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Q0851.企業の社会的責任(CSR)について教えてください。
従業員100人ほどの中小食品メーカーです。企業が今後、社会的責任を果たすことも重要であると聞きました。そこで、企業の社会的責任(CSR)について教えてください。

企業を取り巻く環境変化から、「企業の社会的な責任(CSR)」に取り組んだ経営が企業にますます求められるでしょう。CSRへの積極的な取り組みは、貴社の経営に対するステークホルダーからの信用を高め、貴社の発展につながります。

Q08512016年3月22日

テーマ:企業統制・リスク管理

企業の経営に対し、営利を追求するだけでなく、「企業の社会的責任(CSR)」(以下CSR)が問われ始めています。中小企業といえどもCSRを無視することはできません。企業経営にCSRが問われ始めた背景には、深刻化する環境問題、企業不祥事の続出、グローバル企業の新興国での人権侵害への加担等、企業活動が社会に与える影響がますます大きくなり、無視できなくなったことがあげられます。さらにインターネット上の強大な口コミ社会の急速な発展により、企業活動に向けられる社会と個人の目は、ますます厳しくなっています。

【企業の社会的責任(CSR)とは】

CSRに取り組む企業経営の考え方はさまざまですが、「トリプル・ボトムライン」が大切だと言われています。「トリプル・ボトムライン」とは事業活動において(1)経済面(経済的業績、配当や内部留保、利益配分のあり方)だけでなく、(2)環境面(環境経営、環境に配慮した商品開発他)、(3)社会面(人権問題、地域社会との共生、製品の安全性、従業員の福利厚生他)の三つに配慮し、自然環境や社会のサステナビリティ(持続可能性)を高める経営を行う考え方です。この考え方は1997年にサステナビリティ社のジョン・エルキントン氏が提唱したもので、経営でCSRを実践する上で参考になると言われています。なおCSRは、「Corporate Social Responsibility」の略称です。

図1 トリプル・ボトムライン

図1 トリプル・ボトムライン

【ISO26000の発行】

国際標準化機構(ISO)が企業だけでなく、あらゆる種類の組織を対象とした「社会的責任(Social Responsibility)」に関する国際規格のISO26000を2010年11月に発行しました。当規格はISO9000、14000シリーズと違い、第三者認証を目的としないガイダンス規格(自主的な手引き)として策定されました。今後、世界のさまざまな組織が社会的な責任に取り組む上で、IS026000をグローバルな共通の手引書とする可能性もあります。IS026000の中で組織が社会的責任を実践していくための具体的取り組み内容が記載されていますが、そこでは7つの中核主題(組織統治、人権、労働慣行、環境、公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティへの参画及びコミュニティの発展)をあげています。中小規模の組織に対しては、7つの中核主題であげている諸課題すべてに目を通しつつ、組織の状況や資源に照らしあわせ、その中から最大の重要な課題に取り組み、順次、残りの課題へ取り組んでいくことを奨励しています。

【ステークホルダーから信用を得る】

日本では近江商人、二宮尊徳、石田梅岩、渋沢栄一などの経営思想・哲学が古来よりあるため、CSRを経営に取り入れた中小企業もあるかもしれません。ISO26000ではバリューチェーン(サプライチェーン)の中心にある組織が、調達先にも社会的責任を果たすことを促すよう求めているため、取引先の大手企業からCSRの幅広い取り組みを今後、要請されるかもしれません。また、海外に進出している中小企業も増えていますが、国内で通用することでも、進出した国・地域の宗教・文化・慣習から通用しないことは多くあり、その国の社会や人々から信用を得るには、個々の事情にあわせた配慮が必要です。

今後は経済面だけでなく社会、環境面に配慮したCSRへの積極的な取り組み姿勢が、貴社のステークホルダー(社員、顧客・消費者、取引先、金融機関、地域社会、監督官庁、株主など貴社を取り巻く利害関係者)からの貴社の経営に対する信頼性を高め、発展する一助にもなるように思われます。

回答者中小企業診断士 原田 英明

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