施行令別表で定められています。この施行令別表に定められている障害状態を「具体的にどのように判断をしていくか」という方針を示したものに「障害認定基準」があります。

障害の程度には1級から3級(初診日が国民年金のみに加入していた期間中の場合は2級)まであります。たとえば、傷病名が気分障害(躁うつ病など)3級に該当するものとして、「気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したりまたは繰り返し労働が制限を受けるもの」と定められています。

具体的には「療養状況を考慮し、その仕事の種類、内容、従事している期間、就労状況及びそれらによる影響」などが評価対象になります。「習慣化した外出はできるが、家事をこなすために助言や指導を必要とする」「社会的な対人交流は乏しく、自発的な行動に困難がある」などの症状がみられる場合は、3級に該当する可能性があります。

このようにして3点の要件を確認していきます。手続き自体は、年金事務所やお住まいの市区役所、町村役場で行います。しかし、手続きは複雑で、正確な知識を持ち合わせている人は限られます。社会保険労務士のなかでも特に障害年金に力を入れている人に相談をすると、適切な意見を聞けるでしょう。

回答者特定社会保険労務士 中小企業診断士 小嶋 俊裕

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